ツナグ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.92
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本棚登録 : 12018
レビュー : 1453
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101388816

感想・レビュー・書評

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  • 「一生に一度だけ、死んだ人と会える」そんな機会が与えられたら私だったらどうするかな。同年代の演劇部の親友の話は衝撃的で重たくて切なくて、しばらく引きずりました。死んでしまってからでは取り返しがつかないから、後悔のないよう生きていこうと、高校生ながら思った記憶があります。もっと年を重ねてからまた読んでみよう。会いたい人は、まだ決められません。

  • 死者と生者を会わせる「使者」という謎の職業の少年と、もう一度故人に会いたい人間、呼ばれる側の死者達。
    ファンタジー要素の強い大衆文学ですが考えさせられる部分は多かったです。
    自分自身、身内に自殺者がいるので尚更
    「もう一度会えたら何故死んでしまったのか問いたいか?」
    「伝え損ねた言葉はあるのか?」
    と思わず考えてしまいました。
    こればかりは賛否両論と思いますが私は死者には会いたいとは思えなかったので、この評価にしました。
    会って伝えたい言葉、聞きたい話、消化したい気持ち、
    死者に対して思うことは沢山ありますが、それでも私は「もしも」を信じずに今いる生者と向き合いたいと思いました。
    内容的には、人を想う気持ちが「死者」という職業を繋いでいくことが主人公の両親の話に顕著に現れていて、
    生きている側のエゴだけではない愛を感じました。

  • 普通ならば、絶対的に会えないであろう死者、しかもたった一人、自分が最も会いたい「死者との再会」を生前の姿で可能にすることで、良心の呵責に耐えないを魂を救済するという一面を訴えかけた物語かと思いました。「○○の心得」という5つのエピソードから成り立っていますが、最後のエピソード、「使者(=ツナグ)の心得」があったことで生者と死者をつなぐ人も生身の人間であり、こちらサイドの人であったことがわかり、そこが良かったと思います。
    自分だったら、一度きりのチャンス、あの世の誰に会いたいだろうか、はたまた誰が会う依頼をしてくれるだろうか??と考えてしまう時点でこのお話は空言話ではないのでしょうね。誰にでも共感し得て、作者の意図も伝わる、読みやすい作品だと思いました。

  • 「死んだ人間と生きた人間を会わせる窓口。僕が使者です。」

    映画を見てから原作を読んだ。この映画は本当に原作に忠実に作られていた。
    製作者の原作への愛をヒシヒシと感じる。
    色んな「会いたい」という気持ちでツナガル人達。
    特に『親友の心得』の「会いたい」はすごい。ダークだ。その部分の描写がまた旨い。
    歩美の「会いたい」という気持ちの結論に涙。

    後書きの本多さんの『今、この物語を読み終えたほとんどの人が考えているのではないか』
    『自分ならば、誰と会うことを願うか。』

    • koshoujiさん
      『自分ならば、誰と会うことを願うか。』
      これは読了後たしかに考えましたね。
      私なら一人と限定されたら誰かなあ?って。

      難しかったで...
      『自分ならば、誰と会うことを願うか。』
      これは読了後たしかに考えましたね。
      私なら一人と限定されたら誰かなあ?って。

      難しかったですね。未だに結論は出ていません。
      2016/01/13
    • けいたんさん
      koshoujiさんへ

      コメントありがとうございます♪
      koshoujiさんもやっぱり考えましたか?
      私は家族ですね。
      素敵な再...
      koshoujiさんへ

      コメントありがとうございます♪
      koshoujiさんもやっぱり考えましたか?
      私は家族ですね。
      素敵な再会をしたいです。
      とても素晴らしい作品でした。
      続編があると言っていたのでとても楽しみにしているのです(*^^*)♪

      私の感想途中で切れています…なぜだろう(笑)
      2016/01/14
  • 2013.9.7読了。
    生きているうちに一度だけ、亡くなった人と会える。
    自分だったら誰に会いたいかなぁ。と思いながら読んだ人は多いと思う。
    でも亡くなった人も、一度しか生きてる人に会えないときた。
    使者と書いてツナグと読む。
    暖かったり、辛かったり、切なかったり。
    これは涙なしでは読めないと思うなぁ。
    失踪した彼女を想う男性の話の時は、私がツナグを必要とするほど大切なひとはまだ、みんな元気でいることに感謝した。
    祖母に逢いたいけど、祖母はきっと断るだろうな 笑。私じゃないだろうなー。
    なんか感想がチグハグだけど、読んでよかった。まわりのひとを大切に感じた。
    心に届く一冊でした。

  • 本多孝好さんの「WILL」「MOMENT」シリーズと似てる!
    この類のストーリーはかなり好き。
    ・・・とか考えてたらなんと本多さんが解説書いてた(驚)

