サービスの裏方たち (新潮文庫)

  • 新潮社 (2011年6月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784101362526

感想・レビュー・書評

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  • 筆者の文章は飾りや衒いがないのに読ませる。そして論理を見事に捉えている。
    取材から上梓まで14年かけたという高倉健とレンブラントの模写は白眉。

  • 色んなルポの寄せ集め。ポルシェやフェラーリを空を目指した事がないって痛快だったわ。後はギョニソの話は興味深かったな。銀座の話はあーはいはい跡継ぎおつ、だわな。

  • 『天才たち』『達人たち』の続編。その3でも良いのではとも思ったが、これまで以上にニッチな領域であるのでこのタイトルかと。他の本同様、サービスの現場のプロフェッショナルの働き様を知ることができる。

  • 学習院の給食はとても食べてみたい。
    間に合わなかったこともあるのだろうか?
    クレージーケンのゴッドファーザーで始まりマイウェイで終わるディナーショーは行きたい。

  • プロフェッショナルとしての矜持が感じられる。

  • 281

  • 高倉健さんの絵画の章は良かった。高倉健さんのお人柄がよく表れている。こんな人に所有してもらうのが絵画にしても一番幸せだろう。残念ながら他界されてしまわれたけどその後この絵画はどうなったのだろうか。

  •  「サービスの裏方たち」というタイトルと中身が微妙にマッチしていないのが気になりますが、とても良い中身でした。
     普段はあまり表に出ない裏方の職業人を主役に、彼らへのインタビューや周辺の取材で構成されたノンフィクションストーリー。
     給食のおばちゃんであったり、地域ブランドな服飾メーカー経営者であったり、イギリスはコーンウォルの崖っぷちに野外劇場を手造りした女性であったり……全10篇。

     サービスっていうのは、地味なことをどれだけ当たり前に続けられるか、ということだと思う。
     不変であるだけでは、お店の看板やブランドは守れない(P180「伝統は変革を続けることで、できあがていく」)けれど、その根底に変わらないものがなければ、結局続いていくことなどできない。
     学習院の給食のおばちゃんが一度たりとも冷凍食材を使わないことや、横浜の老舗服飾屋フクゾーが自社手作り品以外は扱わないことや、銀座大黒屋が扱う品を替えても店名と在所だけは絶対に変えないこと。

     苦しいときもあるだろうし、時代の波に乗って変わることを厭わない企業や職業人は、そのときどきで爆発的に売れたりはするだろうけど、結局は波が過ぎれば忘れ去られる。
     そうじゃなくて、どんな荒波でも平常心で、目の前の一人ひとりのお客さん、一つひとつの仕事を大事にするような、地味でも息の長い職業人になれたらと思うのです。

     良い一冊でした。

  • タイトルとはあんまり合ってないように思いますけど、いろんな仕事観がおもしろかったです。
    和菓子屋さんの赤飯のところが特に好き。

  • 「クレーンオペレーターは、力がいらないから女子に向いている仕事」と語る派遣女子。「大事なのはこの場所(銀座)に店があること。鞄が売れなくなったら他のものを売ればいい」という銀座の鞄屋店主。世の中にはいろいろの職業があり、それぞれの見識があるものだなあと感心。

  • 野地さんの文章を読んだ後、
    必ず爽やかな気持ちになるのは、
    なぜだろう。

    苦労の汗や、
    時には苦渋の呻きさえも聞こえるのに、
    そしてそれらに共感しているにもかかわらず、
    わたしは爽やかな気分になる。

    それは、
    泣いたあとの爽やかさに似ているかも。

    野地さんの緻密な取材と、
    野地調ともいえる筆致は、
    本著でも存分に楽しめる。

    しかも、本著は「裏方」を取り上げている。
    野地さんがどの文章でも、
    光でもなく炎でもなく、
    でも暖かな何かを照らしてきた分野、
    まさに野地作品の真骨頂である。

