疫病神 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2000年1月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784101370132

みんなの感想まとめ

物語は、建設コンサルタントの二宮と暴力団員の桑原が産業廃棄物処理場を巡るトラブルに巻き込まれる様子を描いています。登場人物が多く、複雑な構図の中で二人が繰り広げるやり取りは、読者を惹きつける魅力に満ち...

感想・レビュー・書評

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  • スカパーのドラマ化作品を観て依頼、本も読んだつもりでいました。
    作品は違いますが、表面を擦った程度のドラマに比べると、小説の奥深さ、暖かさに改めて感謝!!
    読書好きになって本当にヨカッタ。

  • 疫病神こと、桑原と二宮のキャラだけなら満点なんだけど・・

    物語としては。産廃処理場を巡るトラブルが複雑怪奇で、登場人物が多すぎて訳がわからない。その訳がわからない中を、疫病神コンビが動き回り引っ掻き回し、更に訳がわからなくなる。最後まで、事件の構図がスッキリとは私の中では落ちませんでした。お話としてはどうなんでしょうか。あまりにまとまりがなさすぎる気がしますが。

    それでも読ませるのは、疫病神の二人がどんな危機に陥っても余裕があり機知に富んでいて、なんとも魅力的。さらに二宮の事務所のバイト悠紀も二宮の母親も魅力的だし、ほんとにちょい役の二宮の父の元部下?嶋田もいい味を出している。
    この人たちの物語を続けて読みたいと強く感じた。

  • 大阪弁の物語が読みたくなり、手に取る。
    息遣いが聞こえるような会話の黒川文学。
    桑原のキャラが立ちまくっていて、生々しい。
    後半になるにつれ、躍動感も出てくる。
    良い読書体験だった。

  • 専門用語がわからなかったり、産廃処理場開発に絡む輩の相関が紐解けなかったりしたけど、あまり深く考えず、疫病神同士の関西弁の掛け合いがなかなか面白かった。

    あまり、いや、絶対かかわりたくない世界だったけど、死人が不思議と出なかった?のが逆にリアル感あり。

  • 普段、絶対接することのない、ヤクザの世界を垣間見れる。こんなアプローチの仕方があるのか!確かに、ここは穴だな、、、気づきが満載。

    二宮と桑原のコンビは、こうして生まれたんだね!

  • 建設現場でのトラブル処理請負や裏社会との仲介で生計を立てる、自称コンサルタントの二宮。彼が軽い気持ちで産業廃棄物業者から引き受けた依頼業務は、あれよあれよと大問題に膨れ上がる。産廃業界とは、政治家にゼネコン、建設会社に暴力団とクセ者ばかりが集い、協力と裏切りを繰り返す魑魅魍魎な世界だった。そんな世界だからこそ、二宮はカネの匂いも嗅ぎつける。さらに、勝手に押しかけた現役極道の桑原も便乗、二宮と行動を共にする。

    こうして生まれた互いが互いを疫病神と罵り合う裏社会コンビ。睡眠も着替えもせず、大阪弁で暴言を投げあいながら大阪の街を駆け回る。片方が拉致されたり、ケンカに巻き込まれれば、結果的にもう片方が救い出すこともある。カネだけで結びついた2人だが、二宮が口八丁、桑原は腕力でいつのまにか互いの足りないところを補い合う。

    そんな血縁も友情もない破天荒で現実離れしたなコンビだが、その背景の産業廃棄物業界はものすごくリアルでドロドロとした複雑さ。そのギャップがこの作品のみどころ。

    そして、この疫病神コンビは次回作を重ね、10年以上も続き、ついには直木賞作品へとたどり着く。確かにこのコンビ、本作品だけで終わるにはもったいない。

  • 『スカッとする本教えて下さい!』と
    ブク友のbera5227さんにオススメしてもらい
    手に取った本。『疫病神』

    根っからヤクザ、桑原と
    黒ではないけれど真っ白でもない
    建設コンサルタント二宮。
    正反対の2人のタッグがサイコー‼︎

    2人の独特の会話リズムがとにかく面白く、
    一体どんな人がこんなに面白い会話を思いつくんだろう⁉︎とまだ本書を読んでいる途中で、
    作者のインタビュー記事を読みあさってしまった。

