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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784101361277
感想・レビュー・書評
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主人公が看守を務める刑務所に昔いじめの加害者だった同級生の男が入所してくる。男の2面性を知る主人公は表面的には模範囚である男の心の奥底を疑い、次第に自分の心が男に占められ、平穏な日常が揺さぶられていく‥
以前客室係として乗船した青函連絡船の終航や、少年時の父親の遭難、高校時代関わりのあった女性の連絡船からの投身自殺、過去のある女との逢瀬‥それだけでも短編小説になりそうなプロットがいくつもありながら、どれも消化不良のまま放置されてしまう。では本筋の受刑者との関係は、というと、これも結局‥
あえて難しい言葉を使ったり、斜め上の比喩を多用したり、というのが芥川賞の選評で丸谷才一が難じた点なのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公であり刑務所看守の私の逃れられない苦しみと、その原因をつくった受刑者である花井。
なんともカオス。
そして花井がサイコパス過ぎて怖い。
どうなるの?
この先はどうなるの?と夢中になって読んでしまった。
お互いに制裁を加えたい。
だけれどもお互いに罪悪感の中で生きていて、
それを償うように生きている。
「お前はお前らしさを見つけて、強くならなければ駄目だ」
だれしもそれがわからなくてもどかしく生きているのではないかと思った。 -
昔読んだ作品の再読。この作品が芥川賞をとる前に読んだが一読で好きになった。心のひだや処理できない思いなど、蓄積された気持ちのゆくすえが題名の海峡の光と真逆でなんとも哀しかった。
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辻仁成さんの本を読んでみたくて読みました。
全く勝手に持っていた印象と違う作家さんでした。
重い話ではありましたが、文章が美しかったです。 -
支配する側も支配される側も、置かれた環境はただの手段でしかない。精神的マウントは一生互いを縛り付ける。おかしなもので、そういった世界から逃げようとすればするほど、なぜか惹きつけられてしまう。人間関係の最も不気味で恐ろしい側面を感じる。
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一般的にこういった小説を純文学と呼ぶとき、その要素として余白が語られることがあり、それは読後に読者が抱くものの自由さ(解釈の余地ともいえる)を指す。
ただ、その自由さには「これはいったいどういうことなんだろう」と小説内で自分の思考が循環してしまうような閉鎖的な自由さを性質として持つ「余地」と小説内にちらばるエッセンスを出発点として自分や世界に対して思考の広がりを持つ「余地」があり、この小説は前者であると私は感じた。
作品内に通底する感覚の着地点が濁されているように思えた。それは何か物語として綺麗な結末や、登場人物の関係性の変化を求めているのでなく(結果としてそうなることもある)、作り手が作品をこうだと規定する意思のようなもので、読み手が抱く自由さとは真逆のものだと思っている。 -
高校生のころに初読した作品だけど、その時は全くわからなくて、再読したら前よりは少しわかったような気がしたけれど、やっぱりよくはわからなかった。肌に合わない作品というものもあるのだなあ、と思う。
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芥川賞作品は難解であったり、読みにくい文体の作品もあるが、この作品は読みやすい。美しい表現の文体の純文学。但し、エンタメ系ならば伏線が回収されていないとも感じるストーリーですね。そこは読者が考え、感じる余白のようなものなのでしょうか。
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'97芥川賞受賞作
看守を務める函館の刑務所に、小学校の同級生が受刑者として入ってきた。
優踏生の仮面を被った卑劣な奴は、18年たった今も変わってはいなかった。
立場が逆転した主人公の心の内
しかし、強烈な過去の敵愾心が逆に執着となり感情が囚われる。
登場人物の感情を直接表現せず、ただ見せるという文章で、読者の想像力に訴えてくる。
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終わり方がなんだか不気味でも、そこに不思議な魅力とかっこよさを感じる。
文量的にも読みやすいです。 -
2024年11月6日 新潟に行くまえのひ 新宿のBOOKOFFで面白いのだと教えてくれた 以前教えてくれた本に時間が経ってから出会わせてくれる瞬間が楽しい 彼は覚えている?
