悲嘆の門(中) (新潮文庫)

  • 新潮社 (2017年11月29日発売)
3.40
  • (52)
  • (164)
  • (195)
  • (54)
  • (12)
本棚登録 : 2391
感想 : 102
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784101369433

作品紹介・あらすじ

失踪した同僚の森永を探す三島孝太郎は、西新宿セントラルラウンドビルで元捜査一課の刑事・都築に出会う。だが、そこで二人を待ち受けていたのは、まさに“怪物” と呼ぶべき存在だった……。〈狼〉を名乗る謎の美少女・森崎友理子との遭遇。クマー社長・山科鮎子を襲う悲劇。悪意による〈物語〉が拡散され、汚濁に満ちた闇が日常へと迫る中、正義と復讐に燃える青年は、ある決断を下す。

みんなの感想まとめ

物語は、失踪した同僚を探す青年が、元刑事と出会い、次第に深まる闇と向き合う姿を描いています。読者は、登場人物の葛藤や成長を通じて、復讐と正義の違いについて考えさせられます。特に、主人公が抱える苦悩や決...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おもしろい。おもしろいけど、リージョンとかサークルとか無名の地、とかちょっと難しいな。
    孝太郎が侵されていくのがちょっと辛いけど下では都筑のおっさんがキーパーソンになってくれるのか期待。

    皆様の感想を読んで『英雄の書』の続編だとか。。。
    知らなかった。けどこれはこれでおもしろい。

  • 中、下巻一気に読了。
    ガーゴイルが事件にどう絡むかと思ったらファンタジーに転がっていく話。予想外。

    面白くてあっという間に読み終えましたが、心構えと想像力がついていかない場面も。風呂敷広がりすぎて畳むの大変な話でしたが結末は救い。「すまない」のガラが辛い。

  • 「復讐から導き出されるものは絶望だけだ。この二つの精霊(すだま)は一対のものであり、憤怒の子であり、嘆きの親なのだから」
    闇のように黒い瞳が孝太郎の瞳を覘き込む。孝太郎がこれまでの人生で見たことのない深淵の闇。光をも包み込む闇。それでいて冷たくはない。恐怖を与えない。
    傷ついて泣く子供を抱き、外の世界から隠して慰める闇。
    もう一度ガラは問うた。
    「それでも、おまえはその女の仇を討ちたいのか」
    孝太郎も身を起こし、その場に正座した。
    「そうだよ。だって、これはただの復讐じゃない。正義の裁きだ。これ以上犠牲者を出さないように、この領域を守るための正しい行いなんだ」
    ガラは孝太郎から目を離さずにかぶりを振る。
    「復讐と裁きは違う。似て非なるものだ。人と、人の形に似せて造られたものが異なるように」(185p)

    ダメだよ、孝太郎くん。ガラの言う通りだ。復讐と裁きは違う。でも孝太郎は肯んじ得ない。仇討ちに一段落ついても、もう止まらない。孝太郎よ、それが「業」だ。自ら「物語」を作っているのだ、と私は思う。嫌な予感がする。「おまえは後悔する」と何度も何度も予言されている。それが何か。幾つかフラグは立っているが、私にはわからない。下巻を読むのは正月明けになる。
    2017年12月26日読了

  • 上巻からの引きはホラーな展開かと思ったが、ファンタジーの様相。ちょっとがっかり…(現代版荒神を期待してた)

    ファンタジー要素については、”言葉が紡ぐ物語”を用いて犯罪の動機だったり清らかさだったり慈しみの深さだったりを表現するための道具なのかとと思ったけど、何のことはない、英雄の書に出てきた概念だったとのこと。
    また、この英雄の書を読んでいないからなのかガラを説明する用語の数々がちょっとわからない。
    読みながら『ここはメモしながら読んだ方が良い』と度々思っていたのに、結局せずに読み終えたため理解が浅い部分を残してしまったのが何だか悔しい。でも先が気になるから戻らない。
    いつか再読したら、すんなり頭に入るかな?

