模倣犯(四) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 269
  • Amazon.co.jp ・本 (533ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101369273

感想・レビュー・書評

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  • 皆が不幸になっていく。真の犯人にはたどり着けるのか?たどり着けたとしても、皆の不幸さは変わらない事も分かっている悲しさ。

  • 「犯人は高井和明と栗橋浩美である」と社会が認識した状況で進んで行く前半の展開がとても心苦しい。
    和明の浩美を思う優しさと穏やかさの中の自分の意思を貫く強さを思うと、作中の登場人物たちに真実を怒鳴りつけてやりたい思いになる。
    兄思いの由美子や真面目に暮らしていた家族が不当に苦しめられていることに涙が出そうになる。

    後半、由美子の変貌ぶりが本当に不憫で、樋口めぐみと像が重なったときはこんなに残酷な話があっていいものかと本を握る手に力が入ってしまった。

    最後にはきっと嫌疑は綺麗に晴れると分かっていても、事件に巻き込まれた人たちの壊れきってしまった暮らしのことを考えると今更何が解決するんだと憤りすら覚えてしまう

    これほどまでに世界に入り込んでしまうのはひとえに宮部みゆきの構築する世界が人物があまりにも緻密で真実的だからなのだろうけど、あまりにも入り込みすぎてしまって却って問題です。

  • 「ピース」が対に本名で登場する。被害者、加害者の親、兄弟の苦しみを描きながら、進行する物語の中でジャーナリスト前畑滋子は報道の目的に迷い始めているような気がする。新たな展開を予想させる最後の「ピース」の言葉。「ピース」に絶対的な信頼を置いてしまっている由美子に不安を感じる。

  • 2017.10.21再読了。
    この巻で起こる出来事は、ほとんど記憶に残ってなかった。

    ただ、ピースにコントロールされていく由美子については、最初に読んだ時にもやりきれなさを感じたんだろうな...
    救いの手が必要な場面で、見た目がいい優しい人の言葉は、何よりも響いただろうし。

    コントロールするのが浩美から由美子に変わる様が、不快ではあるけれど、これがピースだと思わざるを得ない。

  • 義男さんは、読者の心の癒やしポイント。
    真知子達が駄目になった本当の理由がありそう。
    正しい人が居てくれるだけで安心する。

    由美子。そんな馬鹿な子じゃなかったはずなのに。
    多分、ピースのせいなんだろうけど。
    おばさんの、由美子達への職場がなんか怪しい。売られそうというか。疑いすぎかな。

    相手を窮地に追いやって、いい人のふりして手に入れたり、操ったり。そういう人、現実でもいるんだろうな。普通に生活してるんだろうな。
    私は嫌。

    真一が、事件や樋口に、生活ずたずたにされてるのに、ちゃんと労働しててまっとうで安心する。その感覚が大事。

  • まずまず。
    真犯人、網川の再登場。

  • 物語は佳境へ…とにかく網川には反吐が出る。逆にこの仮面が剥がれていく様を見るのが楽しいのだけれど。ここにきてまた義男と真一がいい味出してくるし。さあラスト1巻!

  • 滋子さんが、だんだん嫌な人間になっていく。
    これまでの事件の顛末を知っているから「あんた、何にもわかってないじゃないか!間違ってるよ、あんた!」と有馬さん口調で言ってやりたくなる。

    一方、有馬義男さんには好感がもてる。
    真相を知りたいという気持ちを大切にしながらも他人を気遣う姿、豆腐屋にしておくにはもったいないくらいだ。
    有馬さんは決して強い人間じゃないんだろうけど、それを隠さず、逃げずに、真剣に向かい合おうとしている。こんな風に歳を取れたらいいなぁと思う。

    ピースは一体何をしようと考えているのか?
    いざ、最終巻へ。

  • 2016.7/16〜24。4巻目。読者だけが知っているというのも、辛いものがある。感情が振り回されるのは著者の成せる技だろう。それにしても由美子に腹が立つとは思わなかった。いよいよピースが本名で登場する。

  • 不愉快だ。面白いけどやめられないけど、不愉快極まりない内容だ。最後の5巻は大変期待している。

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ みゆき)
1960年、東京都生まれ。1987年に「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。1992年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、1999年には『理由』で直木賞、2002年『模倣犯』で司馬遼太郎賞、2007年『名もなき毒』で吉川英治文学賞など、数々の文学賞を受賞。大沢オフィス所属。日本推理作家協会会員。日本SF作家クラブ会員。直木賞、日本SF大賞、小説すばる新人賞、河合隼雄物語賞など多くの文学賞で選考委員を務める。『模倣犯』や『ブレイブ・ストーリー』など、多くの作品がドラマ化や映画化などメディア・ミックスされており、日本を代表するエンターテインメント作家として人気を博している。2019年7月10日『さよならの儀式』を刊行。

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