ツナグ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.92
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本棚登録 : 12171
レビュー : 1465
  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101388816

感想・レビュー・書評

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  • 死者と生者をつなぐ使者: ツナグ 。死を取り扱う話なため、なかなかシビアな話が続く。

    有名タレントに会う話。ふむふむ、出だしの話としては悪くない。なるほど、こう言う風に死者と会うのね、、出会えてよかった、よかった、、

    次、不器用で無愛想な親父の話。読んでいて腹が立つぐらいだか、母親と会ってからが、ごろっと印象が変わり、意外にも終わり方が清々しい。男として変な意地はる所、よくないが分からなくもない。改心したなら、悪くない、悪くないぞ、、

    一個飛ばして、結婚直前に彼女が失踪した話、、うーむ、かなり切ない、かなり切ない、、長く長く待ってたどり着いた悲しい真実、、結構きたぁ〜、、でも、これでようやくようやく彼の人生の時計が進められる、、悪くない、悪くないぞ、、

    一個前に戻る。とーっても嫌な予感、、女子高生同士の話、親友同士だったのに、、あぁ、、な、なんと、、マジで読んでて胃が痛い、、グググッ、、相当に厳しい終わり方だ、、

    あぁ、こんか感じでこの小説は終わってしまうのか、あと1章しかない、、

    (ここでリアル事件発生。ノートルダム大聖堂炎上に激しく動揺。フランスの同僚達に連絡をとる。本中断。あぁ、同僚達が悲しんでる。俺も悲しい。こないだ見たばかりだ。あぁ、パリ市民が炎上するノートルダム大聖堂のまえで賛美歌を歌っている。頰を涙か伝う。もはや小説で落ち込んでるのか、ノートルダムで落ち込んでるのか分からなくなる。でも、フランスの同僚達が必ず再建するんだ!と強いメッセージ!どっちが勇気付けられてんだ!よし小説に戻ろう)

    残すは最後の1章。読み始める。
    おおおお、こ、これは、、まさかの使者目線のリプレイ&裏舞台暴露、そして使者自身の物語ではないか!目からウロコ。この話の展開は全く予想してなかった!使者の思い、苦悩、背景が丁寧に描かれていく、、まるで呪縛を解かれていく見たいだ。主人公のツナグ を引き継ぐまでの話でこの小説は一気に花が咲く。静かな感動にこころが満たされる。読んでよかった、、

    初辻村深月さんでした。テーマがテーマなだけに重い話をどうやって仕立てるのか楽しみにしていました。最後の章での話の展開が実に見事だと思います。あのまま、別の人の死者との面会の話で終わっていたら、ここまでの読後感は得られなかったでしょう。最後に粋な展開を見せたストーリー。いやはや、参りました^ ^

  • 使者(つなぐ)とは―
    それはたった一度だけ―、死んだ人と会わせてくれる案内人。
    生きている人が会いたいと望む、
    すでに死んでしまった人との再会を仲介する”使者”を表す言葉。
    映画「ツナグ」公式サイト より

    自分にとって大切な人、誰かにとって大切な人
    たった一度だけ、死んでしまった人に会えるとしたら誰に会いたいだろう.

    言いたいことを生きている間に言える割合てどのくらいなのだろう.
    死んでしまつていなくなってから気がつくことがどのくらい多いのだろう.
    生きている間に悔いのないように、そうは言っても本のように相手が思っていることが分かるわけではない.たとえ必要なことをすべて話したとしても伝わりきれない部分は残るわけで.でも、伝わるように努力をするべきなんだろうな.人間、すべてのことを見通すことができるわけではない.だからことばを使うのだけど、ことばがあるがゆえに捻じ曲がって伝わることもある.
    ツナグ、からは死者と生者のやり取りを通して、その間の溝を埋めているような印象を受けた.

    失ってからの時間、生きている人間は自分の頭の中にある死者とやりとりをする.こんなことを思っていたのでは?本当はこうだったのでは?ツナグ、はそれを確かめる機会があるものという設定.そんな機会があったなら、自分なら誰とどんな話をするだろう.