    二宮は危険な匂いのする
    産業廃棄物処理場をめぐる依頼を請け負う。
    その仕事にのっかり一儲けしようと
    ヤクザの桑原も参戦。
    仕事を受けてから任務完了まで、ヤクザや政治家、建設会社を相手に怒涛の5日間。
    2人は裏切り裏切られながらも協力し合う。

    先手必勝の頭脳プレイの桑原に二宮は激しく
    巻き込まれながら
    拉致監禁あり、逃亡劇あり、ステゴロあり、賭場での緊迫シーンあり…
    次から次へとスピーディーに手に汗握るシーンが続く。

    ハードボイルド好きにはたまらない

    ボロボロになっても、最後の最後まで
    クライアントに筋を通そうとする二宮が格好いい!
    そしてその結末に…ふふふ、大満足‼︎
    お互いを疫病神呼ばわりする、
    この2人のタッグがまた早く見たい。
    続きが楽しみー‼︎

  • 息子へ)
    会社の同僚に薦められて読んだこの本。

    ヤクザの地上げにまつわるお話。

    ちなみに、主人公の2人が出てくる本は、シリーズかされていて、本書は1作目。5作目の「破門」は直木賞を受賞している。

    おもしろかったが、得るものは何もなかった。
    おもしろかったが、心に響くものはなかった。

    お父さんが本に求めるものと、少しズレたのだろう。

    と、こう書くと、お父さんは本に何を求めているのか考え込んでしまう。少し前は、ビジネス書ばかりで、仕事に得るものを探して読んでいた。最近は、「本屋大賞」受賞作品の小説など、エンターテイメントを求めて読んでいる。

    本書は、100%エンターテイメントな本だが、、、。ただ、心に響かなかった。ということだ。

    (お父さんの本の買い方)
    BOOK・OFF \400円
    (読め、もしくは、読むな)
    読みたければ読め!
    (君が・・・歳のころに)
    時間がありあまっているときに

  • 「一体、なんなんだこの話は?!」
    読みながら、そんな言葉が何度も頭に浮かぶ。とにかく面白い、でも、訳がわからない。

    元はと言えば、母のおすすめ本ということで手に取りました。
    読み始めたものの、ヤクザの世界に興味はない。登場人物が多くて名前が覚えられない。そもそも、テーマである産業廃棄物処理事業というのにまったく魅力を感じない…。
    なかなか興が乗らず、読むのを途中でやめようと思ったくらいでした。でも、オススメされた義理もあるので辛抱強く読む。面白くなってきたのは、堅気の主人公と組むのが、どうやら極道のこの桑原という人物らしい…と分かりかけてきたころ。

    そこからは、あれよあれよという間に物語が進む。男二人のバディもの。完全なハードボイルド。シノギとかサバキとか全くわからない。それなのに、どうしてだろう、結構面白い。いや、かなり面白い。
    読み終わる頃には、シリーズの2巻目を探し始めていました。いやはや、あっぱれ!

    あと、私は物語を読み終わったときに、よく「あぁ、物語が終わってしまった」という喪失感を抱くのですが、この本にはそれがありませんでした。残るのは、大阪の各地を駆け抜けた疾走感のみ。それがまたよかったです。
    さぁ、2巻に駆け込むぞー!

