トリックスターから、空へ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 178
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101383514

作品紹介・あらすじ

私は何者なのか-。自分の居場所を探し続ける爆笑問題・太田光が真摯に綴ったはるかな思い出や日々の出来事。バレンタインデーが嫌いになった中学一年生のあの日。カポーティの小説『冷血』に衝撃を受けた20歳の頃。政治家やマスコミが唱える「テロに屈するな」という言葉への違和感と懐疑。世の中に彩を添える"道化"として現代を見つめる鋭い視線は、ユーモアに満ちている。

感想・レビュー・書評

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  • 爆笑問題・太田光のエッセー集。
    書かれたエッセーの日付は、2004年1月から
    2006年10月まで。

    太田光の熱さ・しつこさは、実はワタシは
    嫌いではない。この本でも存分にそれらを
    発揮していて、期待通り!

    熱い・しつこいというのは、実は、自分の軸が
    ずれていないということの裏返しなんでは
    ないか。軸がずれていないから、同じような
    内容や主旨の繰り返しになり、しつこく感じる
    ということではないか。
    彼の持論の展開を前にして、そんなことを
    感じた。

    そして、その彼の軸というのは、前書きにある
    とおり、『私は、遠い未来の人々が「大好き
    な時代」と呼ぶ時代に生きた人になりたい。』
    というもの。

    だから、「戦争」や「平和」に関するエッセーが
    多くなるのも至極当然のこと。


    少し理想論すぎる感じもするけれど、そんな
    指摘をすると、「文字にして、言葉にして発し
    ないと、実現するものも実現しない。理想を
    頭の中だけで思っていちゃ実現するわけが
    ない」なんていう反撃をくらいそうだ。

  • 太田さんの深い洞察力に驚きました。日本とアメリカの関係や日本が世界の中で果たすべき役割など、こんなに深く考えている芸人さんがいるんだと思って、もっと私もニュースをアナウンサーや解説者の意見を聞きながらも、ちゃんと自分の意見を持つようにしようと思った。

  • 【本の内容】
    私は何者なのか―。

    自分の居場所を探し続ける爆笑問題・太田光が真摯に綴ったはるかな思い出や日々の出来事。

    バレンタインデーが嫌いになった中学一年生のあの日。

    カポーティの小説『冷血』に衝撃を受けた20歳の頃。

    政治家やマスコミが唱える「テロに屈するな」という言葉への違和感と懐疑。

    世の中に彩を添える“道化”として現代を見つめる鋭い視線は、ユーモアに満ちている。

    [ 目次 ]
    前書き
    ある夜の話
    二十歳の頃
    竜馬と土方
    バレンタインデー
    愛想
    読書
    街の灯
    従順
    覚悟〔ほか〕

    [ POP ]
    イラクで人質事件が起こった2004年、日本が戦後60年を迎えた05年、ライブドア問題に揺れた06年、爆笑問題・太田光は何を考えていたのか。

    戦争と平和、衝撃を受けた本、日常でかわされた何気なくおもしろい会話、少年の日のほろ苦い思い出まで。

    この世界に彩りを与える“イロモノ”という視点から語ったエッセー集。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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  • 【太田光という男】

    爆笑問題の太田光はなんか違うらしい。そう中学生の時に僕は思った。それから彼の本を読み漁っていた時期が合った。いつの間にか、彼の主義主張を忘れていた。たまたま目に付き久しぶりに彼の本を読んだが、いまだに若くて青くて少し五月蝿いなあと思いつつも嬉しくなった。

    伊集院光に太田光、宇多田光と、僕は光るものが好きなんだな。

  • またしても太田光の著書。彼の類まれな文章力には毎回驚かされる。この作品は、当時の政治や国際情勢に対する彼の意見・主張が多い。私は彼の人となりを知りたくて、手にとったので、思っていたものとは違った。
    彼の好きな文学作品の紹介、評論などが語られる章が個人的には好きである。

  • あとがきで著者本人も書いてるけど、同じことを繰り返しすぎていて食傷気味。梗概に書かれているような、著者本人の思い出話などを期待したけど、ほとんどなかった。編集者の苦肉の策として理解は出来るが、やはり裏切られた感は否めない。