  • 死んでしまった人に、生きているうちにたった1人だけ会えるとしたら。。。

    その仲介をしてくれる使者(ツナグ)連絡することが出来たなら。。。

    私は誰かに会うんだろうか。


    会いたい人はそれぞれだけど、物語の中で死者に会った4人のエピソード、共感できるものでした。

    止まったままの時間がまた動きだすような安心感。
    本当に死を受け入れなくてはならない喪失感。

    どちらだとしても、今を生きている人は、そっと背中を押されることになるのだと思いました。


    もし、この世に本当にツナグが存在し、電話番号を探し当てたとしたら、私は誰かと繋がる事が出来ると思うそれだけで、頑張っていける気がしました。。。

  • とてもいい話。映画化にもなって映画もみましたけど、やはり生きているものにとって死者とは何か、死者にとって生きてるものとは何かを考えさせられる作品。
    死者から生きてるものに会いたいと願えないのが悲しいところ。

  • 辻村深月さんの小説はこの本が初めてでした。たしか松坂桃李の主演で映画化したから買った気がする。平川雄一朗監督の作品でしたね。

    死者に会いに行くモノはほかにもありますが、会いに行くまでの流れや、主人公が他の人をたつないでいくうちに、段々と自分自身の過去に向き合っていくのは、胸を打つ。

    じぶんだったら、誰に会いたいだろう?

    読んだ人一人ひとりの胸に、その問が残るのであれば、この本はきっと名作なんだと思う。

    辻村深月作品は結局このあと読んでいない。昔学生からおすすめされた『凍りのクジラ』、読んでみようかな。

    • きのPさん
      感想失礼します。
      個人的には、「冷たい校舎の時は止まる」もオススメです。
      感想失礼します。
      個人的には、「冷たい校舎の時は止まる」もオススメです。
      2018/11/16
    • Koki Matsunoさん
      きのPさん
      返信遅れました(^_^;)デビュー作でしたっけ?恥ずかしながら未読でした…つぎ、読んでみますね!ありがとうございます
      きのPさん
      返信遅れました(^_^;)デビュー作でしたっけ?恥ずかしながら未読でした…つぎ、読んでみますね!ありがとうございます
      2018/11/20
  • 直木賞受賞の短編集は今ひとつだったけど、本作は傑作

    死者は生者のためにある
    伝えたいものがしっかりとあって、それを物語にしたときの小説としての外形もものすごく上手くて面白い
    傑作としか言いようがない

    連作短編として読めば4作目が頂点でぐっときて、最後は締め、これでも十分面白い小説に仕上がったと思う
    しかし締めの最終章がとんでもない
    ミステリーじゃないのにミステリの種明かし的なドンデン返しが巧妙に仕掛けられていてページをめくる手が止められない
    しかし、ある意味きれいに収束していてミステリならすっきり終われるのに、本作はすっきりできない
    重たいテーマが読後もずっしりと読み手にのしかかるから

    映画化されてるようだけど見たいような見たくないような
    繰り返し書くけど傑作です

  • 死者を生者と合わせる役割を持つ使者。誰もが一度は考える、亡くなった人に会いたい、というテーマを丁寧に描いてるな、と思った。ミステリ要素もあるかな。短編の編成だが、全編読むことで繋がりが見つかった。これもツナグ、みたいな感じかしら。あと、主人公が映画では松坂桃李が演じているのでイメージもしやすかった。配役が今思うと当たり役だったのでは。とにかく面白かった。主人公が使者として今後どう動くのかも気になる終わり方だった。いつか映画版も見たい。

  • 「死んだ人間と生きた人間を会わせる窓口。僕が使者です。」

    映画を見てから原作を読んだ。この映画は本当に原作に忠実に作られていた。
    製作者の原作への愛をヒシヒシと感じる。
    色んな「会いたい」という気持ちでツナガル人達。
    特に『親友の心得』の「会いたい」はすごい。ダークだ。その部分の描写がまた旨い。
    歩美の「会いたい」という気持ちの結論に涙。