  • 黒川博行氏といえば、筧千佐子のいわゆる「後妻業」を描いた同名の小説で一世を風靡したが、むろんその名は事件報道以前から知っていた。いわゆるハードボイルド小説をものしたら右に出るものはいないと思えるほどの作家である。黒川氏が書く二宮と桑原の「最凶」コンビと呼ばれるシリーズの第一弾が本作だった。

    ところで、ごく普通の市民として生きていると、極道の世界にはなかなか現実的な感覚が伴わない。考えてみれば、身近なところにありそうでありながら、実態はアンダーグラウンドな世界に遮蔽されていて実際に目にする機会などまずない。

    黒川氏は、そうした普段の我々からは闇に隠されている世界を、ハードボイルドという手法で描いてみせる。ハードボイルドゆえ、語り手の目や五感を通して得られる事実を粛々と書き連ねることとなる。読み手は緻密に描かれた物語の中の事実から立ち昇ってくる感情を、それぞれの読み手に応じて感受することとなるだろう。そのときに誰もが感じる感情こそ、畢竟、ワクワクドキドキといったものではないだろうか。

    黒川氏の描写は、どんなシーンをとっても緻密で、丁寧で、読み手は容易にビジュアル化できる。それでいて、文章のスピード感は損なわれない。場面の転換も程よいタイミングで行われる。読み手は心地よいスピード感に乗せられて、あっという間に物語を読み進めてしまうだろう。

    もちろん描かれている内容もスリリングだ。本作では、新たな産廃処理場建設を巡って、複数の極道が「シノギ」を求めて暗躍する。といっても、単なる極道同士の闘争ではなく、その裏でおのが手を汚さずに黒幕として姿を見せない奴らが存在するのである。黒幕の代表格は、政治家だ。彼らは極道に負けず劣らず、「シノギ」の匂いを嗅ぎ分けるのに長けている。おのが利権のためになら何でもする人種でなければ、少なくともわが国ではまともな政治家になどなれない。たとえ大馬鹿者であっても、金の匂いを嗅ぐことに長けていれば、政治家は務まる。ある意味では、一見「まともそう」に見える分、極道よりたちが悪い。極道や政治家が金の匂いをプンプンさせ始めると、そこには大手・中小のゼネコンやらヤクザのフロント企業やらが入り乱れ、互いに巧妙な策略を使い、容易に尻尾を掴ませないように複雑な構図を描いてみせる。

    最凶コンビは、絡まった糸をほぐすように事実を追いかけ、時には大胆な推測に基づいて思い切った行動をとる。少しずつ交錯した糸がほぐれてくる。その過程を描いた物語こそが本作であり、糸をほぐすプロセスは、絶えず危険な場面の繰り返しである。ゆえに我々はそれを読むことでワクワクドキドキの黒川ワールドに引きずり込まれることになる。いちいち細かな心理描写などが描かれていたら、スリリングさは半減してしまう。黒川氏がハードボイルドという手法を採ったのは、慧眼というほかない。

    疾走感あふれるハードボイルド=黒川博行ワールドは、かくも楽しいものであったか。これまで名前は拝見しつつも、作品を読んだのは初めてなことが悔やまれるほどである。黒川博行――またひとり、好きな作家が増えた。

  • 建設コンサルタントとヤクザの凸凹コンビが織りなす狂騒曲。シリーズ第1弾。産廃を巡るゼネコンとヤクザの絡みに巻き込まれていく流れは難しいながらも軽妙で面白い。テーマが重いわりに会話がテンポ良い関西弁なので関西住民としてはサクサク読めて楽しい。作品当時にあたるこの業界は闇がかなり深そうで実際にあったら恐ろしいな、と思いながら読めた。主人公の二宮が頭の回転が速く口も達者なので気後れしない所が何とも。そして黒川作品に共通していることなのだがラストの余韻がサッパリとしつつ後を残すのがたまらん。

  • 黒川博行氏が送る『疫病神』シリーズの第一弾。

    建設コンサルタントの二宮は産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれる。巨額の利権が絡んだ局面で共闘することになったのは、桑原というヤクザだった。金に群がる悪党たちとの駆け引きの行方は――。

    『二度のお別れ』に続いて黒川作品を読んでみた。
    例によって大阪が舞台であり、大阪弁が飛び交う世界。そしてこのシリーズは裏社会(主にヤクザ)がじゃんじゃん出てくるのでそっちの用語も普通に使われる。
    となると大阪弁にも裏社会用語にも馴染みのない自分としては、まず読み進めるのにやや苦労を要した。
    海外の翻訳物を読んでいるような感覚とでも言おうか。
    そして裏社会のお話になるのでやはり構造が複雑。登場人物も多くてなかなか理解が進まなかったのも事実である。

