日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 8146
感想 : 902
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101363516

作品紹介・あらすじ

お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる…季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る。

感想・レビュー・書評

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  • R1.12.29 読了。

     茶道の世界を紹介してくれた本。細かい作法の茶道を続けていく中で、自身の中での良い変化と四季や天候などをも受け入れられ味わっていく姿に感動しました。
     茶道って、奥深いものだったんですね。日本の良い文化や伝統は継承されていってほしいと願いますね。

    ・「人は時間の流れの中で目を開き、自分を成長を折々に発見していくのだ。」
    ・「ややこしいから間違える。間違えまいとお点前に没頭した。すると、何も思わず、考えない「真空」のような数秒がやってきた。そのときすべてから切り離された気持ちよさを一瞬、感じた。」
    ・「決して立ち止まらせてくれなかった。過ぎた過去にしがみつくことは、許されなかった。『さあ、気持ちを切り替えるのよ。今、目の前にあることをしなさい。「今」に気持ちを集中するの』」。
    ・「よく見なさい。見て感じるのが勉強よ。」
    ・「かれんな草の花や素朴な枝の花が、春はけなげに、夏は涼やかに、秋は淋しさの中にも華やかに、冬は冴え冴えと、床に間に飾られていた。」
    ・「文字を頭で読むのではないのだ。絵のように、眺めればいいのだ。」
    ・「今という季節を、視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の五感ぜんぶで味わい、そして想像力で体験した。」
    ・「遠い昔に嗅いだ、風や水、雨の匂いが、その時の感情とひとつになって、ふっと立ち現れ、煙のように消えていく。過去のたくさんの自分が、今の自分の中で一緒に生きている気がした。」
    ・「『神は細部に宿る』という言葉があるけれど、お茶は細部にわたるこだわりの集合でできていた。」
    ・「きっとむかしの人たちも、こうやって心と季節を重ね合わせながら、生きのびようとしたにちがいない。」
    ・「気づいていようといまいと、自分の才能の真ん中にいてそれを発揮する人は、まわりに影響を与える。」
    ・「だからこそ、私は強く思う。会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。だから、だいじな人に会えたら、共に食べ、共に生き、だんらんをかみしめる。一期一会とは、そういうことなんだ。」
    ・「世の中は、前向きで明るいことばかりに価値をおく。けれど、そもそも反対のことがなければ、「明るさ」も存在しない。どちらも存在して初めて、奥行きが生まれるのだ。」
    ・「してはいけないことなど、何もない。しなければいけないことも、何もない。足りないものなど、何もない。私はただ、いるということだけで、百パーセントを満たしていた。」
    ・「過去や未来を思う限り、安心して生きることはできない。道は一つしかない。今を味わうことだ。過去も未来もなく、ただこの一瞬に没頭できた時、人間は自分がさえぎるもののない自由の中で生きていることに気づくのだ。」
    ・「雨の日は、雨を聴く。雪の日は、雪を見る。夏には、暑さを、冬には、身の切れるような寒さを味わう。どんな日も、その日を思う存分味わう。お茶とは、そういう『生き方』なのだ。」
    ・「目を覚ましなさい。人間はどんな日だって楽しむことができる。そして、人間は、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。」
    ・「先生は、私たちの内面が成長して、自分で気づき、発見するようになるのを、根気よくじっと待っているのだった。」
    ・「教えられた答えを出すことでも、優劣を競争することでもなく、自分で一つ一つ気づきながら、答えをつかみとることだ。自分の方法で、あるがままの自分の成長の道を作ることだ。気づくこと。一生涯、自分の成長に気づき続けること。『学び』とは、そうやって、自分を育てることなのだ。」
    ・「それがいかに限りある時間かということを垣間見る。そして、限りあるからこそ、慈しみ味わおうと思うのだ。」

