- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101362526
感想・レビュー・書評
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色んなルポの寄せ集め。ポルシェやフェラーリを空を目指した事がないって痛快だったわ。後はギョニソの話は興味深かったな。銀座の話はあーはいはい跡継ぎおつ、だわな。
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『天才たち』『達人たち』の続編。その3でも良いのではとも思ったが、これまで以上にニッチな領域であるのでこのタイトルかと。他の本同様、サービスの現場のプロフェッショナルの働き様を知ることができる。
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学習院の給食はとても食べてみたい。
間に合わなかったこともあるのだろうか?
クレージーケンのゴッドファーザーで始まりマイウェイで終わるディナーショーは行きたい。 -
プロフェッショナルとしての矜持が感じられる。
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高倉健さんの絵画の章は良かった。高倉健さんのお人柄がよく表れている。こんな人に所有してもらうのが絵画にしても一番幸せだろう。残念ながら他界されてしまわれたけどその後この絵画はどうなったのだろうか。
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「サービスの裏方たち」というタイトルと中身が微妙にマッチしていないのが気になりますが、とても良い中身でした。
普段はあまり表に出ない裏方の職業人を主役に、彼らへのインタビューや周辺の取材で構成されたノンフィクションストーリー。
給食のおばちゃんであったり、地域ブランドな服飾メーカー経営者であったり、イギリスはコーンウォルの崖っぷちに野外劇場を手造りした女性であったり……全10篇。
サービスっていうのは、地味なことをどれだけ当たり前に続けられるか、ということだと思う。
不変であるだけでは、お店の看板やブランドは守れない(P180「伝統は変革を続けることで、できあがていく」)けれど、その根底に変わらないものがなければ、結局続いていくことなどできない。
学習院の給食のおばちゃんが一度たりとも冷凍食材を使わないことや、横浜の老舗服飾屋フクゾーが自社手作り品以外は扱わないことや、銀座大黒屋が扱う品を替えても店名と在所だけは絶対に変えないこと。
苦しいときもあるだろうし、時代の波に乗って変わることを厭わない企業や職業人は、そのときどきで爆発的に売れたりはするだろうけど、結局は波が過ぎれば忘れ去られる。
そうじゃなくて、どんな荒波でも平常心で、目の前の一人ひとりのお客さん、一つひとつの仕事を大事にするような、地味でも息の長い職業人になれたらと思うのです。
良い一冊でした。 -
タイトルとはあんまり合ってないように思いますけど、いろんな仕事観がおもしろかったです。
和菓子屋さんの赤飯のところが特に好き。 -
「クレーンオペレーターは、力がいらないから女子に向いている仕事」と語る派遣女子。「大事なのはこの場所(銀座)に店があること。鞄が売れなくなったら他のものを売ればいい」という銀座の鞄屋店主。世の中にはいろいろの職業があり、それぞれの見識があるものだなあと感心。
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野地さんの文章を読んだ後、
必ず爽やかな気持ちになるのは、
なぜだろう。
苦労の汗や、
時には苦渋の呻きさえも聞こえるのに、
そしてそれらに共感しているにもかかわらず、
わたしは爽やかな気分になる。
それは、
泣いたあとの爽やかさに似ているかも。
野地さんの緻密な取材と、
野地調ともいえる筆致は、
本著でも存分に楽しめる。
しかも、本著は「裏方」を取り上げている。
野地さんがどの文章でも、
光でもなく炎でもなく、
でも暖かな何かを照らしてきた分野、
まさに野地作品の真骨頂である。
真摯に生きること、
それは誰のためでもなく、
自分のためであること。
そうして自ら搾り出した「自分のため」は、
必ず「人のため」になることを、
この作品でも教えられた気がする。
もう拗ねない。
もう怒らない。
もうグレない。
ただ目の前を生きること。
野地作品からいつも教えられることである。