魔術はささやく (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 10424
レビュー : 830
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369112

感想・レビュー・書評

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  • 宮部さんの文章は好きだな と思わずにいられなかったのが、ミステリーとはあまり関係がないのだけど「水は季節を先どる」という文章、感覚。

    その後、研究が進み今ではそれ程では無いけれど、サブリミナル効果はきっと、この本が出版された当時は大きな衝撃の話題だったのだろうなぁ と思いました。
    なのでトリックのキーとしてサブリミナルを使ったことに、出来過ぎ感は否めないのですが、でもそれ以上に、普通の人の、他人に対する気持ちの薄さ、認識の甘さが薄ら恐ろしく、ミステリーとしてとても楽しめた一冊でした。

  • 初宮部作品。凄く面白くて半分以降はぶっ続けで読んでしまいました。"弱いものいじめ"と言ったらあまりにも薄すぎるのですが、それくらいしか言葉が思い浮かばないのでこの言葉を使いますが、そんな状況下生まれてくる守の優しさと浅野家の温かさがこの作品の光のように思えます。一方で「操られている」シーンはリアルに気味が悪く、ひょっこり現れた"魔術師"はもっと気味が悪く・・・宮部さんの文才の賜物かな、と。ラストは私が駆け足で読んだせいか尻すぼみ感は否めませんでしたが。守の父親がどこへ行きたかったのか知れただけでも救われた気がしました。

  • 主人公の少年、守が天涯孤独となったあと、世話になっている叔父が交通事故を起こした…。事故の真相を調べて行くうちに、様々な謎が浮かんで来る。
    守がどのような手段で謎に迫って行くのかは、読んでのお楽しみ。
    「魔術」とは一体、何なのか。何故、守は天涯孤独の身となったのか。
    ひとつの話が終わった後に、語られる別の話…。
    守の心の葛藤が痛いほど伝わってきます。

  • 読んでいる途中はなかなか引き込まれる感がかなりあったが、最後の締めが今一歩という感じであった。

    最後の締めくくりがよければ★5にしたところであるのだが。

  • 主人公の守は度重なる不運にもめげずに、たくましく生きる。
    自殺が三件。三人は互いに知り合いだった。謎が解明されていく。父だと思った人は。
    母は本当に父を信じていたのだろうか?

  • ミステリーなんだけど、青春小説の様な読後感。
    巧みな文章のせいもあるかな。

  • 私のように特定の登場人物になりきらず、物語全体を俯瞰して読むような読者からすると、宮部さんの小説は本当に読み応えがあり、奥深い。

    なんとなく先が読めたというか、連続死の3人の関連がわかったところで、満足して読むのをやめてしまったいたが、再読すると、やはりおもしろい。

    宮部さんの小説のすごいところは、犯罪者にさえ共感せざるをえなくなるような、設定と描き方。

    謎を追う守が、高校生なのもよかった。
    時間に余裕があれば、もう一度読み返したいと思う作品

  • 怖いのに続きが気になる1冊。日本推理小説大賞を受賞した本作。すんごい怖い。こんな作品書いてて怖くないんかなぁ、と思いつつ、夢中で読む。面白い。

    社会面に小さく載っているような自殺記事だった。どれも、一見何の関係もないような死亡記事。ある一つの事故に、守のおじさんが巻き込まれる。タクシーの運転手をしていたおじさんがひいてしまった。これまで無事故無違反、模範生のような運転手のおじさんが何故。警察は、おじさんを犯人扱いし、逮捕されてしまう。業務過失致死。…まただ。守がいる先で、不幸や不運ばかりが起きる。ある時、守のところへ変な電話がかかってくる。「彼女を殺してくれてありがとう。」ただの嫌がらせか、事故に関係のある誰かからなのか。

    そんな疑問から、守は事故を追いかける。一つ一つわかってくる真実と、謎の老人。守の本当の家族のこと、すべてはつながっているのだろうか。

    どんどん続きが気になって、凄い引き込まれます。守は、大きな不幸と出会うけど、彼を取り巻く人の中には物事をちゃんと理解して、人をレッテルや噂なんかで判断しない人たちがちゃんといた。そのことがより物語に厚みを持たせて愛を感じる。宮部みゆきさんの話はただのサスペンスじゃなくて、人間愛とか人の心のひだみたいなのがちゃんと描かれていて、それがより面白い!!

  • 初めて読んだ宮部みゆきの小説。
    主人公の立場になりながら一気に読みきりました。面白かった。

  • 邦訳ミステリの重さと長さに耐え兼ね、
    通勤中に軽くちょびちょび読む為に手にしたものの
    その日のうちに一気読みしてしまいました。
    安心と安定の宮部みゆき。
    『火車』程の重たさは其処まで無いとは言え、
    途中から主人公と共にモヤモヤする感じは
    流石としか言いようがありません。
    読んでいない宮部みゆきストックが減って行く…

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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