模倣犯3 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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感想 : 327
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369266

作品紹介・あらすじ

群馬県の山道から練馬ナンバーの車が転落炎上。二人の若い男が死亡し、トランクから変死体が見つかった。死亡したのは、栗橋浩美と高井和明。二人は幼なじみだった。この若者たちが真犯人なのか、全国の注目が集まった。家宅捜索の結果、栗橋の部屋から右腕の欠けた遺骨が発見され、臨時ニュースは「容疑者判明」を伝えた-。だが、本当に「犯人」はこの二人で、事件は終結したのだろうか。

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    これまで同様、ページを繰る手が止まらないくらいの面白さ。
    高井由美子と樋口めぐみ、石井良江の出会い等、これまで点でしかなかった登場人物がつながり合って、徐々に線となっていく様子が読み取れた。
    しかしやはり、読んでいて気になったのは2巻の続きである、高井和明と栗橋浩美の事故死までのストーリーにまつわるエピソード後半部だろう。

    3巻は、栗橋浩美だけでなく高井和明目線でのエピソードも多く加えられていた。
    事件の真相を誰よりも早く察知し、何とか自分がヒロミを救おうと働きかけるカズ。
    カズの洞察力の高さに動揺しつつも、必死の説得についに揺さぶられ始めるヒロミ。
    特に3巻の後半では、本当にスピーディに物語が展開し、読んでいて涙が止まらなかった。。。
    何とかうまくいってくれ!ヒロミ、カズの言っていることを理解してくれ!と、2人の最期を既に分かっているということを抜きにして、読んでいてそう願った。
    親友として幼馴染として、ヒロミの事を心から案ずる高井和明の説得の台詞1つ1つが自分の心にも刺さった。

    また、これまで全てにおいて完璧だったはずのピースにも、何か「ほつれ」のようなものが生じ始めている。
    各所各所で大きなミスを犯し、それをリカバリーしようとまたミスにミスを重ね、徐々に綻びが肥大しているところが今後も気になる。
    何せ、2人が馬鹿にしていたあの「カズ」にさえ見抜かれていたというのだから。。。
    「ピース」は天才だとはいえ、やっぱりただの人間なんだなと思ってしまう。

    事件そのものもさることながら、ピースがこの後どうなるのか?
    高井和明の冤罪は晴れるのか?
    彼の命すら賭けた説得は、今後何か良い兆しを生むのか?

    そういう事にも期待しつつ、4巻と5巻を早く読みたいものだ。


    【あらすじ】
    群馬県の山道から練馬ナンバーの車が転落炎上。二人の若い男が死亡し、トランクから変死体が見つかった。
    死亡したのは、栗橋浩美と高井和明。二人は幼なじみだった。
    この若者たちが真犯人なのか、全国の注目が集まった。

    家宅捜索の結果、栗橋の部屋から右腕の欠けた遺骨が発見され、臨時ニュースは「容疑者判明」を伝えた――。
    だが、本当に「犯人」はこの二人で、事件は終結したのだろうか?


    【内容抜粋】
    1.ピースの新しい筋書き。それは、高井和明にすべての罪を押しつけるということだ。

    2.ヒロミは一人じゃない。それだけは確実だ。誰か、ヒロミを操っている人間がいる。
    高井和明にとっては、一連の事件を終わらせることと同じくらいに、栗橋浩美をその人物から助け出すことも、重要なのだ。
    なぜなら、それができるのは、たぶん高井和明ただ一人だけだから。
    彼らは幼馴染なのだから。

    3.「大丈夫です。声紋は、ボイスチェンジャーを通しても変わらないんですよ。ごまかすことはできません」
    栗橋浩美は、身体中の血液が、ゆっくりと心臓に集まってくるのを感じた。どくん、どくん、どくん。
    「あわてるなって。僕は新聞を買ってくる。三大新聞じゃなんて言ってるかな」
    「ピース」
    「何だよ?」
    「パジャマのまま行くつもりか?」
    ピースも声紋鑑定のことは知らなかったのだ。だから今、あんなに泡を食っているんだ。

