アカペラ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 902
レビュー : 123
  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101360614

感想・レビュー・書評

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  • 「アカペラ」「ソリチュード」「ネロリ」
    三篇とも、読んだあと優しい気持ちになれる。
    世の中正論ばかりでは切り捨てられないことがたくさんある。
    この本を読むと、もっと人を優しい目で見てあげたいなと思えるようになった。

  • R1.5.14 読了。

     3つの中編小説。偏愛小説。
    その中で私は『アカペラ』と『ネロリ』が好みですね。

     アカペラはじっちゃんが大好きな15才のたまこさんが、認知症のじっちゃんがどうすれば平穏な暮らしができるかと本気で悩み、自分の人生設計もして奮闘するお話。認知症のじっちゃんと15歳のたまこさんや同級生の女子が一緒にカラオケに行って楽しんじゃってる姿や担任のカニータの男気も良かった。ラストはちょっとシュールな感じでしたけど、良かった。
     ネロリは病弱(?)なヒデちゃん(39才・無職)とココアちゃん(19才・専門学校生)が、将来に希望を持ってはいけないような悲しげな物語に、潤いを与えていて良かったです。ラストは温かい気持ちになりました。
     山本文緒さんの別な作品も読んでみたいです。

  • うまいな。
    と読後に思う本だった。
    危うい設定になっている3編とも後味が良かった。
    一文字目を飛び出してから着地できるまで、
    安心して読める作家は最近案外少ない。

  • よかった。一気読み。
    アカペラは事に及んだ、というところ以外はよかった。先生の感じ、タマコのたくましい感じ。

    一番好きなのはソリチュードかな。
    武藤の金持ちぶりも小気味いいし、東京で一緒に住んでる女の人のきっぷのよさもいい。
    主人公、相当イケメンなんだろうなぁ

    ネロリは、幸せになってね、姉妹もココアちゃんも、と思った。

    あとがき、三編とも昭和を感じる一軒家が舞台になってるって気づかなかった…、我が家もそうだからますます気に入った。山本文緒、カムバック、
    ブラボー。

  • -明日に期待しすぎないように生きている大人たちにこそ読んでほしい。- 帯にそうありましたが、読後は余計に悩みそう。(笑) ほのぼのとして、コミカルでありながら、どこか影があり、屈折し、登場人物は皆悩みを抱えている。それぞれのラストに見えるわずかな希望の光は、再生への道。山本さん、体調を崩されていて、この3編も期間が空いていました。これからも素敵な小説を上梓されますように。

  • 短編というより、中編3作
    なんというか、人生にないするままならなさを感じた。
    生きていく中で、こういうままならなさというのは、時々大きく行く手を塞ぐこともある。うまく折り合いをつけながら、乗り越えたり、やり過ごすしかないのだろう。
    その中で得られるものもたくさんあるのだろうから。

  • 引き込まれて一気に読んだ。出てくる人達が好きになった。みんな複雑で歪んでるのに、ひねくれてなくて優しい。終わりがほろ苦くてあったかくて泣きそうになった。1話目がいちばん好き。もう少し彼らの様子を長編で読みたいくらい。

  • 山本文緒さんの本を読むとき、今回はどこに爆弾が潜んでいるだろう、と構えて読む癖がついているかも。

    それはそれで楽しくて、この短編集は「ここで来たか!」と思うこともあれば、爆弾と見せかけたフェイクだったり、読んでいてわくわくした。

    歯に衣着せぬ言い回しも相変わらずで、複雑な関係を描いていても、文章はどこかさっぱりしているように感じる。

    こういうラストだとは想像できなかった「ネロリ」がいちばん好き。

  • 3つの中編小説。1話目は女子中学生が主人公。2話目は中年男性が主人公。3話目は40代後半の女性とその弟、その彼女。
    久しぶりの山本文緒作品だったので、1話目の語り口にはビックリ。こんな作品を書く人だっけ?と。

    個人的には2話目が好み。山本文緒はモテモテのダメ男が好みらしく、この40男もいろいろとだらしない。けど、そのダメ男の周りの女の子がすごくいい子なんだよな。うらやましい限りである。

  • アカペラ◆ソリチュード◆ネロリ

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著者プロフィール

1962年11月13日横浜生まれ。 神奈川大学卒業後、OL生活を経て、87年「プレミアム・プールの日々」でコバルト・ノベル大賞、佳作受賞。 99年「恋愛中毒」で第20回吉川英治文学新人賞、 2001年「プラナリア」で第124回直木賞受賞。

「2019年 『シュガーレス・ラヴ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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