オイドル絵っせい 人生、90歳からおもしろい! (新潮文庫)

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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101381411

作品紹介・あらすじ

おそ咲きにしてもおそすぎた!50代後半で大ブレイクし、後期高齢者となった今は、老人のアイドル「オイドル」を名乗る著者。自作のミュージカル出演のために、病院から劇場へ通って青息吐息。講演会当日の朝、前歯がポキン!日々おそいかかる死神と闘いながらも現役を貫き、縦横無尽に人生を謳歌する。アンパンマンの作者がユーモラスに綴る、創作への情熱、そして生きる喜び。

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「オイドル絵っせい
    人生、90歳からおもしろい!」5

    著者 やなせたかし
    出版 新潮社

    p198より引用
    “ 手塚治虫記念館も長谷川町子美術館も石
    ノ森章太郎記念館もすべて故人になってから
    である。ぼくは生命あるうちに故郷に建てる
    ことができた。これはファインアートの画家
    であっても稀有のことで、望んでもできるこ
    とではない。”

    目次より抜粋引用
    “ピンピンコロリにあこがれて
     老眼可憐のオイドル爺
     見上げてごらんYanase星
     ちいさな親切三角折り
     やなせ小公園育ちの野生の柚子”

     アンパンマンの生みの親である著者による、
    故郷の地方新聞に連載されたエッセイを選ん
    でまとめた一冊。過去他社刊行作文庫版。
     闘病生活についてからアンパンマンの声
    役・戸田恵子さんについてまで、暗くなりそ
    うな話題ですら明るく楽しくイラスト入りで
    描かれています。

     上記の引用は、アンパンマンミュージアム
    創立十周年に触れた話での一節。
    生きている間に評価された上に、ミュージア
    ムも建っているというのは、漫画家冥利につ
    きておられたのではないかと思います。
    しかし、こういう美術館などは、作家が存命
    中に早めに作るほうが、展示する作品が増え
    続けていいのではないでしょうか。どれ程
    ファンが望んでも、お亡くなりになられた作
    家の作品は増えないのですから。
     著者は、作詞・作曲、キャラクターデザイ
    ンからミュージカルと、極めて多方面に活躍
    されていたことが記されています。エッセイ
    ストとしても、読んでいて楽しい気分になれ
    る文章が、とても気持ちいい作家の一人では
    ないでしょうか。

    ーーーーー

  • 小学校の音楽の教科書に載つてゐた「手のひらを太陽に」。この曲でもつて、作詞の「やなせたかし」さん、作曲の「いずみたく」さんの名を知りました。二人とも平仮名なので、印象に残つたものです。
    時は流れて、「アンパンマン」が人気者になるにつれて「やなせたかし」の名も売れ始めたのですが、わたくしの中では、「どこかで聞いたことのある名前だ」といふ認識で、あの「手のひらを太陽に」のやなせたかしさんと同一人物と気付かなかつたのであります。

    アンパンマンの人気が上昇するにつれ、作者のやなせさんも知名度が上がり、仕事も増え、忙しい日々となつてゆくのであります。しかしその時、やなせさんは既に50代後半。
    『「俺は老人の星なんだ/老いたるアイドル/オイドルだ」/なんて気取っても/年のせいだと許されよ/九十年は夢みたい/さあこれからがおもしろい』(「はじめに」)
    ポジティヴですねえ。年間自殺者が三万人を超えるといふニュースに心を痛め、長生きすればおもしろいことがあるぞと思つてくれる人が増え、結果自殺者が一人でも減ればと願ひ、本書のタイトルとしたさうです。

    本書は高知新聞で連載されたものの抄録といふことです。エッセイについては自信がないと記してゐますが、どうしてどうして。これがすこぶる心地良い文章なのです。ミュージカル、病気、アンパンマン、自作キャラクタア、社会風刺など話題はさまざま。何を語つても、とにかく前向き。抑制されたユウモワに読者の頬も緩みます。文は人なりと言ひますが、一読してやなせさんの温かい人間性が想像できます。

    やなせさんは2013年、94歳で帰らぬ人となりました。しかし、晩年がこれほど充実してゐた人が他にゐるでせうか。最晩年にピークがやつてきた、稀有な人生。読む人のすべてに(一部のひねくれ者を除く)勇気を与へてくれる一冊と申せませう。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-559.html

  • 亡くなった方ですが、楽しい90代の話。アンパンマンの影響力凄いですねと、90歳凄いとたくさん学びあり

  • 自分も年を重ねてから、こう言えるようになりたいなーってことがたくさんありました。
    かっこいい人だなぁ。

  • 有名になるのが遅かったやなせ たかしさん。
    その人が、人生に無駄な時間なんてない。その時間も将来にぜったに役に立つ。みたいなことが書いてあり、力をもらいました。

  • どのエピソードも読んでいて楽しい。
    日本のバラエティー番組の下品さを憂うやなせさん。私もただ過激なだけの内容のものは好きではないし、やなせさんの仰る通り、実際にTVのノリを面白いと思って周りを巻き込むような迷惑な人も見てきたので、やなせさんのように憂いている人がいるんだということに、とても安心した。
    オリンピックの開会式などのスタッフ達のトイレと弁当は大丈夫か?は考えたこともなかった。確かに気になる!

    150520追記
    作者は影の存在、人気があるのはアンパンマンでやなせたかしではない。という考え方が素敵です。
    あらゆる職業に通じる考え方だと思います。

  • 我が子はまだアンパンマンマジックにはかかっていないけれど、時間の問題。かつては私も立派な信者。子供が生まれて目にする機会が増えたのと、このエッセイを読んだのとの相乗効果で、猛烈に今アンパンマンの気分。ほんとすごい人だよなぁ。人生私もまだまだこれからと勇気付けられた。

  • やなせ先生のエッセイを読んだのはこれがはじめて。
    ひょうひょうとした文章が読みやすくて、やなせ先生らしい。
    困っている人がいたら手を差し伸べてどうにかしたいっていうやなせ先生の性格、すごくらしいなぁと思いました。さすがアンパンマンの生みの親です。
    ユーモアと自己嫌悪と謙虚な姿勢が好感を持てました。
    「おもしろいということは、まず見た眼が美しくなくてはいけない。楽しくて感動的でなければいけない」
    この言葉にうんうんと共感。
    こういう風に年を取りたい。

  • やなせさんの文章すきだ

  • 一言一言がすてき。
    挿し絵もかわいらしい

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著者プロフィール

やなせたかし
1919年生まれ、高知県出身。百貨店宣伝部にグラフィックデザイナーとして勤務の後、漫画家・絵本作家として活動を始める。絵本の作品に『やさしいライオン』『チリンのすず』『あんぱんまん』(フレーベル館)など多数。2013年永眠。

「2019年 『アンパンマンと もぐりん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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