プライド (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101390512

感想・レビュー・書評

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  • プライドをテーマに数話の短編集。大筋のテーマは農業・畜産といったものである。短編のためストーリー展開が早く、すぐ読める。

  • 好みの問題だと思うけど、自分は短編集だと物足りない感じがしました。

  • 短編集である。6編と1編。
    その時々の話題を 作品に仕上げている。
    さすが、小説家 である。
    その物語づくりの巧みさに 感心をする。

    農と食にかかわる問題も 瞬間凍結して
    物語として 提出する。

    一俵の重み
    仕分け をすることに対して 米野の巧みな戦い。
    必殺仕分け人 早乙女の ムダの判断。
    米野は パフォーマンスをして
    人材を育てる。
    官僚とは どうあるべきなのか?
    少なくとも、民主党の政権でのなかでの 官僚とは。
    コメを輸出する。というテーマは 夢のような 現実的な話。
    それが 政府がかかわることは、意味があるのだろうか。

    医は
    医術とは どう活かされるのか。
    論文を書かない限り、偉くなれない。
    しかし、人を救うには 手術を積み重ねないと行けない。
    そのジレンマの中で 友人の裏切りを知る。

    絹の道
    小手川の生き方が 清々しいかもしれない。
    遺伝子組み換えで できたカイコは、
    ニンゲンにとって、効率的であるが。
    原種の持つ なにかが失われる。

    プライド
    消費期限と賞味期限。
    職人の持つプライドとは。

    暴言大臣
    団塊の世代が 亡国の徒である。
    と暴言を吐いて、厚生労働大臣として
    守った矜持とはなんだったのか。
    うまいトリックが あったんですね。
    ほんのわずかの時間稼ぎとは。
    日本と中国の関係が良くなることで 喜ぶものは。

    蜜蜂が消えた夏
    紛争地をめぐるカメラマンが 
    向かったのは 蜜蜂を育てることだった。

    歴史的瞬間
    北朝鮮が ミサイルを日本にむけてきた。
    それを迎えた 総理は。

    『日本人の誇り』とは、なんであるか。
    プライドを持つべきだと 真山仁は言う。

  • なんせなんせ、タイムリーな内容。

    ちょっと前に読んだのですが、ちょうど最近第2弾の事業仕分けがありましたしね。

    真山さんの作品ですから、面白くないはずはない。
    けれど、短編集ということで、少し物足りなさも・・・。
    ひとつひとつの作品がもっと掘り下げていくこともできるだろうに、それをあえてしないのは
    すべてを描きたかったからでしょうね。

    それぞれの立場、背景。
    けれどそこに共通して流れるもの。

    うん、面白かった。


    早く真山さんの長編が読みたいなぁ。
    次回作が楽しみです。

  • 2014年8月

  • 読み終わって、こういうのも経済小説なんだ!とびっくりした。経済という言葉のとっつきにくさが本作ではまったく感じられなくて、読みやすくかつ落ちは深い話ばかり。
    医:鬱展開、歪んだプライドが印象的
    蜂:なぜ写真を取るのか、に対する答えの一文が最高
    米俵:キャラクターが生き生き、これこそがプライド
    中でも印象的だったのが上記。どれも上手にまとまっていて、そして芯のある誇りが感じられる話だった。

  • 農業がテーマの短編集。ミツバチの話が印象深い。

  • 短編集。

  • 2014.3.13ー14
    農業や食を中心とした社会問題に関する人間の矜恃を描いた6編。

  • なかなか読み進まず、去年から何ヶ月もかけて漸く読了。
    先の一冊と同様、短編集って難しいな。短い内容でメッセージを伝えるって技術を要するんだな、というのが感想。内容自体はあまりに時間をかけて、ダラダラ読んだので、今一感想らしい感想持てず。

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著者プロフィール

1962年、大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。新聞記者、フリーライターを経て、2004年、企業買収の壮絶な舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー。映像化された「ハゲタカ」シリーズをはじめ、 『売国』『雨に泣いてる』『コラプティオ』「当確師」シリーズ『標的』『シンドローム』『トリガー』『神域』『ロッキード』『墜落』『タングル』など話題作を発表し続けている。

「2023年 『それでも、陽は昇る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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