消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 206
  • Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101368511

作品紹介・あらすじ

七人もの人間が次々に殺されながら、一人の少女が警察に保護されるまで、その事件は闇の中に沈んでいた-。明るい人柄と巧みな弁舌で他人の家庭に入り込み、一家全員を監禁虐待によって奴隷同然にし、さらには恐怖感から家族同士を殺し合わせる。まさに鬼畜の所業を為した天才殺人鬼・松永太。人を喰らい続けた男の半生と戦慄すべき凶行の全貌を徹底取材。渾身の犯罪ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • たかしげ 逢瀬を重ねた 懐柔 居丈高 詰問しながら殴打を加える バタードウーマン(DVの被害女性) 安全ピンと墨汁を使って 心的外傷をシステマティックに反復して痛めつける 死人に口なし 柳川市 一連托生の逃亡生活 JR小倉駅 競馬予想のビジネス 無頼漢気取り 事実関係証明書 身体への通電 亀の子束子 蹲踞の姿勢 肉が溶けてケロイド状になり、骨が見えていた。 絶対服従の奴隷を何人も従え 秩序型通電 大分県の湯布院 解離症状 暗澹たる気持ちになった 関門海峡 富士の樹海 門司駅 松永の巧みな誘導術 理事長の座を虎視眈々と狙っていた学習性無力感 倒錯的な心理段階に至ったようだ ナチス収容所 カポー 誰が聞いても荒唐無稽な死因だが 静美は皮下脂肪が多かったので、大腸を切断すると多量の便が出てきて、強烈な悪臭が漂った。 肉片を煮込む鍋に大量の茶の葉を入れたり、内臓を泥状にするミキサーに大量の生姜を入れたりといった処置がなされた。 オールP この種の供述は、枚挙に暇がない。いずれも法廷が寄席と化したかのように笑いに包まれた。 哀悼の意を表しますが 両被告は善悪のタガが外れた発案者と、その指示にひたすら従う忠実な実行者として、車の両輪と言える関係だった。 かつての『天動説』の信者みたいなものです 激しい徒労感に苛まれた 僥倖 岩波明 アーサー・ウィリアムズ 「私の解体方法はオリジナルです。魚料理の本を読んで応用し、佃煮を作る要領でやりました」 復讐するは我にあり サイコパス(精神病質) 情動麻痺 離人症 群馬県榛名山 永田洋子 酸鼻な犯罪

  • フィクションよりも現実の人間の方が怖いんだと強く感じる作品。報道規制もかかるだろうなと納得する内容なので、耐性のない人にはきつく、精神的に余裕がある時でないと読めなさそう… ここまで人は残虐になれるのか…と思う一方的で、洗脳の恐ろしさ、自分もそうなってしまうのではないかと怖くなった

  • 内容が生々しく、かつ衝撃的。
    今まで手を出さなかったジャンルの本。
    こういうのは少し苦手かな。

  • 実際にあった事件。
    とても怖い。
    いろいろ考えさせられる。

  • 強烈な本だった。休暇に持って行こうと思って手に取ったら、ページをめくる手が止まらず、あっという間に読み終わってしまった。
    あまりにも残虐な事件だったため、一部報道規制がしかれたという、北九州連続監禁殺人事件。なんとなく知ってはいたが、恐ろしくて、詳しく調べる気にならなかった。サイコパス関連の書籍を読み、本書も読んでみることにした。松永という支配的な男に虐待で反抗心を奪われ、子どもを含む家族同士で殺し合いや遺体の処理をさせられ、殺人の被害者が7人に及んだ事件。たまたま逃走した少女が保護されて、発覚したという。
    DVという言葉が一般的になる少し前の事件だが、電気ショックを与え、食事、睡眠、排せつの自由を奪うことにより、被害者たちの感情や判断能力はなくなっていく。一方、松永は指示をするだけで、自らは手を下さないのだ。詐欺の常習犯でもある彼は、魅力的な外見と巧みな話術で、男女問わず次々とターゲットにしていく。
    本書では、裁判の行方も焦点になった。殺人の実行役で内縁の妻、緒方に責任はあるのか。緒方自身も、20年にわたる虐待を受け、反抗することができなくなっていた。一審で死刑判決が出たが、精神科医の鑑定が控訴審の法廷で証言として取り上げられ、裁判ですべてを話した緒方に情状酌量が認められるのか。
    日本でほんの十数年前に起こったことが信じがたい事件である。「凶悪」に次ぐトラウマ案件だが、事件の全体像を知ることができてよかった。

