ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 313
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101377223

感想・レビュー・書評

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  • 2013.12.11 読了

  • 阿部和重氏再読第二弾。

    N国Y県T市を走るO本線での戦争の話。阿部氏独特のネジの一つ一つ全部から書き出してという文体が気持ち悪いぐらい緻密な全体図を表す。傑作か、頭がおかしいのか、紙一重。
    その真骨頂が、同時収録の「ヴェロニカ・ハートの幻影」。これが実はオススメ。安部公房好きの人にはたまらないはず。

  • 阿部小説の虜になってしまいました。この文体と筆圧は反則だー。中毒中毒。

  • 銃弾戦の描写に、引き込まれたのは事実。ABC戦争より、公爵夫人の午後のパーティーの方が面白かった。
    小説の脱構築と言った感じ。タランティーノ好きそう。

  • 阿部和重の絶頂期じゃないでしょうか

  •  一度読んでから少し時間をおいてもう一度読み直してみて、わかったかどうか微妙な状況(特に最後の『ヴェロニカ・ハートの幻影』)。

     普段「書きすぎ」な小説はあまり好みではないものの、この頃の阿部和重作品は総じてその「書きすぎ」や「無駄」が良い味を出しているように思う。その象徴が、表題作の『ABC戦争』なんじゃないかと。

     表題作に関しては、要約してしまえば50字も使う必要がない気もするのに、それをしてしまうのは何とも勿体ないと思わせるような不思議な代物。個人的にはこれが一番好き。

     二番目の『公爵夫人の午後のパーティー』は冷酷。二つの話を同時進行させ、最後に組み合わせるという手法自体はよく使われるものだけれど、その終わり方があまりにも救いがない。彼のもう少し最近の小説では、この救いのなさに更にもう一手間加えて興味をそそられる終わり方になっているのだが、こちらもこちらで悪くないとは思う。

     『ヴェロニカ・ハートの幻影』は・・・やっぱりよく分からないかな。

  • 面白いけど、やはり読みづらい。
    文学性ってなんですか、ってしっかりイメージできてるから、それでもしっかりさくひんがせいりつするんですね

  • 090401(n 090808)

  • 山形県での高校性同士の争い、だけど、ただそれだけではない。

    メタファーの羅列、話が全然すすまない、読んでて頭が疲れるうえに、なにも頭に入って来ない。
    たぶんおもしろいんだろうが、何も考える事のない暇な時にじっくり頭を使いながら読めば良いんじゃない??

  • 最近よく聞く阿部和重。。
    物語の前半がとてもつらい。。
    ゆったりとしたストーリーにいら立つこともありましたが、
    途中から一気にスピードを上げ、自分がその場にいるような感覚になりました。。

    ジャケも気に入ってますが、物語の内容ともつながっていて、そんなとこも楽しめます。
    あまりお勧めはできないですが、最後まで読めば満足できます。

  • この新潮文庫版には『公爵夫人邸の午後のパーティー』と『ヴェロニカ・ハートの幻影』が収録されている。

    阿部ちゃんはやっぱりすごい。


    たぶん「普通の小説」が好きな人は『ABC戦争』の冒頭数ページで読むという行為を放棄したくなる。

    そして放棄するだろう。


    阿部ちゃんの小説を読むたびに思うが、彼は読者(と言うか現代日本の『小説』に対して)挑発的で、攻撃的である。

    読めばわかるが、作者側が手の内を全て明かしている。僕らの想像が介入することを許さない。

    『ABC戦争』はN国Y県のある電車の中で不良高校生たちの諍いから多くの人々を巻き込む戦争へと暴走し、その戦争から5年たった今、事件の真相を解明しようと一人の青年が動き出すという話であるが、それが少々やっかいなストーリーを展開していく。

    『公爵夫人邸の午後のパーティー』はABC戦争に比べれば読みやすい。ストーリー性もあるし。うまい群像劇になっている。

    『ヴェロニカ・ハートの幻影』はわけわからん。
    でもおもしろい。ラストがわかる人いたら教えてください。


    阿部ちゃんの作品は『アメリカの夜』『ニッポニアニッポン』『インディヴィジュアル・プロジェクション』に続いて4作目だが、やっぱりおもしろい。

    でも伊坂幸太郎のように素直に人に「これ良いから読んでみてよ」と薦められるかといったらそうではない。

    それはAmazonにおけるレビューを見れば一目瞭然。彼は読者を選ぶ作家のようだ。


    少しでも阿部和重に興味を持った方。

    この『ABC戦争』で阿部でビューするのは間違っている。
    『インディヴィジュアル・プロジェクション』が一番読みやすい部類に入る。

    あなたに阿部和重はフィットするであろうか?

  • 3冊目の阿部和重。
    「こんどこそ面白いだろう!」という期待のもとに読み始めるのだけど、毎回裏切られる。
    私はどうしても彼の展開の分裂が気になってちっとも内容が頭に入らない。
    そして、あまりに彼の文章には色気がなさすぎます…

  • 高校の時の喧嘩を思い出すってお話し♪
    でも、アルファベットで地域や駅なんかが進められるのがこんがらがる。。。

  • 今までに読んだことのない感じ!
    この作者はまぎれもなく変人だ。

  • “だって、奥様は、「美少女戦士セーラームーン」じゃあないですか。悪者は、「月にかわっておしおき」してくれるんでしょう?ここにいる連中はみんな悪者ですよ。ほら、みてください、強盗ばかりでしょう、ね、悪者なんですよ。だからわたしをたすけてください。頼みましたよ、奥様、いや「セーラームーン」様。”
    阿部和重はどこまでが本気でどこからが壊れているのか。硬派なこの男のすることを読者は鵜呑みにしてはいけない。書かれたものを素直に信じてしまっては作者の思うツボだ。挑発的な阿部節が炸裂。これは完璧な罠である。

  • ちょっとこれはオススメできないかも。一通り読んだけど面白くなかった。

  • ABC戦争はオレにはむずいです。読みにくい。他の二作品は普通に読めました。侯爵夫人邸の午後のパーティってのは二つの話が同時進行するんだけど、伏線の張り方と、リズムがよくって、なかなかキレイにおわってくれます。最後は、ああ、そうきますか。なんて感じ。もういっこはヴェロニカ・ハートの幻影で、たしか子供時代を回想しながら、、最後はどうおわったのかおぼえてないけど、それまでの話はなんだったんだろ?みたいな終り方だったっけ。とにかく阿部さんの作品はカッチョイイです。

  • 例によって蓮実文体で始まる痛快どたばたコメディ、電車の中の「ある事件」を描いた箇所が読者の噴飯誘導機械になるかもしれません。

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著者プロフィール

1968年生まれ。『アメリカの夜』で第37回群像新人賞を受賞し作家デビュー。’99年『無情の世界』で第21回野間文芸新人賞、2004年に『シンセミア』で第15回伊藤整文学賞・第58回毎日出版文化賞、’05年『グランド・フィナーレ』で第132回芥川賞、’10年本作で第46回谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞。他の著書『クエーサーと13番目の柱』『IP/NN 阿部和重傑作集』『ミステリアスセッティング』ABC 阿部和重初期作品集』対談集『和子の部屋』他多数。

「2013年 『ピストルズ 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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