ABC戦争: plus2stories (新潮文庫 あ 41-2)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101377223

感想・レビュー・書評

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  • 2013.12.11 読了

  • 阿部和重氏再読第二弾。

    N国Y県T市を走るO本線での戦争の話。阿部氏独特のネジの一つ一つ全部から書き出してという文体が気持ち悪いぐらい緻密な全体図を表す。傑作か、頭がおかしいのか、紙一重。
    その真骨頂が、同時収録の「ヴェロニカ・ハートの幻影」。これが実はオススメ。安部公房好きの人にはたまらないはず。

  • 阿部小説の虜になってしまいました。この文体と筆圧は反則だー。中毒中毒。

  • 銃弾戦の描写に、引き込まれたのは事実。ABC戦争より、公爵夫人の午後のパーティーの方が面白かった。
    小説の脱構築と言った感じ。タランティーノ好きそう。

  • 阿部和重の絶頂期じゃないでしょうか

  •  一度読んでから少し時間をおいてもう一度読み直してみて、わかったかどうか微妙な状況(特に最後の『ヴェロニカ・ハートの幻影』)。

     普段「書きすぎ」な小説はあまり好みではないものの、この頃の阿部和重作品は総じてその「書きすぎ」や「無駄」が良い味を出しているように思う。その象徴が、表題作の『ABC戦争』なんじゃないかと。

     表題作に関しては、要約してしまえば50字も使う必要がない気もするのに、それをしてしまうのは何とも勿体ないと思わせるような不思議な代物。個人的にはこれが一番好き。

     二番目の『公爵夫人の午後のパーティー』は冷酷。二つの話を同時進行させ、最後に組み合わせるという手法自体はよく使われるものだけれど、その終わり方があまりにも救いがない。彼のもう少し最近の小説では、この救いのなさに更にもう一手間加えて興味をそそられる終わり方になっているのだが、こちらもこちらで悪くないとは思う。

     『ヴェロニカ・ハートの幻影』は・・・やっぱりよく分からないかな。

  • 面白いけど、やはり読みづらい。
    文学性ってなんですか、ってしっかりイメージできてるから、それでもしっかりさくひんがせいりつするんですね

  • 090401(n 090808)

  • 山形県での高校性同士の争い、だけど、ただそれだけではない。

    メタファーの羅列、話が全然すすまない、読んでて頭が疲れるうえに、なにも頭に入って来ない。
    たぶんおもしろいんだろうが、何も考える事のない暇な時にじっくり頭を使いながら読めば良いんじゃない??

  • 最近よく聞く阿部和重。。
    物語の前半がとてもつらい。。
    ゆったりとしたストーリーにいら立つこともありましたが、
    途中から一気にスピードを上げ、自分がその場にいるような感覚になりました。。

    ジャケも気に入ってますが、物語の内容ともつながっていて、そんなとこも楽しめます。
    あまりお勧めはできないですが、最後まで読めば満足できます。

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著者プロフィール

1968年生まれ。1994年「アメリカの夜」で群像新人賞を受賞しデビュー。1997年の『インディビジュアル・プロジェクション』で注目を集める。2004年、大作『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞、第58回毎日出版文化賞、2005年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞受賞。『シンセミア』を始めとした「神町」を舞台とする諸作品には設定上の繋がりや仕掛けがあり、「神町サーガ」を形成する構想となっている。その他の著書に『ニッポニアニッポン』『プラスティック・ソウル』『ミステリアスセッティング』『ABC 阿部和重初期作品集』など。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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