  • 皆さんは北九州監禁殺人事件のことをどの程度知っているのでしょうか。僕は、事件発覚からその全貌が明らかになってきた時のことを今でも覚えていて、当時はマスコミもそれなりに報じていたと記憶しているな。ただし、その後は内容があまりに残虐であったためか報道規制がかけられ、過去に例をみないほど凄絶な事件であるのに知名度が高くないのは周知の通り。
    事件のことについていろいろ知った上で改めて本書を読んだわけだけど、それでも胃が痛いというか…あまりに異常すぎて想像の想像の世界というか。しかしそれが紛れもない事実であることに戦慄させられるのです。とても言葉であらわすことができない。
    松永太はサイコパス(精神病質)。間違いなくそうだろうし、サイコパスとして当てはめて考えないと理解不能。であれば、改善も不可能。まさに悪魔なんだけど、サイコパスは統計的にも一定数いると言われたりしていて、そういう意味では漠然と不安を感じてしまうとか。それだけ強烈な内容わなけです。
    ところで、本書というか、事件に関連する事柄では、(個人的には)松永の家族や親戚が取材を一切拒否しているということに全く納得がいかない。話したくない(?)理由はわからなくもないけど、これだけ異常な事件でありながら…と思ってしまうよ。
    明日(2011年12月12日)に最高裁判決です。
    (過去の読書記録登録のため評価なし)

  • 普段なら絶対に自分から手にしない本だが、知人に勧められ読了。
    北九州連続監禁事件について書かれたノンフィクション小説。
    想像を絶する長期間の虐待と監禁生活、残忍な殺害・死体遺棄の様子が生々しく語られ、どんなフィクション小説よりも酷い描写に読んでいて苦しかった。特に子供達が殺害と死体遺棄に借り出され、自らが殺される場面ではそれを受け入れているのが悲しすぎて本を放り出したい衝動にかられる。
    バタードウーマンとして犯行に及んだ緒方純子とその親族について多く語られているが、首謀者でバタラーの松永太の生い立ちや人格形成にまつわる内容には触れられておらず、結局彼はなんだったんだろうという疑問が残った。

  • こういう本を「興味を持って読めた」と言ったら、やはり不謹慎になるのか・・・?
    殺人事件の様子ではなく、マインドコントロールのすさまじさが、この本を一気に読んでしまった理由だと思う。
    しかし、人の心のなんと脆いことか。
    また、それを利用する者はなんと卑しいことか。

  • あまりの残忍さに報道規制されたというのも納得。日本でこんな事件が起きてたとは…。主犯の男は完全にサイコパス。こういう人間が生まれてしまうことに、とてつもない恐怖がある。未だに罪を認めていないようだけど、この手の人間が、自分の罪を認めるようなことは、この先ずっとないんだろうか。

  • 本書は北九州・連続監禁殺人事件の全貌を明らかにしたノンフィクション作品である。明るい人柄と巧みな言葉で人々を操り、一家全員を監禁した挙句、虐待をし、自らの奴隷にさせた。さらに、恐怖感から家族同士を殺し合わせるといった、残虐極まりない事件を起こした松永太の半生とその心理について迫っている。松永の大きな特徴として、「相手を誘導させ、最終的な決断は必ず本人に下させ、自分は責任をとらない。」ということが挙げられる。彼は、被虐待者の心理を理解し、徹底的にマインド・コントロールを行った。その結果、逃げる機会はあったにも関わらず、ほぼ全員が殺害されてしまった。このような事件は類を見ないが、いつどこで起きてもおかしくはなく、他人事ではないのである。松永は最古パス、一種の精神病ではないかと考えられているが、私たちの身の回りにも多く存在するというのが事実なのだ。本書を読み、事件の裏側を知る大切さを痛感した。

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著者プロフィール

1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、ノンフィクション作家に。戦争、犯罪事件から芸能まで取材対象は幅広く、児童書の執筆も手がけている。『ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦』(講談社)は、厚生労働省社会保障審議会の推薦により「児童福祉文化財」に指定される。著書に『妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻』(角川文庫)、『消された一家』(新潮文庫)他多数。

「2018年 『ベニヤ舟の特攻兵 8・6広島、陸軍秘密部隊レの救援作戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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