ツナグ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.92
  • (1062)
  • (1982)
  • (1047)
  • (152)
  • (24)
本棚登録 : 12017
レビュー : 1453
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101388816

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • さらさらと流れてしまったが、それでも自分の大切にしている人について考えてしまった。
    本著のなかでは『親友の心得』が一番好きだ。あとはきれいすぎて印象が軽い。消えない悔いを負った嵐はどう生きていくのだろう。スイートピーが告げる門出が余韻を生む。

    死者は生者のためにいる、は傲慢かもしれないけれど生者を生に留め前を向かせる存在であってほしいなと思う。

  • じんわり胸が温かくなって、涙がにじんでくる物語。
    「アイドルの心得」「長男の心得」ときて、「親友の心得」。
    思春期特有の劣等感?勝っていたいという気持ちが絶妙に描かれていた。
    このラストが衝撃的、かつ辻村深月らしい。

    「待ち人の心得」。
    これ泣けたー!

    そして最後の「使者の心得」に繋がる。
    使者は、「人ならざる者」だと思ってたけど、普通(ではない?)の人だったのが驚き。
    ただほっこりするだけじゃなく、歩美の両親の死の真相とかそういうのも絡めてくるのが辻村深月だなぁと。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「最後の「使者の心得」に繋がる」
      辻村深月って憎いくらいに上手いですよね。
      それから、映画もなかなか良かったです。
      「最後の「使者の心得」に繋がる」
      辻村深月って憎いくらいに上手いですよね。
      それから、映画もなかなか良かったです。
      2012/12/21
  • えげつない、グロいというものがまったくなく、久しぶりに安心してなお且つ展開が楽しみに読める小説だった。人に薦めたい。映画もどんな具合に仕上がっているのか是非とも観てみたい。

  • 私が死んだら誰かが会いに来てくれるのかな。子供たちかな。ダンナさんかな。それとも・・・。
    辻村深月さんの作品を読んだのはこれで2作目ですが、人物描写が素晴らしく、人と人との繋がりがとても大切だと思わせてくれる作家さんだと感じています。読後感もとても爽やかでした。映画を見に行きたくなりました。

    • whitemeさん
      自分が会いたい人よりも、だれが来てくれるかを想像する視点が、新しいですね。自分も、誰が来るかを考えるほうが、素敵です。
      自分が会いたい人よりも、だれが来てくれるかを想像する視点が、新しいですね。自分も、誰が来るかを考えるほうが、素敵です。
      2012/10/27
  • 映画化されるのをきっかけに知った「ツナグ」。
    あり得ない再会の話であっても、読み手それぞれに会いたい人を想像させてくれるパワーを感じた。
    特に、がんで母親を亡くした息子のお話は、まるで自分のことのように気持ちが重なってしまった。
    読了後、もしも私が会いたい人に会えたなら、きっとこれまでどおりに変わりなくさりげなく会えるだろうと言う気持ちにさせてくれた。
    喪失感を強めると思われるとは、私自身が思わなかったのでふとしたきっかけで今のタイミングで本書に出会えて、本当に良い巡り会いになれたと思ってる。