    真摯に生きること、
    それは誰のためでもなく、
    自分のためであること。

    そうして自ら搾り出した「自分のため」は、
    必ず「人のため」になることを、
    この作品でも教えられた気がする。

    もう拗ねない。
    もう怒らない。
    もうグレない。

    ただ目の前を生きること。

    野地作品からいつも教えられることである。

  • マイナー分野の「サービス」について掘り下げた書籍。良い視点だが、あまりにもマニアックすぎるサービスだったりして、自分に応用できるところが少なかったり。

  • 和菓子屋「とらや」の赤飯を食べてみたくなった。銀座の和菓子屋「空也」のもなかを食べてみたくなった。ヨーロッパの美術館(ゲマルデギャラリーなど)を訪ねてみたくなった。とりあえず、年末には銀座の街を歩いてみよう。

  • 地道な本。
    きらびやかな世界しか目に映りにくい
    現代で、根をしっかり張って生きている方々を
    紹介している本。

    ノンフィクション作家の意気込みが感じられる。

  • 『サービスの達人たち』のレビューを書いたついでに、この作品も。この作品は『サービスの達人たち』の続編。今回は学習院初等科で働く給食のおばさんや、ハマトラファッション(僕にはピンとはきませんが…)の生みの親であるフクゾーの二代目社長。戦後に魚肉ソーセージを考案した人、レンブラントの"黄金の兜の男"を模写をする老画家など、様々なプロフェッショナルたちのサービスの流儀にスポットを当てた10篇です。
    この作品でも、黒澤映画でも有名な仲代達矢さんや、日本の誇る名俳優の高倉健さんなどが登場してきます。個人的には、この作品より前作の方が好きですが、イギリスのコーンウォール地方にあるミナック・シアターや、ベルリンにあるゲマルデギャラリーで公開されている"黄金の兜の男"は実際に見に行ってみたいと感じました。

  • 裏方さんというよりは主役そのもの。タイトルと内容があまりマッチしてないな~。

  • この人の「サービスの達人」という本を昔読んだことがある。
    あまり覚えていないけど。
    それは、各職業のプロフェッショナルを取材した的な本(だったはず)なんだけど、
    その本を踏まえて、同じ作者で、タイトルかぶってるので
    てっきりそのようなサービスのプロを陰で支える、
    表には出てこない職業の人たちを取材したのかな????なんて思って読んでみたら
    違った。
    期待が裏切られてしまい。残念。


    大体本の裏側に内容のまとめって、
    誰が書いているか知らないけど、「本当に本読んだ??」
    って言いたくなる適当な内容のものが多い。
    どんなにいい作品でも裏のまとめが適当って言うのはよくあるんだけど、
    今回はその間逆。
    裏のまとめだけ読むと、




    「我々の知らない分野にも驚くべきプロがいて、サービス精神を発揮している」

    と書いてある。
    ふむ、面白そうじゃないか。
    その実、この本は、作者がただいろんな雑誌に書き散らした読み物を
    適当にまとめて、それっぽいタイトルと裏のまとめをつけただけの代物なのだ。

    だからサービス精神を発揮するとか特になく、
    突然赤飯のことを語ってみたり、(dancyuに乗ってた)
    スカイラインがポルシェに勝ったレースの話をしてみたり(BRIO)
    高倉健が好きな絵を追った話をしたり、
    とにかくまとまりはないうえ、ぜんぜん表題と異なった内容。

    これはあきらかに先の本がそこそこ好調だった今のうちに
    似たタイトルで本だしとけ!!的な出版社の思惑プンプンで
    本当につまらなかった。

    そういうことをする作者にプロとしてのサービス精神が欠如しているとおもうんだけどね。

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著者プロフィール

野地秩嘉(のじ・つねよし)
ノンフィクション作家
1957年東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業後、出版社勤務を経て現職。人物ルポルタージュ、ビジネス、食、芸能、海外文化など幅広い分野で執筆。著書は『サービスの達人たち』『イベリコ豚を買いに』『トヨタ物語』『スバル―ヒコーキ野郎が作ったクルマ』『高倉健インタヴューズ』『日本一のまかないレシピ』『キャンティ物語』『一流たちの修業時代』『ヨーロッパ美食旅行』『ヤンキー社長』『新TOKYOオリンピック・パラリンピック物語』『京味物語』など多数。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞受賞。

「2022年 『伊藤忠 財閥系を超えた最強商人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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