平成お徒歩日記 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.35
  • (36)
  • (87)
  • (206)
  • (21)
  • (6)
本棚登録 : 985
感想 : 89
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369211

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても楽しく読めたし、私も同じように歩いてみたいと思った。

  • 著者にしては珍しく小説以外の旅行記。赤穂浪士の吉良邸から泉岳寺まで歩いたり。罪人引き回しルートを昔の刑場である鈴が森&小塚原まで歩いたり。宮部節ともいうべき軽妙なトーンで楽しく読ませ、ちょっとした江戸探索ガイドブックになります。著者は深川出身とのこと。「剣客商売・浮沈」の本所深川を歩く件は特に、著者が子供の頃からいつも遊んでいた近所の神社が実は探していた「千田稲荷」だったことを発見したりと、楽しいです。著者の江戸ものの背景を見る思いがします。そのほか、箱根旧街道、八丈島、長野善光寺など。

  • 宮部みゆきが、江戸期の人々がたどった道を歩いた道中記。
    15年前なのでちょっと古い。
    変化球としては、秀逸。
    これを読んで、江戸の史跡を歩いてみたくなりました。特に、本所深川界隈。ここは江戸からの下町だと思っていたが、実は江戸ではなかったとは初めて知りました。錦糸町駅前がおいてけ掘だということも知りませんでした。発見だらけの本です。

  • 20130713

  • お気楽な散策、探検記。出版社の面々をかり出しての大騒動。記紀、随筆。 参考文献の入手性を確認する一覧を作成。http://bit.ly/122dfzq

  • 「小説新潮」(平成6~10年)夏と冬の特集掲載をまとめた時代小説舞台となった場所を、文中主人公ミヤベが実際に歩いて旅するエッセイ本。あるときは赤穂浪士のたどった道、またあるときは箱根越え、お伊勢参りに罪人引廻し、島流しルートも。暑さにも寒さにも原稿締切にも病にも負けず、ミヤベ一行の平成の珍道中記。つかれたら「早籠=タクシー」徒歩旅にはNGです。時代劇の基本用語?の説明・雑誌掲載の世相等、もうちょっぴり懐かしさも…。みゆきさんの履歴(深川住民)・意外と苦手な物とか、我侭が通る新潮社での紀行文企画。
    画像がないので文庫版で登録してます、借りたのは平成10年6月の初版、紀行書に分類され本の存在に気づかず。《赤穂浪士の討ち入り後の引き上げコース》から、《毒婦みゆきのはりつけ獄門市中引き回しコース》《毒婦みゆきの引き回し逃亡旧東海道箱根コース》《八丈島流し》最後は買い物・グルメ日記。

  • 作家・宮部みゆきさんがお散歩するんです。
    でも、ただのお散歩じゃない。
    宮部さんならでわのテーマで歩くんですが、
    感心させられたり笑わせてもらえたり・・・。
    旅に出たくなります。

  • 時代ものを読むたびに昔の人は速足で健脚だったんだなあと思ってた。平均身長も低いし足も短い。歩きにくいことこの上ない着物。草鞋は履いたことないけどあの薄さは長距離歩行には頼りない。
    肉体労働とはトンと無縁に見受けられる作家に編集。撮影隊は元気である。そんな一行がひーふー言いながらも知識面では楽しそうなところがよい。

  • まあ軽く読める珍道中、作家もこの地位あたりまで登ってくればこんなお遊びもできるということか、一般人にとっては羨ましい限り。
    ただこの本を読んでいてふと思ったのだが、こういった江戸の雑学的知識の紹介、タモリ(ブラタモリあるいはタモリ倶楽部と言った方が正確なのかな?)の方が宮部みゆきより断然上ですな。

  • 「小説新潮」誌に連載された、著者らによる文字通り“徒歩”(かち、と読ませたいらしい)による東京散策の記。著者が深川の生まれで、時代小説をかなり手がけていることもあって、そのルートは全て「江戸時代」をベースにしている。

    赤穂浪士が討ち入り後、吉良邸(両国)から泉岳寺まで辿った道を追体験することに始まり、牢屋敷(小伝馬町)から刑場(小塚原または鈴ヶ森)までの「市中引き廻し」ルート、江戸城(皇居)一周、箱根の関所越えに八丈島……と、時代劇でおなじみの地名や場所をひたすら歩く(時に早駕籠……クルマも使っているが)、その珍道中。

    普段は電車やクルマで何気なく行ってしまう距離を、江戸の人々はその多くを自分の脚で通ったのだなぁ、と改めて思い知る。時間があったらここに載ったルートを自分で体験してみるのも面白いかもしれない。

    「お江戸ガイドブック」ともいえる楽しい一冊。

全89件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

宮部みゆきの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
宮部みゆき
宮部 みゆき
宮部 みゆき
宮部 みゆき
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×