  • タイトル『日日是好日』に惹かれ手に取りました。

    本書は、著者・森下さんが25年間(執筆時点)のお茶の稽古を通して感じたことを綴ったエッセイです。

    読む前までは、「茶道」と言って真っ先に浮かんだのは、色とりどりの美味しそうな和菓子でしたが、こんな私でも読了後は、茶道の奥深さに感銘を受け、梅雨の時期に読んでいたこともあったためか、特に【第十三章 雨の日は、雨を聴くこと】が印象的でした。

    ほかにも、心に沁みる言葉が随所に鏤められており、自然体な文章が心地良く感じられ、本の後には映画も観賞しました♪

    普段あまり馴染みのない日本の伝統文化に触れられ、少し前に読んだ水墨画がテーマの『線は、僕を描く』と同様、新しい発見のあった一冊です。

    • ikezawaさん
      読みたくなりました!登録しておきます!
      読みたくなりました!登録しておきます!
      2022/08/06
    • マロロンさん
      ikezawaさん

      初めまして。
      嬉しいコメントありがとうございます!

      ぜひ機会があったら手に取ってください(*^^*)
      ikezawaさん

      初めまして。
      嬉しいコメントありがとうございます!

      ぜひ機会があったら手に取ってください(*^^*)
      2022/08/06
    • ikezawaさん
      マロロンさん
      失礼しました。はじめまして。
      ^_^ さっそく入手してみようと思います。
      マロロンさん
      失礼しました。はじめまして。
      ^_^ さっそく入手してみようと思います。
      2022/08/06
  • フォロワーさん他の方々が、最近次々にこの本を読んでいらっしゃり、私も以前から読みたかったのですが、やっと読めました。

    大学生だった著者の森下典子さんが、週一回のお茶のお稽古を25年間、続けてこられて、見つけたもののお話です。

    私も20代になったばかりの頃、京都に住んでいたことがあり「せっかく京都にいるのだから」とお友だちと一緒にお茶とお花を同じ先生のところでほんの数年だけ習いました。
    お花の方は先生が毎回褒めてくださったのですが、お茶は何度やっても袱紗捌きや歩き方など、全く覚えられず、この本の著者と同じように才能がないのだと思っていました。
    けれども、お茶を数年でマスターするなんて、土台、凡人には無理からぬことだったのが、よくわかりました。
    京都を離れるのと同時に、お茶もお花もやめてしまいましたが、この本を読んで、お茶が大変心を豊かにするお稽古だったことに気づきました。
    できれば、本で知るのではなく、著者のように、長年続けて体験するのが一番いいのだろうと思いますが、本も読まないより、読んだ方がよい経験になったと思います。
    春の雨の音と秋の雨の音が違って聴こえてきたり、茶花の名前を覚えたり、豊かな毎日を送って過ごすためのバイブルのような本だと思います。


    本文より
    「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)
    毎日がよい日。

    目を覚ましなさい。
    人間はどんな日だって楽しむことができる。
    そして人間は、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。
    あなたが今、そのことに気づいたようにね。
    今まで感じなかった季節を感じるようになったり、
    五感が変わっていたことに気づいたりといった
    「変化」が起こるようになると、私はますます思った。
    もし初めから先生が全部説明してくれたら、
    私は、長いプロセスの末にある日、自分の答えを手にすることはなかった。
    先生は「余白」を残してくれたのだ…。
    なにも教えないことで教えようとしていたのだ。
    「お勉強って本当に楽しいわね」
    茶花の名前を覚えたり
    和菓子の素晴しさを知った。
    好きな「掛け軸」の言葉もいくつかある。

    • nejidonさん
      まことさん、こんにちは(^^♪
      これは良い本ですよね。
      私も読後の感動を思い出しながらレビューを読みました。
      習っていたのは子どもの頃...
      まことさん、こんにちは(^^♪
      これは良い本ですよね。
      私も読後の感動を思い出しながらレビューを読みました。
      習っていたのは子どもの頃ですが、当時の心情などはレビューに載せました・笑
      結局大人になってから習い直し、資格取得に至ったのですが正業にはしていません。
      お茶っていいですよね。たくさんのことを日々教えてくれます。
      ご近所にもし教室があれば、また通われてはいかがですか?
      この作品以来じわじわ人気が出て、特に女性はたくさん通っているようですよ。


