マザーネイチャーズ・トーク (新潮文庫)

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レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101387215

感想・レビュー・書評

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  • 1997年頃 読了

  • 立花隆が、第一線で活躍する7人の科学者たちへのインタビューを試みた本です。

    対話相手となったのは、サル学の河合雅雄、動物行動学の日高敏隆、惑星科学の松井孝典、免疫学の多田富雄、精神分析学の河合隼雄、植物学の古谷雅樹、微生物学の服部勉。

    多田富雄や河合隼雄といったエッセイの名手としても知られる科学者たちのインタビューは、話題が硬軟多岐にわたってたいへんおもしろく読めます。他の科学者たちも、専門領域の観点から、唖然とするほどスケールの大きな話が展開されることがあり、科学的なものの見方が切り開いてくれる展望をかいま見ることができた気がします。

  • 内容の古さはさしおいても、これは良書。

  • 立花隆さんが様々な研究の最先端にいる科学者7人に話を聞いていくという対談集。

    これから研究が始まるという私にとってはとても刺激的で面白かったです。
    このような本を読むと、研究が楽しみになってきます。

    個人的に印象に残った言葉。
    ●動物行動学者の日高敏隆さん
    「要するに生物の世界というのは、太陽エネルギーが地球の表面でしばらく遊んでいるわけですね」(P84)
    ●惑星科学者の松井孝典さん
    「この宇宙は認識するものがあるから存在するんだ」(P153)
    ●精神分析者の河合準雄さん
    「『ヒューマン・ネイチャーはアゲンスト・ネイチャー』ユングの言葉」(P223)
    「全力をあげて何もしない」(P229)
    ●微生物学者の服部勉さん
    「微生物ウォッチング」(P367)

    もちろん、ここであげた以外の人達の話もとても面白かった。

    たいてい私が読む立花さんの本は10年か20年前の本なので内容が古い。
    これの現代版があれば、必ず買うのになぁ。

  • (1997.04.20読了)(拝借)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    ヒトとサルはどのぐらい違うのか?生物の進化はいかにして起こるのか?地球外にも生命はいるのか?人間の「自己」はどう維持されるのか?心はなぜ病むのだろう?植物の起源と本質は?微生物の真の姿は?―世界とは、人間とは何かを問い続ける立花隆と、その道の権威である7人のサイエンティストが、母なる自然の奥に隠された謎を次々に語り明かす「科学」対話集。

    ☆関連図書(既読)
    「サル学の現在(上)」立花隆著、文春文庫、1996.01.10
    「サル学の現在(下)」立花隆著、文春文庫、1996.01.10
    「知の現在」立花隆著、日本放送出版協会、1996.07.01

  • 自然にはぐくまれた生命そして脳。
    様々なことが生まれる。

    立花隆は、あとがきでいう。
    「自然は、花鳥風月の世界であり、
    もののあはれを感じとるべき世界なのである。」

    「日本の自然愛好家たちは、
    自然を感覚情緒的に楽しむのがもっぱらで、
    知的に楽しもうとはしない。」

    「個々の自然現象の背後にどんな原理が
    働いているのかを知りたい。」
    という
    「分析的な原理原則の追求という方向に
    向かう人はきわめて少ない。」

    ここに登場する7人は、きわめておもしろいひとたちであった。

    1、自然を考える 河合雅雄 サル学

    「自然、ネーチャーというときに、
    生命抜きの自然と、生命を含んだ自然がある。」

    「現実には、葦の髄から天井を見て
    議論しているだけという人が増えている。」

    シートン「動物記」様々な動物が人間的に描かれている。

    「我々の肉体を構成している元素も
    もとは宇宙全体の物質の進化の過程で
    生まれてきたもので、
    つまりいつかどこかで起こった大爆発によって
    宇宙に飛び散っていったものが
    再び集まってきてわれわれの肉体になっている。」