  • 宮部みゆきは好きで好きでたまらないが

    こんなファンタジー系?かよくわからない作品

  • 言葉を取り扱う小説家が書きそうなテーマだと思った。ガラの登場から難解になり、超絶美少女(…という設定)の森崎友理子が登場する迄は退屈。その後の事件のくだりとガラと通じる目を得る流れで持ち直したかと思ったら、都築のおっさんでまたもや退屈な流れに戻ってしまった。
    『ブレイブ・ストーリー』を読んだ時にも思ったけれど、宮部みゆきのファンタジー作品はイマイチ、ストーリーに没入できないんだよなぁ。

  • 下巻にまとめて記入。

  • え?
    これ、あれの続編。
    中巻になって気づくマヌケさσ^_^;

    えっと「英雄の書」だったっけな。

    タイトルもまぁまぁの確率で覚えていないいいかげんさ(−_−;)

    だからブグログアプリは役に立つ(^◇^;)

    とりあえず下巻へ

  • 連続殺人事件ミステリーかと思っていたら……ファンタジーでした…

    難しい言葉が沢山出てきて理解が大変

    主人公が道を踏み外さなければ良いなと願いながら下巻に続く

  • 現実的か物語ではなかった。。。
    現実世界でのミステリーを好んで読んできた身としては一瞬選ぶ本失敗したかなと思ったけど、読み続けてたら面白くなってきたし深い。
    言ってる事が難しすぎて、???、ってなる所もあるけど下巻最終どう落ち着くのか楽しみ。アニメとかでやって欲しいなー!

  • 第5の殺人が起き、主人公たちの犯人探しが続く。
    一方、<始源の大鐘楼>!<言葉の生まれ出る領域(リージョン)>!<輪(サークル)>!などの言葉が行き交い、物語はますますファンタジーっぽくなってきた。
    言の葉の精霊に使える戦士が現れ、主人公の青年も異能力を身に着ける。
    この後、犯人捜しのミステリー部分と異世界のファンタジーは、どのように融合して終焉するのか。
    「物語というものは、人間が<死>と対抗するために生み出したものなんだって」と、謎の少女は語る。この作品も、その物語のひとつなんだろうか。

  • 完全にファンタジー、というかデスノートの様相を呈して来た中巻。
    善良な大学生でも人智を超えた能力を持つと正義の大鉈を振るいたくなっちゃいますよね…
    どんどん話のスケールが大きくなる中で、おっさんの存在が癒しであり、救い。

  • 廃ビル屋上のガーゴイル像での奇妙な邂逅のあと、先輩を探す三島孝太郎は、"狼"と名乗る不思議な少女、森崎友理子に出会う。
    その後、物語は加速し、悲劇へと暗転する。
    小説という"文字の流れ"に胸がギュッと締め付けられる。このあと、どうなるのか。

    社会派ミステリ、ではなく、ファンタジーです。

  • 「<輪>を生み出し、咎の大輪を回し続けるおまえたちヒトの命の、何と力強いことだろう。そこから生まれ出る<渇望>の、何と大きなことだろう」

    ……一つの物語を消費しても、また新たな物語を求め、本棚に収まり切らない本を買い込み抱え込む罪を、私は今後も繰り返していくのだろう。

  •  中巻を読んで思い出したが、そういえば今作は「英雄の書」の続編だ。「英雄の書」はファンタジー作品だったと記憶しており、面白かった思い出がある。当時の感想レビューは消えており再読するのも面白そうだ。

     当時、僕は中間の数ページを読んで頭がこんがらがった思い出がある。実は「英雄の書」の続編としてではなく、宮部みゆきのミステリー小説として読んでいたからだ。しかし冒頭からガーゴイルとの対面となり、事情が飲み込めないまま(主人公達と同じ状態だ)物語が進み、ユーリが登場した事により理解に及んだ。ファンタジーの側面については新しい序章に過ぎないが、根底に流れている連続殺人事件と妹同級生のいじめの事件、新たにマナのリアクションに変化が起きた事は喜ばしいが、クマーの社長である山科がシリアルキラーの模倣による惨殺事件も発生し、大きくストーリーに変化が起きる。
     主人公の幸太郎は異界のガラと取引きを行い(ユーリが登場する事で一気にこの世界の「物語」の部分が動き出した)、山科を連続殺人にみたてて殺害した女の渇望を刈り、改めて都築と合流、がらとのやりとりになる。
     途中、ユーリと師匠が登場し、ユーリの兄のことやガラが何故力を集めているのかがわかり、進展を見せる。彼らは幸太郎にガラから手を引き忘れるように伝えるが、まだシリアルキラーを捕まえる約束を果たしていない事、それを成し遂げるいしを固める。合わせて都築も渇望を取り戻し、連続殺人犯と対峙する事をきめ、四章が終了、下巻に続いている。
     恐ろしい部分は都築が語る部分であり、もし田代の話が本当で、真岐が嘘をついていたならば。幸太郎はどうなってしまうのか。また、彼の変化と家族との関係も徐々に変化しており、嫌な帰結にはならないでほしいなぁと想い読んでいる(結末は全く覚えていないのは、残念でありながらもう一度楽しめて嬉しい部分もある。)
     長編作品においてはいかに読者の集中を保つ仕掛けを施すかがテクニックだと思うが、今作はまるでジェットコースターで休む暇がない。冒頭ガラとのやりとりは少し疲れるが、それを過ぎれば怒涛の如くだ。
     また、主人公の性格も少し面倒で、多少折れろよと思ってしまうが、ご愛嬌か(笑)意思が強い事は大事だが読者の負担になれば主人公としては破綻している。今回はそこまでではなかった。
     言葉が先か物語が先か。言葉がなければ物語を記せないが物語がなければ言葉は生まれない。
     宮部みゆきが表現するとしっくりくるし、とても素敵に思えてしまう。この作品のファンタジーの部分、ガーゴイル、ガラは言葉が創り出した世界観で存在するが実在しない不思議な世界の住人だ。前作を読んで入ればさらに詳しく認知できるが、少なからず今作中でもある程度の「物語」は掴む事ができる。