    4.ピースが居なくなると、栗橋浩美は、急にがっくりと気落ちするのを感じた。そのままがくんと膝を折って、高井和明のそばにへたりこんだ。
    「幽霊の話なんか、しないでくれ」と、小声で言った。生まれて初めて、高井和明に向かって頼んだ。「幽霊のことなんか、聞きたくないんだ」
    「お願いだ」高井和明はうめくように呟くと、ぼろぼろと涙をこぼし始めた。ピースの存在が消えたことで、突っ張っていた何かが折れたことは、カズも同じであるらしかった。彼は手放しでおいおい泣いた。
    「お願いだよ、こんなことはもうやめてくれ。人殺しはいけない。いけないんだ」
    「だけど・・・」もう後戻りはできないのだ。


    【引用】
    p131
    ピースの新しい筋書き。それは、高井和明にすべての罪を押しつけるということだ。
    身動きのとれないような物証、死にたてピチピチの犠牲者の遺体をくっつけて、社会に提供してやる。


    p138
    切れた電話の向こう、その暗闇のなかで、高井和明は考えていた。闇よりもなお暗く沈んでゆこうとする心を懸命に励ましながら、考えていた。
    ヒロミはオレに嘘をついている。
    でも今はまだ、その嘘がどこから来るものなのか、じっと見極めるしかない。

    ヒロミは一人じゃない。それだけは確実だ。
    誰か、ヒロミを操っている人間がいる。
    高井和明にとっては、一連の事件を終わらせることと同じくらいに、栗橋浩美をその人物から助け出すことも、重要なのだ。
    なぜなら、それができるのは、たぶん高井和明ただ一人だけだから。
    彼らは幼馴染なのだから。


    p187
    「脅かしているわけじゃない。冷静に考えているだけだ。それに、こっちに打つ手がないわけじゃない。」
    「打つ手?」
    「今後のために、カモフラージュが必要だ。木を隠すなら森の中さ」

    「関東のあちこちで、同じような女性の失踪事件を起こすのさ。そしてある時点で、充分時間が経過したところで、『犯人』が活動を始める。最終的には、岸田明美も、彼女と一緒に死んだあの家出中学生も、その『犯人』の手にかかったというふうにもっていく」


    p208
    同席していたもう一人のジャーナリストが、
    「大丈夫です。声紋は、ボイスチェンジャーを通しても変わらないんですよ。ごまかすことはできません」
    と、答えた。

    栗橋浩美は、身体中の血液が、ゆっくりと心臓に集まってくるのを感じた。どくん、どくん、どくん。
    彼のなかの負けん気は、たとえこっちが二人だってことを気づかれたところで、それが犯人逮捕に直結するわけじゃないと主張している。
    しかし彼の本音、彼の魂の本音は、ごく気の小さい半ズボンの少年のように、警察に、社会に、多数の人々に自分たちの正体の一端でも知られたという事実に、その場でおもらしをしてしまうほど震え上がっていた。


    「あわてるなって。僕は新聞を買ってくる。三大新聞じゃなんて言ってるかな」
    「ピース」
    「何だよ?」
    「パジャマのまま行くつもりか?」
    ピースも声紋鑑定のことは知らなかったのだ。だから今、あんなに泡を食っているんだ。


    p355
    栗橋浩美を見上げるカズの目の底に、ほんのかすかではあるけれど、初めて対抗心のようなものが閃いた。栗橋浩美は自分で自分の目を疑った。
    こいつ、本当にカズか?
    いつもいつも、ちょっと揺さぶってやればバカみたいに金を出すし、犬みたいにお手でもお回りでもなんでもやった、あのカズなのか?

    「こんなことで慎重にしてたって、いいことない。警察に行った方が早いや。俺、これ持って警察へ行く。ヒロミも来るだろう?」
    じわじわと感じていた違和感が、今やはっきりときた形を成し、栗橋浩美の前に結論を突きつけていた。
    ーー計算違い。カズを見くびっていた。カズは思ったほどバカじゃなかった。


    p388
    ピースが居なくなると、栗橋浩美は、急にがっくりと気落ちするのを感じた。そのままがくんと膝を折って、高井和明のそばにへたりこんだ。
    「幽霊の話なんか、しないでくれ」と、小声で言った。生まれて初めて、高井和明に向かって頼んだ。「幽霊のことなんか、聞きたくないんだ」
    「お願いだ」高井和明はうめくように呟くと、ぼろぼろと涙をこぼし始めた。ピースの存在が消えたことで、突っ張っていた何かが折れたことは、カズも同じであるらしかった。彼は手放しでおいおい泣いた。
    「お願いだよ、こんなことはもうやめてくれ。人殺しはいけない。いけないんだ」
    「だけど・・・」もう後戻りはできないのだ。