    死者と1人だけ会える。ならば誰と会うか?
    簡単な問いではないでしょう。それに今の答えと将来の
    答えは必ずしも一緒とは限らない。というかむしろ
    変わってる可能性の方が高い。
    考えさせられますね。。。

    辻村深月さんって女性だったんですね。
    初めて知りました。あと、ちょこっと調べてみたら
    幼少期はミステリ読み漁ったり、綾辻行人の「十角館の殺人」にはまったりとのこと。

    びっくりするくらい昔の自分とかぶっててこれまたびっくり。
    なんか嬉しいもんですね。

  • 「死者との再会」というテーマに当初は新鮮味を感じないなぁ…と思っていた。
    が、読んでみて、登場人物らの生々しい感情の描写が予想以上にリアルで、死者と生者の仲介となる「ツナグ」という役割が実際に存在するんじゃないかと錯覚するほどだった。
    一度だけの死者との再会を巡る、本書で描かれる依頼者4人それぞれの思い。会うことで気持ちが軽くなることもあれば、苦しみを深くさせることもある。中でも女子高生の友情を描いた章は印象深かった。ねじれた愛憎、この年齢特有の残酷さ。自分にも多少覚えがあるからこそ…若さが持て余す負の感情がじわりと怖く、そして悲しかった。
    最終章、「ツナグ」を務める男子高生・歩美がメインとなり、それまでのストーリーで小出しにされてきた彼の過去の謎が少しずつ明らかになる。その鮮やかな二転三転には何度も驚かされた。
    読み終えて、しばらく茫然自失となった。本多孝好氏が解説で述べたように、「自分ならだれと会うことを願うか」と考えてしまった。
    確かに…本多氏の言う通り、その時点で辻村さんは読者にとって「使者」(ツナグ)になっているんだろうな。それが実感でき、今を生きるということの意味が、これまでよりも重く深く感じられたように思う。
    初めて読む辻村作品長編がこの本でよかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「しばらく茫然自失となった」
      辻村深月には、いつも考えさせられます。
      映画も観たのですが、淡々として良い出来でした。
      「しばらく茫然自失となった」
      辻村深月には、いつも考えさせられます。
      映画も観たのですが、淡々として良い出来でした。
      2013/01/17
    • メイプルマフィンさん
      nyancomaruさん:映画、観たいです。配役がピッタリだなと思いました。
      nyancomaruさん:映画、観たいです。配役がピッタリだなと思いました。
      2013/01/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「配役がピッタリだなと思いました。」
      はい!
      特に主人公歩美を演じた松坂桃李と樹木希林は、本当に素晴しかったです。
      「配役がピッタリだなと思いました。」
      はい!
      特に主人公歩美を演じた松坂桃李と樹木希林は、本当に素晴しかったです。
      2013/01/28
  • 最近、本屋でたくさん著書を見掛けるのだが、初めて読む作家だ。連作短編かと思ったのだが、一つの長編として完成された作品だった。死者との再会という難しいテーマなのだが、生者と死者の両者の人生が交錯する瞬間が非常に良い。

  • 祝文庫化
    私も、一人逢いたい人がいます。。。(また現実逃避してます)

    映画化されるんですね
    http://www.tsunagu-movie.net/

    新潮社のPR
    「一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。 」

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      > かなさん
      「辻村深月さんはずっと気になって」
      とっても素敵ですよ。この作品は映画を観てから読もうと思っています。
      私のお薦めは「凍りのく...
      > かなさん
      「辻村深月さんはずっと気になって」
      とっても素敵ですよ。この作品は映画を観てから読もうと思っています。
      私のお薦めは「凍りのくじら」です。
      2012/09/06
    • HNGSKさん
      たくさんたくさん本を読まれていらっしゃるんですね。私は、辻村さんの作品を読み始めたばかりです。にゃんこさんのように,たくさんの作品に触れてい...
      たくさんたくさん本を読まれていらっしゃるんですね。私は、辻村さんの作品を読み始めたばかりです。にゃんこさんのように,たくさんの作品に触れていきたいです。
      2012/09/19
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      > ayakoo80000さん
      「たくさんたくさん本を」
      スミマセン、、、此処に載せているのは「読みたい本」が殆どです。。。
      本当でしたら...
      > ayakoo80000さん
      「たくさんたくさん本を」
      スミマセン、、、此処に載せているのは「読みたい本」が殆どです。。。
      本当でしたら、読み終えた本は、コマメに読了の方へ移して、レヴューを書き直さなきゃ。と思っているのですが、、、根がズボラなんです。
      2012/09/20
  • とにかく読みやすい。ショートストーリーが繋がって、最後に一つになる感じが面白かった。読み終わったあとに、小さくため息がでる本を久しぶりに読めた。

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著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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