- Amazon.co.jp ・本 (701ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101386119
感想・レビュー・書評
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久しぶりの綾辻さんの本。
688ページの長編。
「館シリーズ」のようにテンポのいい展開かと期待して読んだからか、このスローテンポがちょっとイマイチだった。
いつも良いとこで薀蓄が出てくるので、なかなか先に進まずじれったい。と思ったことが何度かあった。。。
最初から、アイツが怪しいと思ってたのはズバリ当たったけど、まさかあの人も犯人だとは思わなかったな~。
最後の種明かしでは「驚愕の結末」までとは言えないまでも、名前の暗号とか面白かったし、全体の館の怪しい雰囲気が漂っててよかった。 -
或る晩秋、信州の山深き地で猛吹雪に遭遇した8人の前に突如出現した洋館「霧越邸」。助かった…安堵の声も束の間、外界との連絡が途絶えた邸で、彼らの身にデコラティブな死が次々と訪れる。密室と化したアール・ヌーヴォー調の豪奢な洋館。謎めたい住人たち。ひとり、またひとり―不可思議極まりない状況で起こる連続殺人の犯人は。驚愕の結末が絶賛を浴びた超話題作。 (「BOOK」データベースより)
見開きの館の見取り図を見ただけで、超テンション上がりますよね。
もうこれこそが館物の醍醐味!
内容は……うーん、コレは綾辻作品全般的に言えることなんですが、動機やトリックなどの詳細は解明できずとも、コイツに違いないってとこや伏線などはある程度、想像がついたりします。
この作品も予想通りでした。
でもそこに隠された動機は、弱いというか演出が過ぎると言うか、もう少し人間くさいほうが納得いくような気がしました。
ただ、作品全体はとても美しいと思いました。
ちょっと納得のいかない仕込みもありましたが、それはそれ、妖しくも美しい物語を楽しみました。
美しいお屋敷(もちろん洋館)には憧れます。
一度お招きにあずかりたい、もちろん殺人事件抜きで(笑)。 -
クローズドサークルもの。
425ページ上下段組。とにかく長い。
雪の中の山荘という設定は好きなのだが、驚くような結末ではなかった。
(図書館) -
来客があると動く家。
捉えようによっては偶然で済まされる家と事件との奇妙な一致。
その不確かさが不気味で恐ろしかった。
文章の中に犯人のヒントがしっかり分かる。
あの事件を呼ぶ建物の雰囲気も、フェアな事件も好きなので、この本は面白かった。 -
人生で最初に認識した、クローズドサークル。
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非・館シリーズ。秀逸な新本格パズラーで謎解きを心ゆくまで楽しめ+本作には浪漫ゴシックホラー要素もあり。非常に文学的で幻想的かつ陰惨・・・綾辻作品の中ではいちばん好きかも。
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館シリーズの番外編と括ってしまってもいいのかもしれませんが、わたしは館シリーズというよりも囁きシリーズに近い印象を受けました。館シリーズの中では暗黒館の雰囲気に似てる。刊行順から言うと暗黒館が霧越邸に似てるというべきですか。幻想怪奇小説とミステリが融合したような物語です。
真犯人は物語中盤のある段階で検討が付いたので(いつも見当違いな推理をしてしまうこのわたしが!とちょっと嬉しかったり。)謎解きとしては易しめだったのではないかと思います。さすがに細かい所まではわかりませんでしたが、結末のびっくり度は低めでした。綾辻作品には珍しく薀蓄が多くて疲れたところもあったけど、先が気になって一気読みしてしまいました。
冷静になって考えてみると迷惑な客人たちだよなぁ…(笑)