    「親子の愛情というのは、
    サルの中にいくらでも証拠が挙げられるし、
    実際に見られます。
    しかし異性間の愛情というのはない。」

    インカは、ピサロに攻められるが、
    そのとき神様が白い馬に乗って助けにくる
    と信じていたために彼らはたたかわなかった
    そして、ほろびた。

    2、ナチュラル・ヒストリーのすすめ 日高敏隆 動物行動学

    ファーブル昆虫記を書いたのは、第1巻が、55歳の時であり、
    第10巻が83歳という。実にすごい話である。

    蝶の道 蝶の感覚器官は、光に敏感なようにできている。
    虫なら虫がいたときに、こいつ何のために
    こんなことをしているのかという発想。

    ナチュラルヒストリー。
    蜂は刺すと死んでしまうが刺してしまう。
    なぜか。

    モノジーン(単一遺伝子)で発想するのと
    ポリジーン(複数遺伝子)で発想する。
    生物のコンシステンシー(一貫性)

    3、宇宙から見た地球 松井孝典 惑星科学

    「21%の酸素」もあるのは、異常である。
    しかし、生物には最適濃度となっている。
    火星の大気中の酸素濃度は、0.13%である。
    地球の海の量は、0.03%くらいしかない。
    天王星や海王星は、水が50%ととなっている。

    宇宙は、結局知性を生むように進化している。
    認識主体というのは、いろんなところに生まれている。

    4、免疫という名の自己を守るシステム 多田富雄 免疫学

    5、心という領域 河合隼雄 精神分析学

    神経症と精神病は違ってくる。たがをはずす。
    祭りが必要になってくる。
    夢ー「夜見るもの」と「心に描くもの」との違い。
    イメージ・ジェネレーター
    人格のインテグリティ  無感情症候群

    6、植物の本質 古谷雅樹 植物学

    7、もう一つの「未知」微生物

    単眼思考ではだめである。複眼思考をすることである。
    モノジーンではなく、ポリジーンでなければならない。

  • 立花隆氏の知識の量と質問力に脱帽!
    それに、専門家たちの並びが秀逸!

  • 立花隆さんが、昆虫学者の日高敏隆さん、惑星科学者の松井孝典さんたちと話しています。

  • 各分野の巨人との対話。刺激的。

  • 雑誌「マザー・ネイチャーズ」で連載されていた、立花隆氏と河合雅雄氏(サル学)、日高敏隆氏(動物行動学)、松井孝典氏(惑星科学)、多田富雄氏(免疫学)、河合隼雄氏(心理学)、古谷雅樹氏(植物学)、服部勉氏(微生物学)との対談集。

    もう20年近く前の対談で、一部は古くなっているが、まだ十分に読み応えがあった。巻末の佐倉氏の解説も冴えている。

    ・DNA分析によると、ボス猿はあまり子孫を残していない(井上美穂)。
    ・大気に酸素がたまっているのは、炭素が酸素と反応せずに地球の中に埋没したため。
    ・木星、土星、海王星は重力エネルギーが解放されることによって熱を発して輝いている。
    ・ユーリー・ミラーが実験したのはアンモニア、メタン、水素だが、原始大気の組成は水蒸気、一酸化炭素、窒素(松井)。
    ・植物の特徴は、独立栄養、細胞分化の可逆性(分裂を再開できる=寿命がない)、環境依存型。
    ・菌根:糸状菌と植物の共生。根粒:根粒菌とマメ科植物の共生。起源は1〜2億年前。

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著者プロフィール

立花隆

一九四〇(昭和十五)年、長崎県生まれ。六四年、東京大学仏文科を卒業後、文藝春秋に入社、『週刊文春』の記者となる。六六年に退社し、東京大学哲学科に学士入学。その後、ジャーナリストとして活躍する。八三年、「徹底した取材と卓抜した分析力により、幅広いニュージャーナリズムを確立した」として、菊池寛賞受賞。九八年、司馬遼太郎賞受賞。『思考の技術』『文明の逆説』『田中角栄研究 全記録』『日本共産党の研究』(講談社ノンフィクション賞)『農協』『青春漂流』『脳死』『サル学の現在』『ぼくはこんな本を読んできた』『人体再生』『思索紀行』『天皇と東大』『自分史の書き方』『武満徹・音楽創造への旅』(吉田秀和賞)『知の旅は終わらない』ほか著書多数。

「2020年 『宇宙からの帰還 新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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