  • 厚めの文庫5冊からなる大部の作品、三部構成のうち第二部の後半です。

    以下にネタバレがありますのでいらんことを書いて間隔を空けておきます。

    自分がブクログを始めたきっかけの一つに「蔵書管理をしたかった」ことがありました。管理しづらくて困っていたのは「蔵書」と呼ぶには違和感を覚える巻数の多いライトノベルのシリーズなのですが、ラノベってシュリンク包装されて内容を確認するのが難しいので、何巻まで買ったかわからなくなって、重複購入したり、飛ばして購入したりすることがまれによく起こります。

    ブクログを利用し始めてからは、購入した巻はブクログに登録して、迷った時はそれを店頭で参照することで目論見どおりこのようなことは防げるようになりました。
    ただ、ラノベに限らず持っている本を次々と登録するようになって登録数が増えてくると、ブクログ内の検索に手間取るようになって来ました。分類や並べ方に工夫が必要だと思っています。

    そんな目的から始めたブクログですから、自分の本棚には、シリーズ物が巻毎に登録されています。ラノベやコミックスに限らず、この「模倣犯」も全5冊が並んでいます。
    ところで、ブクログを始めてから読んだ本は読後感の忘れ防止のためにレビューして登録するようにしているのですが、巻毎に登録し巻毎にレビューすると変なところで切ってレビューをしなければならなくなって案外面倒です。

    自分の観測範囲の皆さんの本棚は1巻目だけ登録してあることが多いように思えますが、これはやっぱりレビューのためなのかなあなんて思っています。
    そう言えば、全巻登録して「レビューは○巻に」なんて書いている方もいらっしゃいますね。

    と、これぐらい空けておけば大丈夫でしょうか。
    ちなみに、この大部の作品もぶつ切りのところどころでレビューを書いていますが、これくらい長い作品だとちょうどいいかもしれないななんて思っています。


    善と悪の戦いは第一部の有馬義男vs犯人グループから第二部では高井和明(カズ)vs栗橋浩美(ヒロミ)に舞台を移しました。

    第二部で誰よりも何よりも気持ちを持って行かれたのは、カズのヒーローっぷりです。
    スペックだけ見ればヒーローとは程遠いカズ。ヒロミの仮初の姿、大手証券会社社員(がエリート代表って今となっては首を傾げざるを得ませんが、まだまだバブルの残滓が残り、また作者が証券会社社員のことを何だか素晴らしい職業だと思い込んでいたのか、他にエリートらしい職業を思いつかなかったのか)とは天と地ほど、月とすっぽんの差があります。

    しかし、彼は有馬義男と並んで、「真っ当な商売で地に足をつけて生活している」「大人の」男です。
    (この2点こそが宮部みゆきのヒーローの条件です。巻が進むにつれ、繰り返し出てきます。また、前畑滋子はだからヒーローになりきれません)

    何しろ識字障害と思われる障害を抱え、素直で真面目な性格であるにもかかわらず周囲から馬鹿にされ、のろまだ、グズだ、できない子だと思われ、望んで入ったソフトテニス部すら追われても心折れることなく、微笑んでいるカズ。
    水泳部顧問の柿崎先生に障害を見抜かれ、診断の機会を得たことで彼の世界は一変しました。水泳部はきっと楽しく、学力も人並みに回復したことでしょう。でも、中学を卒業してすぐに家業のそば屋を手伝っているカズ。TVドラマを見ることが唯一の楽しみであるカズ。

    彼のヒーローっぷりは、彼だけを見ていたのでは分かりにくいものです。それは、地に足の着いていない生活をしている幼稚な――子供そのものの相手と見比べたときに初めて浮き彫りにされるものです。読者にとっても、そして由美子にとっても。