     いよいよ下巻だ。
     宮部みゆきはゲーム好きでも有名だが、ファンタジーの使い方が昔からとても上手であり、エンターテイメントとしての相互性をうまく表現しているように思った。

  • 物語はどんどんと深く入って行く。ガラの力をもらい取引を成立させ真犯人を探し出した。その先に待っていたのは、よかったことなんだろうか
    次に待つのは人間として生きていけるんだろうか
    夢中になって読んでしまった。

  • このストーリーでライトな小説にならないのが作者の腕

  • 事前情報全くないまま悲嘆の門を読み始めてたので、
    この中巻読み始めるまで英雄の書と話が繋がっていたとは知らなかった! 
    なので、まだ英雄の書を読んでいない人はまずはそっちから読みはじめた方が楽しめると思う。

    上巻のラストのバールなんてくその役にも立たなかったわw
    そもそも人間がちょっと鉄の棒持ったぐらいでどうにかできる相手ではなかった。

    相手の正体っつーかどのような存在なのかなんとなく理解できた孝太郎と都築はそこから違う道を歩み始めてしまう。
    都築の場合は本人の明確な意思とはいいがたい状況になってしまったので致しかたないかもしれないけど。

    そしてもやもやしたまま日常に戻った孝太郎の元にあの子がやってきます。 英雄の書のあの子です。 とても美少女になって更に狼としてもちゃんと活動していたようですね。 この子が名乗るまで俺はこの本が英雄の書と繋がっているとは全く思っていなかったけど。
    そして彼女はこれ以上あの存在とは関わるなと忠告をして一旦去るのです。

    そして再びあの猟奇殺人事件の被害者が。
    ここで孝太郎はある決断をしてしまう。 でもこれは奴にそう考えるように仕向けられた感があるね。
    そんなこんなで孝太郎はここから先はいっちゃだめだって境界線を踏み越えてしまったわけだ。
    孝太郎の気持ちはわかるけど、事の成り行きを聞いた都築が激怒したのもわかる。

    再び行動を共にすることになった訳だが、この後どうなるんだろ。 
    二人とも無事でいられるのか。 ちょいちょい出てくる美香の件はどう絡んでくるのか。 英雄の書のあの子は再び現れるのか。 気になるのでとっとと下巻を読もう

  • 宮部みゆき氏の本は内容が何であれ読んでみようかなと思ってしまう。前回読んだ作品が「荒神」で今回も同じ系に進みそうな展開、そうなってしまうとやだなぁと思いながら読み進めていくと、出てきてしまったよ幻獣。うーむ、その時点で読書終了。

  • ファンタジーっていうか、ゲームの世界だね、これは。ちょっと世界観ついていってないかも。。

全92件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

宮部 みゆき(みやべ・みゆき):一九六〇年東京都生まれ。八七年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『火車』で山本周五郎賞、『理由』で直木三十五賞、『名もなき毒』で吉川英治文学賞、ほか多数の文学賞を受賞。『霊験お初捕物控』『ぼんくら』『三島屋変調百物語』シリーズ、『きたきた捕物帖』シリーズなど著書多数。


「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮部みゆきの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×