スキップ (新潮文庫)

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本棚登録 : 4295
レビュー : 554
  • Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101373218

感想・レビュー・書評

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  • ターンが好きだったので、こちらのスキップも隣の席の読書好きさんに勧められて即買い。三部作の中の2つだったんですね!
    時間をテーマにしたターンに次いでこちらは、ある日突然高校2年の学校祭後の女の子が17歳から25年後にワープ。自分は高校の国語教師になっており、旦那と娘と暮らしていた!
    高校教師の仕事が非常にしっかり取材してあって納得でしたけど、さすがにここまで仕事できるとは思えないほどできる、できすぎる高校生だなと思いました。授業だけじゃなく生徒への接し方も超模範的。
    本当ならボロ出まくると思う。
    でも旦那も国語教師だし、娘もまさかの同じ高校で色々助けてくれたのでなんとかなった感じかな?

    それをおいておいても、なかなか読み応えあるし読みやすくて面白い!
    初任の時なんてこんなとか思うし、国語の授業がいい雰囲気で内容も勉強になる。

    最後の終わり方が意外で、てっきり元の自分に戻るんだと思ってたけど現実は進んでいくんですね。
    なんだか、気がついたら年取ってた、という感覚ってこういうかんじなのかもしれない。昨日まで高校生だったのにな!?みたいな笑
    事実そうなってるという設定なんだけど、現実では意識の問題で時の流れは早いよね。

    昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、私には今がある。

    いい終わり方でした(*^▽^*)

  • えぇ…戻れないんだ……。
    戻れないのかぁ…。
    最後の最後で絶望的な衝撃。

    何も悪くないのに、17歳だった主人公はうたた寝から起きたらいきなり42歳になってる。
    体は25年分歳取ってて、夫も娘も居るっていう。心だけが17歳。

    北村さんの書く潔癖な世界観が好き。
    夫であるところのオジサンへの嫌悪感とか、よく書けてる。
    純真な乙女の心の戸惑いと芯の強さを、これほどまでに実感込めて書ける北村さん、さすがである。

    真理子さんは、うちひしがれながらも前向きに状況に立ち向かっていく。自分の職業が教師だと知り、学校に勤務しに行くことを決意したときは、さすがに無謀に過ぎると思ってしまった。
    んで、私は自分の立場が42歳の桜木真理子さんに近いものだから、17歳の自分にその後の人生を図らずも探られてしまうシチュエーションが、ちょっと辛かった。
    自分は17歳の自分に恥じない人生を送ってきただろうか。

    真理子さんの教師っぷりが本当に素晴らしい。ちょっとだけ描写される授業の様子なんか、こんな授業受けてみたくなった。ていうか、北村さん、もと教師だし、北村さんの授業なんだろうね。
    で、真理子さんは体当たりで日々を乗り越えるんだけど、ここまでの桜木真理子さんの生きざまに助けられてる面も大きいように思う。そもそも同一人物だし。17歳の真理子さんと変わらない情熱みたいのを42歳の桜木真理子さんも持ってたんだろうなーと。人間の本当の核はゆるがないというか。

    『ターン』を先に読んだので、どうしても比較してしまい、『スキップ』は周りに理解者がいて独りぼっちじゃなくてそこまで悲観的な気分にならないで済んだ。
    (もっとも、夫であるところの桜木さんも、相当のショックだったに違いないのだ。真理子さんは全く考え及んでないけど)
    大きく捉えれば、誰しも明日なんてどうなるか分からないんだから、今を懸命に生きようと思った。

    でも、でもである。
    私は最後は戻れると信じてたのだ。
    『ターン』は交通事故が時間の捻れに入り込んだ契機だったけどこっちは特にそういうの無いよな、どうなったら戻れるのかなぁ…とはうっすら思ってたけど、最後は戻れるものだと疑わなかった。だって真理子さんは25年スキップして来ちゃった17歳の高校生なのだから。
    それが、最後、「お母さん」と呼ばれた真理子さんの口から自然に「美也子」と娘の名が出てきた時に、ひょっとしたら真理子さん本当は25年分の記憶をすっぽり失った42歳なんじゃないか、と思えてしまったのだ。
    足元が崩れ落ちるような感覚に、私は混乱している。

  • 高校時代に読んだ本を再読。

    17歳の少女が目を覚ますと、42歳の「私」になっていた…。
    ともすると発狂してしまうんじゃないかと思えるほどの状態の中、主人公の一ノ瀬真理子はしなやかな感性で日々を乗り越えていきます。
    現状に甘んじてしまうと私がどこにもいなくなってしまう――といったような動機ですが、それでも日々を味わう感性は主人公だからこそであり、彼女を慕う人々がいるのもうなづけます。

    42歳であることを否が応にも受け止めさせられる描写や、身体と心の剥離についてなど、「もし、自分の身だったら」と考えさせられてしまいます。

    それにしても、この本に描かれている、国語の授業の様子が知的で好奇心をくすぐられます。余談だけれど、私が教員を目指した理由の一つだったりもします。

    今、青春時代を生きている人へ。
    また、かつて、どんな形であれ青春時代を過ごしていたあなたへ。

  • 時をスキップしちゃっても、その場でなんとかしていこうとするまりこさんは、強い。
    私は、地続きの時を生きているのだけど、さて、小さな時の気持ち、若い時の気持ちを持っていられているのだろうか。気だけ、じゃなく質を変えずに、と思った。

  • 評価は1.

    頑張ってます私!綺麗事ばかりじゃないよね。世の中は。のオンパレードでもう無理。何度トライしても最後まで読み切れない。すまない。

  • 主人公が最初から最後まで一貫しておばちゃんぽいと感じたのはその時代の女子をリアルに書いたということなのかな。彼女がスキップした現代も今となっては既にひと昔ですものね。

  • 改めて読んだけど
    小6の俺は何故これで
    夏休みの読書感想文を書こうとしたのか謎

  • 一番最後に昔のものの用語解説までついてるとは…(笑)

    高校生だった真理子は一気に心だけが25年後へ
    こんな状況、自分だったら耐えられないし
    こんなに前向き(?)に、進んでいけるかな、と思います。
    時をスキップする、といったファンタジーがありながらも
    ところどころの筆致がリアルだからか
    自分だったら、っていうのが
    考えやすかったです。
    北村さんの作品は友達に薦められて初めて読みましたが
    はまりそうです。
    この作品は母にも薦めて、
    時と人シリーズ?のあと2作をまずは読みたいな、と思います( ´∀`)

  • もっとスッキリ夫にハマってあげて欲しいのに‥‥
    ジリジリと近づき、また2人の人生の続きが微妙な距離感で始まる。

  • 17歳の私が、25年後の私にスキップするという話。心は17歳なのに、肉体が42歳になっちゃうとか、25年の記憶が無い間に色々あったりとか。
    そんな中で新しい生活にどうにか馴染もうとする主人公の話が、最初はどんするんだこれ?大変たなあ。という感じから、この先どうなるの?すごい気になる!になって、一気に読み終わってしまいました。いやあ面白かった。
    時と人 三部作なので、続きも楽しみに読みたいと思います。

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、09年『鷺と雪』で第141回直木賞、15年には第19回日本ミステリー文学大賞を受賞した。エッセイや評論、編集の分野でも活躍している。近著に『八月の六日間』『太宰治の辞書』『中野のお父さん』など。

「2019年 『覆面作家の夢の家 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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