  • 一生に一度だけ死者との再会を叶えてくれるという使者<ツナグ>
    満月が出る一晩だけ会うことができる。
    4組の生者と死者との再会を描きながら 祖母から使者<ツナグ>を受け継ぐ高校生・歩美の過去に迫ってゆく。
    非現実的なファンタジーだと軽く考えて読み始めたけど
    序盤は淡々と感情を殺したように振舞っていた歩美の心が
    徐々に動き出し、優しく芯の強い歩美が姿を現すという描写。
    辻村さん、巧いなあと思った。
    後半は歩美の両親の死の謎に迫るというミステリ色もあり、
    なるほど!そうだったのか!的なカラーも出ていて良かった。
    私なら誰に会わせてもらうかな。
    いろいろ思いをはせた物語だったと思う。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      11/1映画の日に観に行って、その帰りに本を購入しようかと、、、
      11/1映画の日に観に行って、その帰りに本を購入しようかと、、、
      2012/10/23
    • ねこにごはんさん
      >nyancomaruさん
      私は原作を読んで映画を見に行ったクチです^^
      映画の日。いいですね、私も何か観たい。
      >nyancomaruさん
      私は原作を読んで映画を見に行ったクチです^^
      映画の日。いいですね、私も何か観たい。
      2012/10/23
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「映画の日。いいですね 」
      思ったほど人が入ってなかったので、のんびり鑑賞しました(「ツナグ」は結構良かったです)。
      「私も何か観たい。」
      ...
      「映画の日。いいですね 」
      思ったほど人が入ってなかったので、のんびり鑑賞しました(「ツナグ」は結構良かったです)。
      「私も何か観たい。」
      私は「のぼうの城」を観に行く予定です。。。
      2012/11/13
  • 安心して読める一冊。優しい気持ちになれる。大切な人は誰にでもいるのなんて当たり前なのに、忘れちゃうときあるから、気をつけて周りの人を大切にしたいな。
    会う条件がとても良い。リアルだけどファンタジー?

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「リアルだけどファンタジー? 」
      そうかも。
      私は映画を観ました。結構ジーーンとなってます。帰りに文庫を買ったので、近々読みます!
      「リアルだけどファンタジー? 」
      そうかも。
      私は映画を観ました。結構ジーーンとなってます。帰りに文庫を買ったので、近々読みます!
      2012/11/21
  • 死者との間をツナグ物語。
    全編が緩やかに結びついていて、少しずつ仮面が剥がれていくような話。

    『親友の心得』の章が、取り返しのつかない若気の至りという意味でとても悲しい。

  • 辻村さんの作品は二作目です☆前回読んだロードムービーとは違って、大切な人のことを考えました。一瞬一瞬が後悔のないように生きられたらいいのだが、なかなか上手くいかない。人はいろいろな後悔や反省をしながら、大人になっていく。それでも癒されない過去の傷はあるだろう。それを癒してくれるツナグの存在。現実あった欲しいような、ないほうがいいよな…人によって感想は違うと思いますが。

    私は大切やと、大事やと、思った人との時間は、全力で過ごしたい。

    そう思えました。

    生きることについて、考えられた作品です。

    解説にもあったのですが、

    今読んだ感想と何年かあとに読んだ感想変わってくる作品やと思えました。

    また節目の年に読み返したい。

  • とても面白い小説だった。
    死者と会わせてくれる使者(ツナグ)という存在がいるらしい。というスピリチュアルな感じから始まる。ただし会えるのは一生のうち一人だけ。また、死者側も一人だけにしか会えない。その仲介役を果たすのが使者(ツナグ)。見た目は普通の男子高校生。
    そんな設定のもとでそれぞれの人間ドラマが繰り広げられる。
    亡くなった人にもう一度会って話をしたい。誰もが一度はそう思うことがあるかもしれない。もし、その願いが叶うのなら、というのをお話にしましたって感じ。
    オムニバス形式で進んでいくが、最後の章はツナグ役の男の子の物語になっていて、これまでの短編が一気に繋がってくる。今まで狂言回し的な役回りのツナグ役のバックヤードが明かされる展開はなかなか熱い。
    小さな頃に両親が亡くなっていて、しかも父親が母親を殺して自らも命を絶ったらしい。自分も死者に会えるならば、父親か母親か?そんな葛藤を持ちながら悩み進んでいく。周りの蔑んだ目に後ろめたい気持ち。
    だけど、両親の本当の死因がわかり、名誉が回復されていく展開がとてもスッキリして気持ちが良かった。
    この最後の部分で物語が綺麗にまとまって、本作を名作に仕上げていると思う。
    ただ、一箇所。演劇部の子にはもっと救いがある話がなかったのかなと思う。少し切ない。

全1453件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

ツナグ (新潮文庫)のその他の作品

ツナグ(新潮文庫) Kindle版 ツナグ(新潮文庫) 辻村深月
ツナグ 単行本 ツナグ 辻村深月

辻村深月の作品

ツイートする