      2020/05/07
    • nejidonさん
      まことさん、私の方にコメントをいただいて、ありがとうございました(^^♪
      少しでも手掛けたなら、もったいないなぁと思ったのですが。。
      私...
      まことさん、私の方にコメントをいただいて、ありがとうございました(^^♪
      少しでも手掛けたなら、もったいないなぁと思ったのですが。。
      私は何か学習する時はハードから入るのです。
      必要なツールを綿密に準備するという方法です。
      そうすると、続けないでいられませんよね・笑
      お時間のあるときに、お茶を点ててゆっくりお過ごしください。
      気持ちが鎮まって良いものですよ。
      私は「どこか違う」のではなく、「少し変わっている」のかもしれませんね。
      2020/05/08
  • 結構前から人気本で評価が高かったことから読んでみる。「日日是好日」とは、いい一日を過ごせるって幸せなことということ?もとい!それには深い意味があった。「人間はどんな日だって楽しむことができる。そのことに気付けるチャンスを持つかどうかはあなた次第だ!」ということ。お茶の全ての動作に合理的な意味があり、その意味に気付くには余裕な「こころ」を持っている証拠で、さらに人生を豊かにすることにつながる。また「本物」の茶器、掛軸、和菓子、花を経験しておくことで、自分に自信がつき、相手に敬意を払うことができるのだろう。⑤

  • 就職に悩み、失恋し、父が急死し…
    人生の季節は、お茶と共にあった。
    お茶を習い始めて25年、森下さんがお茶のことを綴ったエッセイ。

    よくタイムラインで見かけるので、気になっていた。ただ、何となく茶道=風流、難しい、上品というイメージがあり、私には敷居が高いように思われて敬遠していた。風流で、難しくて、上品で…、このイメージが間違っているわけではないが、お茶の世界は茶室だけで完結しているのではなかった。その深淵をほんの少し垣間見させてもらった。

    二十歳のとき作者は、母の薦めで、近所の「武田のおばさん」にお茶を習うようになる。
    初めはわけがわからない。やることなすこと細かく注意され、がんじがらめで自由に振る舞えないことに苛立ちが募る。
    ようやく少しずつ覚えてきた思ったら、季節が変わり新しいお点前が始まり、混乱する。

    しかし、お茶と和菓子だけでなく、花、掛け軸、茶道具などの季節感を感じるおもてなし。茶室のサイクルを繰り返すうちに、次第に変化が訪れる。

    ある日突然、雨が生ぬるく匂い始めた。「あ、夕立がくる」と思う。
    庭木を叩く雨粒が、今までとは違う音に聞こえ、その直後、あたりにムウっと土の匂いを感じる。
    季節が匂いや音という五感に訴え始める。毎年、4月には満開になる桜、6月半ばから降り出す雨。そんな当たり前のことに気づく。季節は折り重なるようにやってきて、空白というものはなかった。

    あるお茶の日、降りしきる雨の中、雨を聴いて、天啓のように気づく。

    "雨の日は、雨を聴く。雪の日は、雪を見る。夏には、暑さを、冬には、身の切れるような寒さを味わう。…どんな日も、その日を思う存分味わう。お茶とは、そういう「生き方」なのだ。"

    先生の家でお茶を始めた日から、いつも掲げられていた「日日是好日」の額。作者は、お茶を初めて15年目にして、その意味するところを悟る。どんな日だって楽しむことができること。

    この気づきの場面には震える。茶道の感覚的なもの、言葉にしにくいもの、本来は自分で体感し気付くものを、作者はこんなに言葉に託して表しているのに、私はこの本をレビューする的確な言葉を持たない。日々の忙しさに視野が狭くなってしまっているとき、折に触れて読みたい本。

