消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101368511

感想・レビュー・書評

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  • 平成29年8月14日読了。

  • 衝撃度No. 1。読み終わった時に放心状態になる。サイコパスに心理学やら拷問やら洗脳やらの知識を与えると本当に最悪の事態になる。具体的な描写が想像を掻き立て、確実に嫌な気分にさせられる。
    頭をガツンと叩かれるような衝撃。信じられない話。

  • こんな鬼畜の所業を行う人間がいる事に戦慄した。

  • 凄惨さのあまり、報道すら差し控えられた重大事件について、その真実を伝えるノンフィクション。

    まず、松永太の人心掌握術と残虐性に驚かされる。
    サイコパスという以上に適切な表現は見当たらない。

    他方、緒方純子については、長年にわたる松永からの虐待により、抵抗・逃亡が困難な状態にあった、というのを本書を読んで初めて知った。
    極限状態におかれた人間(DV被害者や強制収容所の被収容者など)が陥る人間の心理状況を、現実の事件をもって感じ取ることができた。

  • 読みやすいしわかりやすい。私は作者のように思えない部分があり、いろいろと考えてしまった。
    真実は明らかにはなっていないと思う。
    なることはないのだな、死んじゃったらなにも言えないのだな、と思った。
    何故、笑えるのだろう。

  • とにかくグロ。そして精神的に疲弊する。そういう作品。
    これを読んでから、九州の訛りを文章で見ると緊張してしまう。いろんな意味で、その後の影響は大きい。
    グロ描写だけでなく、人間関係も凄惨で読み応えはあります。耐性のある人は試してみるのもアリかも。

  • 何度、読み続けるのを辞めようと思ったか。
    この事件を知るべきではなかった。恐ろしい。
    もう、人間のやることじゃない。鬼畜の所業。
    悪魔か怪物。

  • こういう本を読むと『戦争における「人殺し」の心理学』という本を思い出す。
    戦争時代、命令されて捕虜を殺した兵士やドイツのホロコーストの看守は果たして稀代の殺人鬼たちだったのか?そうでなければあんなに残忍なことはできるはずがないーー。

    多くの人間は自分は殺人鬼かと聞かれれば「そんなことはない」と断言できるだろうけど、もし自分より上の立場の人間に命令されて支配的関係にあったらそれを断れる人間はどれだけいるのか。

    こうした事件があったことだけでもつらいことだけど、支配的状況において人間は殺人を冒すこともありえるのだと、緒方の控訴審で考慮されたことはよかったのではないかと思う。

    私は、松永に目をつけられたのが自分でなかったことが良かったと心から思う。

  • ★1としていますが、これは本としての評価ではありません。内容があまりに凄惨すぎて、とても正当な評価ができる心境ではなく、二度と読みたくはない内容だという意味です。

    2002(平成14)年に北九州市小倉で発覚した北九州監禁殺人事件。日本の犯罪史上、類を見ない残虐な事件でありながら、私はその報道を聞いた記憶がほとんどなし。なぜかと思ったら、あまりに残虐であることから報道が規制されたのと、被害者たちがお互いに拷問したり殺人にも手を貸したりしたという経緯から、遺族がメディアに出たがらなかったのがその理由だとされています。

    見た目よく、口の達者なサイコパスに次々と騙され、洗脳され、監禁虐待されて命を落としていった一家7人。逃げだす機会はあったはずなのになぜそうしなかったのかと誰しもが訝ることですが、これを読めば納得せずにはいられません。著者は判決が出るまでの後半の大半を傍聴し、被害者として唯一の生存者である少女と共犯者の女性の証言をもとに事件を再現しています。ウィキペディアに膨大な量の記述がありますが、それは本書をお読みになった人が投稿されたものだと推測します。

    ヤジウマ的な気分で読みはじめたら絶句。あまりのおぞましさに手が震えるほどです。読んだことを本気で後悔しました。虐待の方法はおよそ人の心を持った者の考えつくこととは思えず、この本を読んで死刑に反対する人がいるとしたら、ならばこの犯人のことをどう考えるのかと問いたい。反省のかけらも見えない、自分の手を汚さずに人をあやめる天才殺人鬼。ただただ恐ろしく、わずか10歳で5歳の弟に手をかけざるを得ず、自分も進んで首を絞められることを選んだ女の子のことを思うと無念でなりません。

    心が元気でないときには絶対に読んではいけない本です。

  • バタードウーマン(DV 被害女性)の心理状態
     夫や恋人との二人だけの閉ざされた世界で、「おまえが悪い。だから俺はこんなことをするんだ」と暴力を振るわれていると、大概の女性は自己を非難する思考を植え付けられる。自尊心が壊され、「殴られて当然な自分」という自己イメージを抱くようになるのだ。やがて抵抗する意思も失い、過激な暴力に耐え理不尽な要求に従うことが、被害者のアイデンティティになってしまう

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著者プロフィール

1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、ノンフィクション作家に。戦争、犯罪事件から芸能まで取材対象は幅広く、児童書の執筆も手がけている。『ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦』(講談社)は、厚生労働省社会保障審議会の推薦により「児童福祉文化財」に指定される。著書に『妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻』(角川文庫)、『消された一家』(新潮文庫)他多数。

「2018年 『ベニヤ舟の特攻兵 8・6広島、陸軍秘密部隊レの救援作戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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