函館ほどではないが 寒い ムショの中ほどではないが 外界から閉ざされた 周りを海で囲まれた環境で読む 風が吹き荒れる休憩時間 水筒を海に飛ばされてびしゃびしゃになりつつ拾ったりしながらも 読む 楽しい読書時間だわ 地元にも連れてったよ そこも海-
2025/01/26
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2025/01/26
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7年ぐらい前に、古本屋で作者のことなんかまったく知らなかったけど、表紙が目を惹いて買って読んで感動するぐらい良かったのを覚えている。それから色んな小説を読み、自分の趣味嗜好が変化して再読してびっくり、かつてほどの感動がそこにはもうなかった。でもこの小説の完成度は高いと思うし、文章は巧いとも思う。結果好きな作品であることに変わりはない。辻仁成の他の作品も幾つか読んだけど、これが一番好き。他の作品は特にハマらなかった。
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おわーますます読みたい
そしてブックリスト?なんか面白いの作ってくれてる わくわくたのしい笑おわーますます読みたい
そしてブックリスト?なんか面白いの作ってくれてる わくわくたのしい笑2024/12/13
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少年の日、優等生の仮面を被り、私を虐めたあいつが現れた。刑務官となった私のもとに受刑者となって。最初、復讐の物語かと展開を期待したが、意外やあいつの闇を探る物語となった。なぜあいつは私を虐めたか、なぜ刑務所からの出所を拒むのか。恩赦出獄のとき、老人のように枯れた姿となったあいつを私は見る。ここ(刑務所)に居たいと叫んでいたあいつは再び煉獄の中に帰るかのように見えるが、さて?
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「辻仁成」の『海峡の光』を読みました。
「辻仁成」って、ミュージシャン・映画監督としての「辻仁成(つじじんせい)」という顔と、作家としての「辻仁成(つじひとなり)」という二つの顔(名前)を持っているんですよね。
「ECHOES」のデビュー当時、1stアルバムの『WELCOM TO THE LOST CHILD CLUB』が気に入って、ボーカルとしての「辻仁成(つじじんせい)」という人物を初めて知ったのですが、、、
作家としての「辻仁成(つじひとなり)」とは、本作品で初めて出会うことになりました。
デビュー作が「すばる文学賞」を受賞し、本作品も「芥川賞」を受賞しており作家として輝かしい経歴を持っていますが、、、
私の中ではミュージシャンとしての印象が強く、あまり小説を手に取る気がしなかったのですが、古書店で見つけ、一度くらいは読んでみようかという気になり買ってしまいました。
しかも、なんだか読みたくなるようなコピーですよね。
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廃航せまる青函連絡船の客室係を辞め、函館で刑務所看守の職を得た私の前に、あいつは現れた。
少年の日、優等生の仮面の下で、残酷に私を苦しめ続けたあいつが。
傷害罪で銀行員の将来を棒にふった受刑者となって。
そして今、監視する私と監視されるあいつは、船舶訓練の実習に出るところだ。
光を食べて黒々とうねる、生命体のような海へ…。
海峡に揺らめく人生の暗流
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んで、読み終えて… な~んだか消化不良気味。
受刑者となった「花井修」の心情が全く語られないまま終わってしまうので、彼のこれまでの行動の理由がわからないんですよね。
その部分が明示されないので「なんで!?、どうして!?」という疑問が解決されないままで、もどかしさが残ります。
逆に主人公である「私(斉藤)」の気持ちは痛いほど感じることができた。
変わりたくても変われず、同じ土地から離れることもできない、世の中から見捨てられたような思いと、自分とは全く異なる人生を歩む「花井修」への憎悪と羨望の気持ち。
う~ん、読み手のスキル不足かもしれないけど、消化不良な気持ちが拭えません。
著者プロフィール
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