吾妹子哀し (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101375045

感想・レビュー・書評

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  • ★2003年度川端康成文学賞

    配置場所:2F文庫書架
    請求記号:913.6||A 58
    資料ID:C0027056

  • P260
    川端康成賞 受賞作品

  • 年代的に少々古くなってしまったが、老々介護の現実を描いている。が、悲壮感は殆ど無く、アルツハイマー症で昔のことやさっきやったことも忘れてしまうような妻が時折「あなたが好き」とつぶやき、夫である主人公も「自分はなんとこの人が好きなのか」と認識する。老夫婦の、ある意味理想的な形。

  • 89歳の夫によるアルツハイマーを発症した妻への愛の記録。妻がトイレを上手に使うことが出来ない。嫁いだ長女が誰だか分からない。夫はそっと妻を抱き寄せ唇を合わす。美しいと思った。ご飯が軟らかく炊きすぎだ、味噌汁が薄すぎる、ビールが足りない、小遣いが少なすぎる、もうちょっと寝させてくれ、毎日、妻を罵倒している私(ホントか、おい)ですが、妻と永遠の愛を誓った遠いあの日を思い起こしたよ。

  • 内容的には繋がっている短編がふたつ載っている。アルツハイマーの妻との生活と出会った頃の妻とのエピソード。時間が遡ったり、現実に戻ったり。江藤淳の『妻と私』に似てなくもないけれど、この作品は小説で長時間の結果育まれる愛が物語を通して浮かび上がる。恋人と遊び相手を同じ女であるのに聖と俗に、はっきりと区別するわりに、遊び相手の心身を痛めるような若い頃のエピソードには閉口したけれど、全体としてはゆるやかな時間の流れる優しい話。

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