    一方のヒロミ。第一部は有馬義男に一太刀浴びせられはしたものの、正体不明で人間的な振る舞いとはかけ離れた所業から只管不気味な存在でした。第二部ではその生い立ちから犯行に至ったきっかけが詳細に、これでもかというほど書き込まれており、読者は不気味さに代わって醜悪さをこれでもかというほど見せつけられます。
    彼の転落のきっかけは今で言う毒親の信じられない接し方ではあり、それに自らも余計者扱いされていたピースが火をつけただけで、実は彼自身の咎とするのは気の毒なのですが、でもそう思ってくれるのはカズだけ。詳細な事情を神の視点で全て知らされている読者でさえ、その後のヒロミのあまりのクズっぷりに、同情や共感できる人はほとんどいないでしょう。

    でも、カズだけは彼を見捨てませんでした。

    ヒロミの事情同様、カズの心中を知っているのは読者だけです。
    柿崎先生の力を借りて、カズは障害を克服し、自信を取り戻しました。ヒロミとの関係を修正――切ることもできたはずのカズは、でもそうしませんでした。

    ピースにスポイルされてしまう前は、幼馴染みのグズでのろまのカズをなにくれとなくかばい、フォローしてくれた親友だった彼。
    そして、ピースの影響を受けて変容してしまった後も、カズに対してはその目の前で涙を流し、女の子の幽霊に悩まされていることを告白します。

    カズはヒロミの中の幼馴染の部分を見ました。
    その上に何層も毒が積み重なっていようとも、その奥の奥に幼く、小さい栗橋博美が今でも泣いていることを感じ取ったのです。

    その後のカズの行動原理は、ヒロミの中の小さな栗橋博美を救うこと。
    アジトの「山荘」に危険を冒して乗り込み、絶体絶命の状況で、あのピースを論破するカズをヒーローと言わずして他の誰がヒーローと名乗ることができるでしょうか。

    カズの気持はヒロミに届き、善vs悪の第2ラウンドは善が勝利を収めたように思えたのですが…。
    カズの詰めが甘かったのはご覧の通りです。
    ヒロミのしたことがひどすぎて自分以外の誰にもヒロミを救えないとカズが思ってしまい、誰にも援助を求められなかったのか、自信を取り戻したとはいえ、カズの生来の決断力や実行力の乏しさが顔を出したのか、それとも宮部みゆきが意地悪なのか。

    ところで、カズとヒロミの道行の結末が目も眩むほど悔しかったので、苦言を呈しておきます。
    運転席、助手席のシートベルトが一般道でも義務化されたのは1992年から。以後は、後部座席はともかく、運転席と助手席は結構当たり前にシートベルトを締めるようになっていたのではありますまいか。それを、2人揃って締めていなかったというのはちょっと違和感を覚えます。以前「スナーク狩り」でも車に関する記述にあれ?と思うことがありました。普段車に乗らない生活をしているのかもしれません。

    さらに、カズはまたピースの仮面にもヒビを入れました。
    完全なる悪について滔々と語るピース、本性をペルソナの下に完全にしまい込み、非の打ち所のない好青年として振る舞うピース、姉の幽霊の殺し方を教えてヒロミを籠絡したピース、いずれを見ても一般的常識的な人間と大きくかけ離れている彼は、常識を秤にするしかない警察や、前畑滋子の手には負えなさそうな…このまま逃げ切ってしまうのではないかと読者を不安にさせる彼を、この後の第三部での無理な振る舞いに追い込んだのは、彼のシナリオは完璧なものなどではない、児戯に等しいと糾弾したカズの言葉に違いありません。

    ヒーロー中のヒーローであるカズが犯人だとされ、真犯人Xはのうのうと隠れおおせている…そんな状態で第二部は終わってしまいました。
    読者としては第三部を、4巻を一刻も早く読みたくて読みたくて…(再読でよかった)。

