希望のニート (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年3月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784101375717

感想・レビュー・書評

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  • 精神保険福祉の実践を持ち寄ればなお出来ることが広がるかなと感想

  •  例えばポストコロニアリズムでは、従来の「未開の地に対して西洋は優位にある」とする考えを否定しています。すなわち、未開の地だろうと西洋だろうと並列に論じられるべきであって、どちらが優位だということはないとするわけです。このように、一方に優位性があるとする考えを転換し、実は並列なのだという言い回しは特に珍しいものではなくなってきました。他にも「大人と子供」の対立なんかがよく見られるものですね。以前、レビューをした杉山登志郎さんの『発達障害の子どもたち』でも同じ論の展開を行っていて、膝を打った覚えがあります。杉山さんは「健常者と発達障害者」の対立を並列に見たわけです。ところで、本書もそのような展開が行われます。つまり、「いわゆる普通のサラリーマンとニート」との対立を並列に論じようということで。

     二神さんの考えにも「なるほど!」と思わされちゃいました。先に述べたような展開の仕方があるのはわかっていても、僕にはまだ使いこなせないので、うまいことその展開に持っていく文章には、どんなものであれ、「なるほど!」と思わないわけにはいかないのです。
     とはいえ、本書の内容を肯定するにしても今のままではニートは「希望」になることはムズカシイのかも。二神さんの言うとおり、ニートは「年収1000万円」を目指すような社会人とは並列に位置する、別な存在とするというのもわからないではない。しかし、今のままではニートは社会から認められることはない。だからこそ、社会を変える「社会化支援」が必要なのだというのも大いに理解できる。でも、ニートと「年収1000万円」を目指すような社会人は本当に共存できるのか。お互いが不干渉ならいい。でも、同じ経済圏の中で方や「年収1000万円」の集団があり、方や「年収300万円」の集団があるというのはどうにも想像ができない。これには、ただただ僕自身の想像力のなさを自嘲するばかりなのだけれど、ニートはニートで独自の社会を形成するようなことになってしまうのならば、それは何か違うんじゃないの?となってしまう。果たしてニートがゆくゆくは「雑居福祉村」から外へ出られるのかという点に疑問を持ってしまった!


    【目次】
    はじめに
    第一章 「ニートは働く意欲のない若者」論の誤解
    第二章 ニートとその親たち
    第三章 ニートが生まれる時代
    第四章 どうニートと向き合うか
    第五章 ニートという希望
    おわりに
    文庫版あとがき
    解説 姜尚中

  • 暇つぶしに読んでみた。この本の内容をどう活かせというんだろう。自分の子どもの教育方針の参考にでもすればいいのかな(笑)

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著者プロフィール

1943年生まれ。早稲田大学卒。愛媛県松山市での中学受験塾、幼稚園経営などを経て、99年、ニート支援のNPO法人「ニュースタート事務局」を千葉県に設立。幼児からニートまで、40年にわたって育成に携わった親子は4000組を超える。早稲田大学講師、千葉県・内閣府等の委員を歴任。21世紀の子育てを支援する「安心親子応援団」事務局長。

「2012年 『ニートがひらく幸福社会ニッポン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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