    我々は誰と話す時だって、相手を多少擬人化しているのではないだろうか。人に対して擬人化というのもおかしな表現だが、我々は人を認識する時、その人の全てを確実に把握することなど出来はしない。相手の言葉や表情などを手掛かりにして、自分なりの解釈をして相手はこんな気持ちなのではないかと想像し、人物像を自分の中に作り上げる。これは擬人化ではないか。そして我々はリアルな相手ではなく、自分が作った偶像に近いものと話しているのではないだろうか。もしこの擬人化がなければ、人は人なんか愛せないのではないか。我々はそのままの相手を愛するように見えて、実は相手の言動をヒントにして、自分が想像して膨らました人格を愛するのではないか。だからこそ人は何かに愛情を感じた時、誇らしく、生きていることが喜ばしく感じるのではないか。それは自分を肯定することに他ならないのだから。そしてこの擬人化は、あらゆる領域で行われる。動物は勿論、道具にも、芸術作品にも、自然にも、国にも、時代にも、地球にも、宇宙にも、神という概念にも。

  • 太田光さんの本を読むのはこれで2冊目。日本だけでなく世界の社会情勢から自分の今までの人生に関する事に対しての考えがかなり深く書かれていて勉強になりました。けれど内容を忘れがちなので何回も読まないと理解できないかもしれない。

  •  酒井若菜が太田光の本がかけがえのない1冊的なことを書いていたから読んでみたけれど、さすが太田さん青臭い。
     でも、その青臭さは積極的に守ったものではなく、消極的に残ったものだったんだと思う。
     しかし、ある時から太田さんはそれを積極的に残そうとしたんだと思う。
     積極的に守ろうとしたものじゃないけど、それが自分の大部分を作っていると気づいたんだと思う。
    それが自分を背負うということなんだと思う。

  • 爆笑問題太田光の著作ということで、少し興味を持って古本屋で買った。
    どうゆう内容なのかなって見てみると、基本的には本当にエッセイっぽい内容ではあったんだけど 多くは不満、怒り、悲しみそうゆう部分のものが多くて、多くのページがイラク戦争、テロ、平和といったテーマに割かれていた。本人もあとがきで語っているように愚直に青臭く、ただしかなり正直に書かれている。
    この本を読むと芸人太田光は本当に芸人なのかという疑問がわく。てか何者なんだろう?と。作者自体はじめのあたりに自問自答しているページがあるが、このアンテナの張り方はとても芸人のそれとは思えないし、文章自体も切れ味するどく それほどありふれた内容で書かれてあるとは感じない。何者なのだろう。作者は自分で色物だと言い放ったが、その呼び方もいいし、僕自身はジェネラリストというのもいいのではないかなと思った。イメージでいえば色物のほうがよっぽどしっくりくるが、僕は今までジェネラリストという言葉が好きだった。スペシャリストと対比して使われる言葉だが、ジェネラルであることもよっぽどのプロだと常々考えていたが、この本を読んで一層実感する。もっとも太田光の場合はスペシャリストでありジェネラリストであるという印象が強いが、ある意味納得できる。ジェネラリストとはある種スペシャリストでないといけないのだと。自分のスペシャルな分野を見てきた切り口で世界を見ていく。それこそが正しいジェネラリストのあり方なのではないか。

    と、本書とは関係ない方向に進んできてしまったが、これがこの本を読んだ僕の感想。

  • あとがき,がおもしろかった.
    というのも,時事問題をテーマにしたものが多くて,
    きっと6年前とかだったらもっと違う感想だったかも.

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著者プロフィール

1965年5月13日、埼玉県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科を中退後、1988年、大学の同級生の田中裕二と爆笑問題を結成。1993年度NHK新人演芸大賞、2006年、芸術選奨文部科学大臣賞受賞。主な著書に『パラレルな世紀への跳躍』(集英社文庫)、『天下御免の向こう見ず』『ヒレハレ草』『三三七拍子』(すべて幻冬舎文庫)、『トリックスターから、空へ』(新潮文庫)、『マボロシの鳥』(新潮社)、『文明の子』(ダイヤモンド社)、『憲法九条を世界遺産に』(中沢新一との共著、集英社新書)、『向田邦子の陽射し』(文春文庫)など。

「2016年 『今日も猫背で考え中』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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