  • 樹木希林さんと黒木華さんで映画化もされた作品。
    お2人が好きなので映画の宣伝で知ったというのがこの本との出会いですが、これは映画よりも本の方が断然良かった!と思います。
    私はこれまで茶道に一切縁がないし、これから先も触れることはないだろうけど、五感を研ぎ澄ませて季節を味わうことや、今ここに100パーセント居ること、など、私を感動させたその精神、在り方は参考にしていきたいです。
    生涯の読んで良かった本、ベスト20に入ると思います。

    • moboyokohamaさん
      私も映画が入り口でした。
      黒木華さんが好きなので。
      でも樹木希林さんのチョット保守的な先生が良かったなあ。
      「理屈じゃないのよ。そういうもの...
      私も映画が入り口でした。
      黒木華さんが好きなので。
      でも樹木希林さんのチョット保守的な先生が良かったなあ。
      「理屈じゃないのよ。そういうものなの!」っていう感じの教え方も。教えられた通りにやっているうちに自分で何かしら見えて来るということなのだと思いました。
      2020/05/18
    • かおりさん
      moboyokohamaかわぞえさん
      「理屈じゃないのよ。そういうものなのよ」
      若い頃はなかなか納得のいかない言葉ですが、年齢を重ね、経験を...
      moboyokohamaかわぞえさん
      「理屈じゃないのよ。そういうものなのよ」
      若い頃はなかなか納得のいかない言葉ですが、年齢を重ね、経験を重ねるごとに実際そういう事ってあるよなあって思いますよね。

      本を読んでから映画を観たので、本の方が良かったなぁと思ってしまったのですが、樹木希林さんや黒木華さんの演技は素晴らしかったと思います。
      2020/05/19
  • 感無量。泣いてしまった。

    何年も前から本屋さんで見かけては「読みたいな〜」と思いながら手に取れず、今になって読んで、感動。放心。
    放置していた少しばかりの後悔がよぎるけれど、これも「一期一会」だと思おう。
    その「時」が来たのだから今読めた。そしてとにかく今は、たくさんの言葉が胸に突き刺さって離れない。

    人生のバイブルとも言える本に出会える機会はなかなかない。

    ちゃんと地に足をつけて、季節と、移ろいと、ここにいる自分を感じ取って、存分に味わって生きていくことの大切さを学んだ。

    ここ半年ほど前から朝散歩が日課なのだけれど、五感をフルに使って自然を感じることがどれほどメンタル維持に効いているかを実感している。
    この本でも同じように(私より断然)、繊細に、敏感に感じ取り、言葉にし、血肉にしている。