    それでもなお、最後まで読みたいと思わせて(自分の中では)短期間に読み終わったのは、ひとえにこの小説の面白さが成せるワザとでも言おうか。
    主人公・二宮はそれなりに常識人寄り(とは言えかなり裏社会に精通しているが)なので、感情移入はしやすい。
    相棒の桑原はもう何というか、物凄いパワーの持ち主である。
    行動力の権化とでもいうのか。
    味方にいるととても頼もしい男だ。
    側から見たら良いコンビなのだが、二宮としては勘弁してほしい所だろうw

    内容的には関西の裏社会版半沢直樹という感じ。というかこっちの作品の方が先なので元祖半沢直樹なのか。
    最終的に悪巧み自体はそのままではあるが、二宮と桑原のお陰で悪巧みの仕組みがバラされたのはスッキリした。
    大阪弁や裏社会モノに拒否感がなければかなり楽しめると思われる。

  • 疫病神シリーズ第1作目。
    疫病神シリーズがあることは知っていたが、手を出さずにいた。だって、止まらなくなりそうだから。

    しかし、だがしかーし、ブックオフで第1作目である本書が綺麗な状態で220円で売っていたため、買ってしまい、気付けば読んでいた。もう、駄目だ。こうなると次も読みたい。ということで、次も買ってしまった。

    産廃場建設を巡り、ヤクザとヤクザのフロント企業と大手ゼネコンが出てくる。相関図があると理解しやすい。

    本作は、関西弁の会話のやりとりのテンポが非常に良い。お話も一筋縄ではいかず、二転三転する。スピード感がある。

    最後まで楽しいし、二宮と桑原のコンビも楽しい。
    次も読む。多分、シリーズ全部読む。

    星は3つ。4つと迷って3.8とする。

  • 途中で図にまとめてくれてるというのに何だか訳がわからない!結局最後まで図式が頭に入らない。自分がアホすぎて…それでも楽しめた。

  • ごりごりのヤさんの話でしたな。

  • 面白い!好き。

  • ドラマのシーンを思い出しながらワクワクして読めました。

  • 疫病神シリーズ第1弾!
    ドラマがおもしろすぎて原作購入!逆輸入(笑)ナポリタンと髪かきあげシーンは原作になしで残念。

  • 大阪を舞台に産廃を巡る建設会社、裏社会の一筋縄ではいかない連中とトラブルに次ぐトラブルをくぐり抜け
    真相と「カネ」を手に入れる主人公。リアリティがあって面白かった。難点は裏社会含めプレイヤーが多く
    それぞれの思惑が入り乱れるので読んでいて混乱することか。

  • お互いを『疫病神』だと罵りあい、
    「こいつ、嫌いや。」「もう行ってしまえ。」
    言葉では反発しながらも
    本当にヤバイ時には必ず傍にいる。
    命を張って、
    相方(?)を、救おうとする。

    やくざの啖呵も、迫力あって怖ぇぇ…と、びくついてしまうが、
    目に見える外見や言葉が、一体なんぼのもんだと言うんだろ。
    本能が先走り、無茶苦茶やらかす二宮、桑原の鉄砲玉コンビ見てると、
    (綺麗ごと)で、身を守ろうとしている自分がなんか恥ずかしくなってきた。(^^;

    ストーリーは途中、相関図が出てくるほど、たくさんの組織やら、人間出てきて若干ややこしかったけど、
    二人の背を追うてるだけでも、充分面白かった!

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著者プロフィール

黒川博行
1949年、愛媛県生まれ。京都市立芸術大学彫刻科卒業後、会社員、府立高校の美術教師として勤務するが、83年「二度のお別れ」でサントリミステリー大賞佳作を受賞し、翌年、同作でデビュー。86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞、96年『カウント・プラン』で推理作家協会賞を、2014年『破門』で直木賞、20年ミステリー文学大賞を受賞した。

「2022年 『連鎖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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