- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101377216
感想・レビュー・書評
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わくわくしながら読めた。巻末に東浩紀が書いているが、様々な読み方ができると思う。
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十年ぶりに再読。
阿部和重氏に一気に引き込まれた当時を思い出す。
こういう記憶の曖昧さから生まれる物語が、阿部氏ワールド。 -
このお話は、二度読まないと理解できないくらい
登場人物が多い。
はじめから、主人公の性格が異常なものであるという
前提で始まるので、主人公の”日記”がどこまで正しく、
信じてよいものかわからない。
結論が”謎”なまま終わっていく話は好きではないが、
何度も読み返したくなる中毒性があるので、評価は5つ星。 -
期待を良い意味で裏切られた。
ここで描かれている世界に全く親近感を覚える事はないが、少ない登場人物で編み込まれる現実と妄想のボーダーレスな展開が、とても興味をそそられた。
果たしてこの小説は誰に向けられたメッセージなのだろうか?もしかしたら、偶々手にとった俺の、顕在化していない感情に問いかけているのかもしれない。 -
なんだか、めちゃくちゃな話。
結構長いので、しっかり読まないと、途中であれ?なんだっけ??みたいになる。
めちゃくちゃなんだけど、面白い話。 -
何だこれは。どこまでが現実でどこからが妄想か。どこまでが正気でどこからが狂気か。狂っているのは誰だ。まともなのは誰だ。解決を求めてハイペースで読み進めていたら、そのまま終わった。何だこれは。
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勝手にポスト舞城王太郎に決定しました。※舞城の方がデビュー遅いけどね。
舞城と阿部は質的に順不同であるからしてその列には意味はないのだろう。
たとえば伊藤計劃と円城塔どちらを先に読むか、
「夏への扉」と「たった一つの冴えたやり方」どちらが早いか。それと同じです。 -
面白かったけど、この疾走感を楽しんだ感じだけでいいのだろうか、というもやっとした気持ちを残す作品。
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これは確かに、「顔」が見えない作品ではあるなあと思った。
金原ひとみを読んでいても同じように感じる「壁」。希薄な人間関係、殺戮、都会。それなら村上龍の「イン・ザ・ミソスープ」の方がだんぜん「わかる」。叫び声さえ聞こえないからへん。この全部を無に帰すようなどんでん返しは一体何? -
《感想》
以前読んだ時よりは文体のかっこよさを感じなかった。中盤はいいのだけど終盤に語り手が自分を抑えられなくて砕けた言葉を使い出したりする。
なんだかどうも煙に巻かれたような感じ。東浩紀氏による解説は私には難解なので、途中で読むのをやめてしまった。ラストで、日記形式で書かれた理由が明らかになるが、その日記がそういう内容で書かれたことが鍛練になるのかどうか、大方ほめられていたようだけどそれでいいのか、とか私は再読後なのにまだまだ消化不良だ。