薄妃の恋 僕僕先生 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101374321

作品紹介・あらすじ

あれから5年目の春、ついに先生が帰ってきた!生意気に可愛く達観しちゃった僕僕と、若気の至りを絶賛続行中の王弁くんが、波乱万丈な二人旅へ再出発。さっそく道中の漉水のほとりで、男女の熱愛現場に遭遇した一行。しかしそれは、人間の男と、すでにこの世のものでなくなった女との、悲しい恋の目撃だった-新しい旅の仲間も増えて、ますます絶好調の僕僕シリーズ第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 見た目は美少女の仙人「僕僕先生」と
    彼女を師として仰ぎつつも恋心も隠せない王弁くん。

    最初は不気味な存在だった薄妃も途中から
    いいキャラになるんよね~。

    お料理対決の話が好き。


    関係ないけど、この年の新潮文庫の新刊は
    66冊中3分の1が読んだことある作品だった。
    思わず手に取りたくなるものが多くって。
    豊作♪豊作♪

  • 僕僕先生シリーズ第二弾!僕僕先生と王弁の旅先での話が短編集のように入っていて、面白くてリズムに乗って読めました。旅の仲間が増えた事もマンネリさをなくしていて良かった。

  • 中国の妖怪はちょっと、映像化すると気持ち悪いかも。


  • 僕僕先生シリーズ第2弾。前作より読みやすく感じる。
    登場人物もより個性的になってはいるが、どこか人間くさく、親しみやすさを感じさせる。

  • 5年ぶりに書いた二作目にして、以前の作風そのままに、目的のない二人(?)旅をする物語。一冊目同様楽しめました。

    以前と違うのは、話がオムニバス形式になったことでしょうか。1話完結で小さな物語が語られます。そしてその1つ1つが場所や登場人物を織り交ぜながらつながっていく。さながら中華風水戸黄門といった風です。

    この雰囲気、いいですね。悪人はいるのか?みんな実はいいやつなんじゃないかと信じてしまいそうになります。
    そして、僕僕先生が良い。日々旅を楽しみながら、主人公王弁への気遣いも忘れない(概ね、いじっている)
    肝心な時にはよい采配をし、時には王弁全てを任せる。

    なにより、可愛い。
    小説を読んでいてその色艶、仕草を想像させてくれる文章に引き込まれます。これは絵ではなくて、活字の中で自分の中の僕僕先生を大事にしたいですね。イラストにされたら幻滅してしまいそうです。

    作中好きな言葉は、
    『人間は自信がないから、目的地がないと不安になる、もっと無目的に旅を楽しめ』(意訳)
    私は当面目標無しには生きられそうにありません。


    最後に、作者仁木さんの行きつけのカレーやさんは、私も大好物です。
    あとがきを読んだら食べたくなってしまいました。。。
    しかし、仙骨もないのでひとっ飛びというわけにもいかず。歯ぎしりして、本を閉じます。





  • 僕僕先生2作目。
    短編集になったのね。
    王弁くんが普通にできるやつになってきている。
    魏夫人って1作目から出てたっけ?と思ってぱらぱら読み返してみた。けっこう忘れるもんよ

  • シリーズ第2弾。
    様々な街を訪れ、そこで出会うトラブル?を解決していきながら王弁が少しずつ成長していくという構成なのですが、全体に漂うどこかほのぼのしたゆるい雰囲気と登場人物やトラブルのアイデアのユニークさから、マンネリ感を全く感じることなくワクワクしながら読みました。

  • なんかふんわりしてるなあ。
    1巻に比べるとシリアスさが足りない気がする。王弁さんの想いも、その試練も、1巻ほどの切羽詰まった感じはない。
    マイルドになっているけど、ぼやけてるとも言えるかもしれない。

  • 2008年の作品で、シリーズ第二弾。
    美少女の姿をしているが実は齢数千年の仙人と、元ニート青年・現在は仙人の元で修業?中の弟子が、中国の広大な舞台を縦横に巡りつつ繰り広げる物語り。
    とってもツンデレな仙人だが、デレのさじ加減が厳しくて、それでも魅かれ続ける青年・王弁。 以前に比べれば薬師として幾分かの成長も遂げ、本書には描かれていないが数年の異界の一人旅も経験して経年値は積んでいるらしい...。
    それでも、依然として仙人であり師でもある僕僕との距離は縮みそうで近付けない...
    人間のみならず、天界、仙界の様々なドロドロに巻き込まれながら、段々と美少女仙人との距離が近付きつつある...
    仙人:僕僕の本心や如何に?
    ...が、ほんの1行のセリフだが、想いが描かれていて、次を読みたくさせられてしまうのであった...

  • 中国の古典文化の深い愛情を持つ作家・仁木英行の大ヒットシリーズの第二作。大人になっても働きも学びもせず、のんべんだらりとニートのような生活を送っている青年・王弁が、少女の姿をした仙人・僕僕と修業の旅から戻ってはや5年。薬師(くすし)として日々を送っていた王弁は、再び目の前に現れた僕僕と一緒に、中国国内を旅して回ることになる。相変わらずしゃっきっとしない王弁に呆れながらも、毒舌を交えながらも師として面倒を見る僕僕。二人の関係は「師弟」から「恋人」の関係に発展していきそうな予感。だが、師匠の本当の姿を知っている弟子と、自分の正体をどう思っているか気になる師匠は、最後の一線をなかなか越えることができない。この時点では「薄い」と表現されている彼女の胸が、年頃になったら豊満になるのか気になるところ。仙人だから、その気になれば「妙齢の美女」に化けるのはたやすいはずなのに、そうしないのはなぜ?個人的には老人というのは「擬態の一種」であり、実は絶世の美女である、という展開になることを希望しているのだが。

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著者プロフィール

1973年大阪府生まれ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学、2年間を海外で過ごす。2006年『夕陽の梨─五代英雄伝』で第12回歴史群像大賞最優秀賞、同年『僕僕先生』で第18回日本ファンタジーノベル大賞を受賞。「僕僕先生」シリーズは読者の圧倒的支持を集め、ベストセラーとなる。著書に「千里伝」シリーズ、「くるすの残光」シリーズ、「黄泉坂案内人」シリーズ、「立川忍びより」シリーズ、『撲撲少年』『真田を云て、毛利を云わず 大坂将星伝』『三舟、奔る!』など多数。

「2022年 『モノノ怪 執』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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