  • 読了。
    やっと一巻に続く気配。
    和明がどうしようもなく気になる。

  • ヒロミの抱えているトラウマや子供の頃の辛い経験などいろいろ同情するべき点はある。確かにヒロミも被害者なのだろうとは思うがそれでも到底ヒロミのしたことは許される事ではないと思う。
    それにしてもカズの純粋さと真っ直ぐさに胸が痛くなった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    真犯人Xは生きている―。網川は、高井は栗橋の共犯者ではなく、むしろ巻き込まれた被害者だと主張して、「栗橋主犯・高井従犯」説に拠る滋子に反論し、一躍マスコミの寵児となった。由美子はそんな網川に精神的に依存し、兄の無実を信じ共闘していたが、その希望が潰えた時、身を投げた―。真犯人は一体誰なのか?あらゆる邪悪な欲望を映し出した犯罪劇、深い余韻を残して遂に閉幕。

  • ピースとヒロミは、連続殺人というゲームに興じる。

    ピースのシナリオ通り「女優たち」は演じ、着実にゲームは進行し、日本中を手玉にとってきた。
    そして、その殺人ゲームの犯人としてカズ(高井和明)を巻き込もうとする。

    カズは、二人が描いたシナリオを全て信じたふりをして、アジトの山荘に入っていく。

    山荘で簀巻きにされながらも懸命にヒロミを説得するカズ。
    「.ヒロミがあの女の子たちを殺したんだろう。ずっとそう思って
    いた」
    「じゃなんでノコノコここまで来たんだよ」
    「やめさせたかったからだ。一緒に警察に行こう。こんなことを
    重ねちゃいけない。」

    カズは、いつもヒロミとピースの掘った穴にハマるために存在し
    ピースとヒロミの用意した観客に笑われるために存在すると思っていたのに、死に直面しても冷静な態度に動揺するヒロミと、激昂し怒鳴るピース、この両者の対決が圧巻だった。

    そして、転落する車の中、死を目前にしてお互いを思う。

    カズ。カズ。カズは生きているだろうか。生きていてほしい
    俺も生きたい。生き直すんだ。

    ヒロミ、ヒロミは、大丈夫だろうか?これから一緒に考え直さなくてはならないことが山ほどある。死ぬわけにはいかない。

    どうして、ヒロミは本当の友達を見抜けなかったのだろう。
    もっと早くカズの真心に気づくことはできなかったのだろうか。

    小さい頃から愚鈍で、バカにされ、笑われるばかりの人生だった
    高井和明の人間としての深さ、大きさ、温かさに、胸が締め付けられるとともに、こんな終わり方でいいのだろうかと切なくなった。

  • カズはいいやつだなぁ。浩美にムカついていたのに、もう少し何とかならなかったのかと無念にも思う。カズの真摯な優しさにもっと早く気づければよかった。今では樋口めぐみの方がどうにかなってほしいぐらい腹立つ。
    読むのがやめられない。四巻へ。

  • 和明の優しさや、真摯さが通じなかった…とても悲しい。ピースのサイコパスな面がどんどん明るみに出てくる巻でもありました。どこかで浩美が和明の言葉に後1センチ耳を傾ければ、違う結果になっていたような気がする…。浩美の生い立ちに同情はするんだけど、親が一番の元凶だったけども、ここまでやると救いようがないな…とため息。4巻へ。

  • 新しい殺人の話ではなく、まだ裏側の話。完璧に見えたピースとヒロミの物語がすこーしずつ崩れていく様が読み取れる。カズの逆襲。歳を取るにつれ、いじめっ子といじめられっ子の立場が逆転していくって言うのはよくある話。でもカズのは復讐ではなく道を正してあげてそれに寄り添おうとする愛情。本当に人柄が良すぎだよ。ヒロミももう少しだったんだけどな。小さい頃の闇は本当に人をダメにする。ピースの闇を本当に知りたい。
    めぐみの、お父さんが人を殺したのはしょうがなかったのだから許してよ!と言う言い訳が腹立つ。

  • 色んなことが重なり合って、どんどん狂っていく。
    解決できるのか。
    早く続きが読みたくなる。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール読物新人賞を受賞。『龍は眠る』(日本推理作家協会賞)、『本所深川ふしぎ草子』(吉川英治文学新人賞)、『火車』(山本周五郎賞)、『理由』(直木賞)ほか著書、受賞歴多数。

「2021年 『ブレイブ・ストーリー 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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