    日々を存分に味わう。
    この本で得た感動とか、ブクログの読書家の方々のレビューを読んでさらに募った高まる想いを、この瞬間の感覚を、忘れないでおきたい。


    「生きにくい時代を生きる時、真っ暗闇の中で自信を失った時、お茶は教えてくれる。「長い目で、今を生きろ」と」

    「高をくくってはいけない。ゼロになって、習わなければ…」

    「一つ一つの小さな仕草を正確に繰り返すことで、たくさんの「点」を打つ。「点」と「点」が、いっぱい寄り集まって、だんだん「線」になる」

    「決して立ち止まらせてくれなかった。過ぎた過去にしがみつくことは、許されなかった」

    「さあ、気持ちを切り替えるのよ。今、目の前にあることをしなさい。「今」に気持ちを集中するの」

    「自分の目でいっぱい本物を見るの。いろいろなお正客さんや、ご亭主を見て、場数を踏むの。それが勉強なの」

    「その日から、お湯と水は、いつも違う音になった」


    「ちゃんと、ここにいなさい」

    「「神は細部に宿る」という言葉があるけれど、お茶は細部にわたるこだわりの集合でできていた」

    「やめる、やめないなんて、どうでもいいのだ。それは、イエスか、ノーか、とはちがう。だだ、「やめるまで、やめないでいる」それでいいのだ」


    「会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう」

    「世の中には、前向きで明るいことばかりに価値をおく。けれど、そもそも反対のことがなければ、「明るさ」も存在しない。どちらも存在して初めて、奥行きが生まれるのだ」


    「雨の日は、雨を聴く。雪の日は、雪を見る。夏には、暑さを、冬には、身を切られるような寒さを味わう。どんな日も、その日を思う存分味わう」

    「その静けさは濃密だ」

    「沈黙とは、こんなに熱かったのか……」

    「気づくこと。一生涯、自分の成長に気づき続けること。「学び」とは、そうやって、自分を育てることなのだ」

    「いろんなことがあるけれど、気長に生きていきなさい。じっくり自分を作っていきなさい。人生は、長い目で、今この時を生きることだよ」

  • 「お茶」についてあまり知らないので、本書を通して学べれば、と思って手に取りました。

    茶道の世界の奥深さや趣を分かりやすく説明しているのに加えて、お茶を通じて感じたこと・学んだことが描かれています。
    その内容がとても優しく、そして「大事なことだな」と感じることが多く、読んでいて心が落ち着きました。

    解説に『本書は「お茶」の本であって、「お茶」の本ではない』とありましたが、まさにその通りの様々なことを感じることができる一冊です。
    読了後に黒木華さん主演の映画も観たのですが、そちらもとても良く、文章と映像の両方で楽しめました。

  • みなさまのレビューを読んで是非読みたい!と……

    「お茶」を習ってどういうことだろう?
    ずっと気になっていた
    一体毎回何をやるんだろう?
    お点前をひと通り覚えたら、終わりじゃないの?
    小学生の頃、クラブ活動で茶道部に入った
    (当然お菓子が食べられるという不純な子供心で入部したのだ)
    だからお作法を学ぶことくらいはわかる
    しかしこれを何年もやるって、なにを習得するのだろう?と
    長年お茶を習っている友人にも学生時代聞いたことがある
    なんだか曖昧な答えでピンと来なかったような気がする…

    読んでいて、何度も何かが込み上げてきたり、何か自分の中できらりと光った
    じんわりくる温かい気持ち、ザワザワと鳥肌の立つ感覚、ハッとフラッシュバックが起きたみたいな一撃
    たくさんの感情が静かに押し寄せた
    そういうことか!
    そういうことなのか!
    うわ…
    奥が深い
    凄い世界をのぞいてしまった
    ちょっと放心
    長年お茶をやり続ける理由、信長や秀吉の天下人がお茶を好んだ理由
    少し理解できた気がする
    (利休のこともとても気になるなぁ…)

    人は自然と共存し、呼吸し、大地に足をつけて生きているのを実感
    型にはまったことを日々大切にしてこそ初めて自由になれるのだ
    日々の勉強を重ね、人は豊かになり、幸せになれる
    そんなことを教えてもらえた気がする


    またこちらに登場する先生の教え方にとても感動した
    人からどれだけ言葉を尽くして教えてもらっても、その時はわかったような気になるだけだ
    もちろんノウハウ的な理解は頭がしている
    でも自分の全身全霊が理解して受け止めるのは全然違う
    その時を「丁寧に集中する」のである
    その積み重ねでしか、人は本当に理解できない気がする
    大切な言葉、思い、感性、情緒、振る舞い…
    人から説明されたり、教えてもらって、納得したり、感動することももちろんあるが、自分が体感的に何かを得たあの瞬間!
    激しい時は雷に打たれる感じ
    ハッときた時は、目から鱗な感じ
    しみじみジワッと理解できた時はストンと腑に落ちる感じ
    あの体験て強烈だ
    そうやって得たものは必ず人生の糧にになる
    そういう時のために日々、全身を研ぎ澄ませて丁寧に生きてるのではないかと思うほどだ