    後書きの本多さんの『今、この物語を読み終えたほとんどの人が考えているのではないか』
    『自分ならば、誰と会うことを願うか。』

    • koshoujiさん
      『自分ならば、誰と会うことを願うか。』
      これは読了後たしかに考えましたね。
      私なら一人と限定されたら誰かなあ?って。

      難しかったで...
      『自分ならば、誰と会うことを願うか。』
      これは読了後たしかに考えましたね。
      私なら一人と限定されたら誰かなあ?って。

      難しかったですね。未だに結論は出ていません。
      2016/01/13
    • けいたんさん
      koshoujiさんへ

      コメントありがとうございます♪
      koshoujiさんもやっぱり考えましたか?
      私は家族ですね。
      素敵な再...
      koshoujiさんへ

      コメントありがとうございます♪
      koshoujiさんもやっぱり考えましたか?
      私は家族ですね。
      素敵な再会をしたいです。
      とても素晴らしい作品でした。
      続編があると言っていたのでとても楽しみにしているのです(*^^*)♪

      私の感想途中で切れています…なぜだろう(笑)
      2016/01/14
  • 2013.9.7読了。
    生きているうちに一度だけ、亡くなった人と会える。
    自分だったら誰に会いたいかなぁ。と思いながら読んだ人は多いと思う。
    でも亡くなった人も、一度しか生きてる人に会えないときた。
    使者と書いてツナグと読む。
    暖かったり、辛かったり、切なかったり。
    これは涙なしでは読めないと思うなぁ。
    失踪した彼女を想う男性の話の時は、私がツナグを必要とするほど大切なひとはまだ、みんな元気でいることに感謝した。
    祖母に逢いたいけど、祖母はきっと断るだろうな 笑。私じゃないだろうなー。
    なんか感想がチグハグだけど、読んでよかった。まわりのひとを大切に感じた。
    心に届く一冊でした。

  • 「死者との再会」というテーマに当初は新鮮味を感じないなぁ…と思っていた。
    が、読んでみて、登場人物らの生々しい感情の描写が予想以上にリアルで、死者と生者の仲介となる「ツナグ」という役割が実際に存在するんじゃないかと錯覚するほどだった。
    一度だけの死者との再会を巡る、本書で描かれる依頼者4人それぞれの思い。会うことで気持ちが軽くなることもあれば、苦しみを深くさせることもある。中でも女子高生の友情を描いた章は印象深かった。ねじれた愛憎、この年齢特有の残酷さ。自分にも多少覚えがあるからこそ…若さが持て余す負の感情がじわりと怖く、そして悲しかった。
    最終章、「ツナグ」を務める男子高生・歩美がメインとなり、それまでのストーリーで小出しにされてきた彼の過去の謎が少しずつ明らかになる。その鮮やかな二転三転には何度も驚かされた。
    読み終えて、しばらく茫然自失となった。本多孝好氏が解説で述べたように、「自分ならだれと会うことを願うか」と考えてしまった。
    確かに…本多氏の言う通り、その時点で辻村さんは読者にとって「使者」(ツナグ)になっているんだろうな。それが実感でき、今を生きるということの意味が、これまでよりも重く深く感じられたように思う。
    初めて読む辻村作品長編がこの本でよかった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「しばらく茫然自失となった」
      辻村深月には、いつも考えさせられます。
      映画も観たのですが、淡々として良い出来でした。
      「しばらく茫然自失となった」
      辻村深月には、いつも考えさせられます。
      映画も観たのですが、淡々として良い出来でした。
      2013/01/17
    • メイプルマフィンさん
      nyancomaruさん:映画、観たいです。配役がピッタリだなと思いました。
      nyancomaruさん:映画、観たいです。配役がピッタリだなと思いました。
      2013/01/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「配役がピッタリだなと思いました。」
      はい!
      特に主人公歩美を演じた松坂桃李と樹木希林は、本当に素晴しかったです。
      「配役がピッタリだなと思いました。」
      はい!
      特に主人公歩美を演じた松坂桃李と樹木希林は、本当に素晴しかったです。
      2013/01/28

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

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