- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101369372
感想・レビュー・書評
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「ソロモンの偽証 第II部 上巻」
中学3年有志による学校内裁判開廷。
本巻は、卒業制作として学校内裁判を題材とする決議から始まる。同級生の死の追求という倫理面、学校の体裁から本来はタブーとなるだろう題材を目の前に決議をとる涼子の姿は中学生らしい動揺を見せながらも勇ましい。
学校内裁判の重要な役割である検事、陪審員、弁護人、判事 等を決めるところ、涼子が弁護人から検事に役割を変えるところ、被告人である大出を学校内裁判に引っ張り出すところ 等、注目ポイントは多いと思います。また北尾先生のいいところでのいい感じの存在感も捨てがたく、勝木という不良少女の役割も重要です。
しかしながら一番のポイントは、弁護人である神原和彦です。他校でありながら死んだ柏木の友人として弁護人を務める彼が、不良中の不良・大出を諭す姿は中学生像を軽く越えており、更に、刑事である涼子の父親が娘に「とんでもないやつを相手にしているぞ」と忠告するシーンもありで、大活躍なのだ。
ここまで読んできて物語の最重要人物の一人に和彦が挙がると思うのですが、彼の活躍は映画ではどのように描かれているのでしょうか。検事と並び弁護人はとても重要だと思うので、凄く気になります。
後、気になったのが、最初は乗る気ではないように振舞っていた判事・井上康夫。涼子が高木学年主任とひと悶着あった際には、論理を武器に戦った井上。「お、こいつは今後の涼子のヒーロー候補か?」と思いきや、そうでもなかった所がなんとも。結局、判事は俺しかいないと云わんばかりに関わってくるところをみると、まだまだ中学生なんだなと思わせる。こういう中学生、たぶん多いんじゃないでしょうかw
物語は、際重要参考人・三宅樹理を法廷に引っ張り出そうとする所で次巻へ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いつまでも読んでいたい。そんな気持ちにさせる。学校裁判とは荒唐無稽な話だと読むまでは思っていたが、読んでいるうちに納得。自分も参加している気分になってくる。なぞを残したまま、最後にあの人が登場で驚かされる
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膨大なページ量なのにするする読み進められます。うどんのように消化できます。
この調査するほど謎が解明される一方で新たな謎が増えていく感じ。検事だろうが弁護士だろうが一緒に真実を突き止めるんだというノリ。後は法廷で解き明かすしかないぜという行き当たりばったり感。
法廷では「異議あり!」が飛び交い、真犯人が豹変するんだろうなぁ(ワクワク) -
20150621
ひえええええええ!!おもしろすぎて読みたくないです。これ以上心をかき乱されたくないから読みたくない。
でも、そんなわけにいかない。私も真実を、唯一無二の、絶対にある真実を突き止めなきゃいけない。暗闇の中で、霧の中で、動かず騒がず、真実は12月24日から横たわっている。どーんと横たわっている。
ここから折り返しです。さあ第ⅱ部後半戦! -
若干、こんなしっかりした発言する中学生っているのかなぁ?と感じるが、それでも子どもでも大人でもない「ことな」な彼らが彼らなりに真剣に裁判に向けて動くその力は凄い。
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201411/一気読み。感想は6巻にて。
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一人一人の登場人物の心情がすごく丁寧に書かれていて、超長編だけど、スラスラ読める。
5合目まで来た、続きがたのしみ。 -
面白いは面白いがなっっっがい笑 宮部みゆき作品ではさもありなん。検事や判事、高校生だったら理解できるが弁護人の大人びた描写や倫理観や中学生としては厳しいかなと。あと弁護人の少年の動機が荒唐無稽過ぎて違和感あるなー。