模倣犯3 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 5371
レビュー : 285
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369266

感想・レビュー・書評

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  • 「あああぁぁぁ…。」ほんとにこんな感じな気持ち。くそう。急に栗橋が人間味たらしめてきてる。樋口めぐみ含め理解できないくらい狂気じみてて理解できないって事はたぶん喜ばしいことなんだろうけど、どんなに残酷で胸くそ悪い事でも行動には意味が、行動してしまう背景があって。背景があるからこそ、明日は我が身のような、理解できてしまう可能性はどこにでもあるんだって。『知らない』ことは悪いことではないけど罪深いな

  • カズの必死の説得にはこちらまで心打たれ、胸くそ悪くてしょうがなかったヒロミについても、最後の最後でこれからの希望が見えてくるような想いを抱けた分、2人が死んでしまったことがなんともやりきれない。
    読者は全てを知ることができたけど、一番知るべき話の中の人々がこの真実を知る由がないなんて...。続きが増々苦しい。

  • カズは死なないでほしかった。
    被害者の背景まで細かく綴られるから、感情移入してしまう。切ない。
    浩美も、許せないけどあんな過去を経験したら歪むだろうとも思う。
    そしてずっとピースと浩美の計画は完璧だと思い込みながら読んでいた自分がいたので、カズの指摘には、まるでわたしが浩美になったように、計画に対して一気に疑惑、不安が広がった瞬間だった。三巻は特に辛かったけど、本当に面白い。

  • たぶん、3巻までがこの物語のプロローグなんだと思う。
    次巻から物語の本筋が始まるんじゃないかな。
    本当に面白い。

  • 第三巻では、魯鈍でピュアな心を持つ高井和明が、幼馴染みの栗橋浩美とピースに嵌められ、全ての罪を押しつけらていく様子が描かれている。

    浩美の心が邪悪に染まってしまった一因は、母親が生後間もない姉を殺してしまい、その罪の意識からか浩美に辛く当たったいたことにある(心を病んでいた浩美は、転校生ピースと交わったとにより邪悪化した)。

    ピースは、完璧な悪、純粋な悪を求めて浩美を操り、シナリオを考えて猟奇殺人を演出する。が、依然ピースの家族や生い立ち、人となりは不明(和明によれば、自尊心肥大症)。佐和市の教師一家殺害事件と何らかの関係があるのだろうか?? 「模倣犯」というタイトルとの関係は??

    読んでいてイラッときたのが、いじめられ、タカられ、嵌められ続けてきた浩美と決別できず、黙って従い続けた和明の煮え切らない態度。自分が我慢すれば済む問題じゃない(家族にも被害が及ぶ)ことに思い至れないなんてちょっとあり得ない。やはり愚鈍というしかない。

    佐和市の教師一家殺害事件犯人の娘、樋口めぐみの自己中心的、傍若無人の振る舞いにも参った。不愉快を通り越して恐怖を感じた。

    とにかく読んでいてストレスが溜まった第三巻だった。

  • 読み進めれば読み進めるほど怖い笑笑
    突然男性二人組の死体が現れてそれは栗橋浩美と太っちょでのろまのカズ。
    カズはヒロミの嘘を簡単に見破ってたけれど、それでもヒロミを助けるために「山荘」までやってきた。
    カズはボコボコにされてしまうけれど、それでもカズはヒロミが長い間自分が生まれる前に死んだ姉の幽霊に悩まされていることが原因で人殺しをしてしまった、だから一緒に警察に行こう、と説得を始める。
    ピースはカズをひどく下に見ており、そのためカズがヒロミを説得する姿にひどくイラついていた。
    ヒロミは薬で眠らせたカズと、真面目な折り鶴を折るのが好きな木村という男性の死体とともに最初に殺したヒロミの元カノの死体が埋めてある幽霊ビルに向かい、全ての罪をカズにきせる予定だったが、車内でヒロミの精神状態が右往左往、運転しながら死んだ姉の幽霊だけでなくこれまで殺してきた女性たちの幽霊までも見えるようになってしまい、運転はままならない。
    カズはのろまながらもヒロミを支えようと必死だったが、最後はヒロミとヒロミの母親が幽霊(死んでないけど)となってルームミラー越しに睨み合い。どちらも視線をそらさず、その間ヒロミはハンドル操作をやめ、カーブから飛び出て真っ逆さま。
    この様子を山荘で知ったピースは声を出して大笑いし、4巻へ続く。。。
    ピースが圧倒的に天才なのか、でも子供なのか、頭脳明晰ではあるけれど自己中心的で4巻ではどんな展開が待っているんだろう〜

  • やや中だるみの感はあるけれど、逆に言うとここらへんから、作者が枚数を考えずこの物語を書き尽くしてやろうと腰を据えた、のかも知れない( ´ ▽ ` )ノ。

    知能犯(=実はただの賢い子ども)のたてた綿密な計画が、思わぬところから破綻、崩壊し、第一巻のラストに帰納していく( ´ ▽ ` )ノ。
    カズという(ドストエフスキーに出てきそうな)「人間の良心」そのものの存在がカギ( ´ ▽ ` )ノ。
    闇を照らす光( ´ ▽ ` )ノ。
    氷を溶かす陽( ´ ▽ ` )ノ。
    まるでイエス・キリスト( ´ ▽ ` )ノ。
    このカズが失われた後、物語はどんな展開を見せるのだろうか?( ´ ▽ ` )ノ。
    次巻から、ついに真の主役ピースが表舞台に登場だ( ´ ▽ ` )ノ。

    2016/11/09

  • こちらも犯人側の描写。殺意が生まれるほどの描写。ここまで細かく描写するのは、加害者側をなんだかんだと守ってしまう、被害者側をおざなりにしてしまう社会の何か根本的に間違ってる思考を問いただそうとしているのか。

    兎に角まだすっきりとしない。先を読もう。

  • 2017/10/14

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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