    というわけで
    お茶をやっている方々がこの本を読むのと、やっていない人間が読むのでは何となく次元が少し異なるんだろうな
    お茶をやってみえる方のこの本のレビューを読んでみたい
    でも誰しも擬似体験的なことはある
    きっとこの本で何かを感じ、得ることは受け止める側次第だと前向きに感じる

    そして、お茶の世界って素敵だなぁ
    何らかの形でもっと知って携わっていきたいなぁ

    自分の中の忘れられないお茶経験が2回ある

    20代の頃、お仕事であるお宅の家にお邪魔したことがあり、そこでお抹茶と「かるかん」のお菓子が出た!
    ときめいた次の瞬間、さぁ、どうすればいいんだっけ?と変な汗が…
    お菓子を先にいただくんだよな?確か…
    いやでもそこまで形式ばらなくてもいいんじゃないの?このケース?
    頭の中でぐるぐるぐるぐる
    まだ若いし(と甘え)、普通にお抹茶とお菓子をおいしくいただいた(笑)

    こちらは割と最近
    兼六園の御茶室みたいなところ(時雨亭)でお庭を眺めながらお抹茶を飲めるとのこと
    勝手のわからないまま中に入ると、あるお部屋で待たされる
    割と広い畳敷きに皆さん適当に座っている
    そしてかなりの人数が集まってきた(30人はいたのかな?)
    いったいどうなってるんだろ?と思って待っていると暫くして別の部屋へ移動するよう促される
    それもそこにいた人全員で…
    移動したお部屋はだたっ広くそこに4列くらいにお座布団が敷いてある、床の間もある
    順番にお詰め下さいと言われるが1列10人以上の列×4列!圧巻である
    そこにこれまたたいそうな人数の方々がお菓子を以って並べていく、そしてお抹茶も…
    みんな並んでお茶をいただく
    不思議な空間である
    最初皆さん緊張した面持ちだったがそのうち、おしゃべりも始まりリラックスしてそれぞれが自由にお茶を楽しみ出す
    とても良い思い出だ

    お茶のある日本に生まれて本当に幸せ
    もっと早く知りたかったけど、これからの人生に楽しみがまた増えてしまった♪

    日日是好日
    一期一会
    何度も何度もこれからの人生で心から理解することができる生き方をしたい

    ブクログ のおかげて素敵な本と出会えて良かった
    ありがとうございます!

    • nejidonさん
      ハイジさん、その「お茶をやってて読んだひと」です(^^♪
      すごーく身に染みる内容でした。
      言われていることが、最初は全く分からない。
      ...
      ハイジさん、その「お茶をやってて読んだひと」です(^^♪
      すごーく身に染みる内容でした。
      言われていることが、最初は全く分からない。
      でも或る時を境にすううっと心に入ってきました。何年も何年もかかりました。
      理解するまで時間のかかるものって、それだけで価値がありますよね。本と同じです。
      はい、ちょっと語ってみました・笑
      2020/04/06
    • ハイジさん
      nejidonさん!
      うっ嬉しいです☆
      そうですよね。
      何の修行かわからない時期ありますよね。
      時間をかけて突き詰めることの素晴らしさは経験...
      nejidonさん!
      うっ嬉しいです☆
      そうですよね。
      何の修行かわからない時期ありますよね。
      時間をかけて突き詰めることの素晴らしさは経験してみないとわかりませんよね。
      お茶の本当に世界素敵ですね
      コメントありがとうございますm(_ _)m
      2020/04/06
  • 人は仕事や趣味などを通して、一生勉強ですが、これはその茶道のお話。
    茶道の型はあるけれど、それを通すことにより、心を自由に人間の五感を研ぎ澄ます。
    とても興味深い本でした。
    作者の体験を通して、分かりやすく解説されています。
    タイトルの日日是好日は「どんな日でもよい日」という意味。
    映画化もされるようですので、是非見たいと思います。

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著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

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