ウルトラ・ダラー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.47
  • (32)
  • (83)
  • (119)
  • (19)
  • (4)
本棚登録 : 713
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101381152

作品紹介・あらすじ

1968年、東京、若き彫刻職人が失踪した。それが全ての始まりだった。2002年、ダブリン、新種の偽百ドル札が発見される。巧緻を極めた紙幣は「ウルトラ・ダラー」と呼ばれることになった。英国情報部員スティーブン・ブラッドレーは、大いなる謎を追い、世界を駆けめぐる。ハイテク企業の罠、熾烈な諜報戦、そして日本外交の暗闇…。わが国に初めて誕生した、インテリジェンス小説。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 外交ジャーナリストが書いた、インテリジェンス・フィクション。
    特に前半戦は、小道具の話題がくどくて、筆致にスピード感がなかったけれど、後半は満足。佐藤優氏の解説文も良い。
    本書内で撒き散らしたまま、未回収のインテリジェンスが、結構あるので、続編もあると期待。
    主人公の表の顔が、BBCのジャーナリストっことはNHK時代の手嶋氏にも、裏の活動があったのかな?

  • テッシーの趣味とセンスが見え隠れ?
    カッコいい〜、007みたい。
    amazonでのカテゴリーは「社会・経済小説」
    ミステリーではないんだな…。

  • ほんとにありそうな話でのめりこめた

  • 今話題(?)の北朝鮮本にて、最高級のインテリジェンス本。

    北朝鮮が高性能の偽ドルを刷り、核兵器用の弾道ミサイルを手に入れようとするという話。しかし、そのシナリオを描いているのは、別の大国であった。

    ハードカバー版は2006年の出版である。2002年の小泉電撃訪朝や、その後の金正男来日も描かれている。

    図らずも、北朝鮮の核の危機は、現実になりつつある。

    最後の〆が少し甘かった。

  • 【ノート】
    ・きっかけは「ラジオ版学問ノススメ」。スティーブンは確かに魅了的だけど、カッスラーのダーク・ピットの方が好きかな。

    ・カッスラーの奇想天外なのもいいが、こちらの話の方が、我が国のインテリジェンスに関わりがある分、より切実で面白い。地政学的な観点も提供されており、手嶋さんが「学問ノススメ」で言ってた通り、「楽しんで読んでいるうちにインテリジェンスの素養が磨かれていく」という感じ。

    ・血沸き肉踊るアクションシーンは少ないが、その分、スマートな情報入手術や分析の現場というのが描かれているのがこの本の面白いところ。

    ・北朝鮮による我が国内外の技術者の拉致。それが精細な偽札作りのためであり、偽札を使って東欧から弾道ミサイルを購入して東アジアの勢力バランスを変えるため、というのが話の筋。

    ・恐いのは、北朝鮮が外務省の上層部に食い込む巧妙な手口。こういうのって、手嶋さんが書いてるんだから、結構実際にあるんだろうな。インテリジェンスの舞台では、こういうことが山ほどあって、そこはもう、きれいごととか卑怯とかってレベルを超越した世界なんだろうな。日本、大丈夫か?もし自分が関係者だったら、ハニートラップで一発でひっかかるだろうな(笑)。

    ・相棒のマイケル・コリンズ。アメリカ南部出身だが、名前からすると典型的なケルトだよな。

    ・次作は「スギハラ・ダラー」でいいのかな。続けて読んでみようと思った。

  • ウルトラ・ダラーとは北朝鮮が関わる精巧な偽100ドル札のことといわれている。このウルトラ・ダラーを巡る各国のインテリジェンス(諜報機関)の暗闘を描いたのが本書である。

    各国の諜報機関を結びつつ、その一方で競馬や各地の芸術、人脈を披露しながら、スマートな部分とドロドロした部分をきれいに描き分けている。また、単なる情報の羅列にならないよう、適宜色を加え物語性を付加している。

    佐藤優は本書をして「インテリジェンス小説」と銘打ち、それはノンフィクション小説とは事を異にしており、近未来におこるであろうことを描く著作であるとのこと。だからであろう、やはり小説ではないのだ。言葉の積み上げあるいは紡ぎあげが自然ではなく、とっておいた表現を散らばしているといった感想をもってしまうだ。

    だからといってつまらない小説というわけではない。世界を舞台に展開されるだけではない、インテリジェンス特有の物事の展開は新しい視点を授けてくれるし、近視眼的な見方だけが世界を規定しているわけではない、ということをまざまざと見せつけてくれることは、やはり本書を読む楽しさだ。

    そこに、なんというか、ル・カレのような修辞的な表現の部分ではない、展開から魅せる文学のようなものを期待することは高すぎる望みであろうか?

  • 面白い。一気に読んでしまった。
    魅力的な登場人物が良い

  • 手に入れて数年間未読だったことを後悔しました。
    小説として読めば難解な部分はあるが、東アジア、欧州、米国、中国などの歴史といまに興味を持って読めば、水面下で動いている色々な事象に想いを巡らすことができる。

  • インテリジェンス、北朝鮮

  • すごかった。
    スケールのでかい映画を見ているようだった。
    でも話の内容はフィクションとは思えないほどリアリティーに溢れていて、今現在も水面下で起きていることなのではないかと思うほど切迫したものだった。
    日本語が流暢なイギリス人という配役をなんとかできればぜひとも映画化してほしい。

全97件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

手嶋龍一 Teshima Ryuichi 

外交ジャーナリスト・作家。9・11テロにNHKワシントン支局長として遭遇。ハーバード大学国際問題研究所フェローを経て2005年にNHKより独立し、インテリジェンス小説『ウルトラ・ダラー』を発表しベストセラーに。『汝の名はスパイ、裏切り者、あるいは詐欺師』のほか、佐藤優氏との共著『インテリジェンスの最強テキスト』など著書多数。

「2020年 『公安調査庁』 で使われていた紹介文から引用しています。」

手嶋龍一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
東野 圭吾
湊 かなえ
東野 圭吾
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

ウルトラ・ダラー (新潮文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×