- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101391427
感想・レビュー・書評
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はじめにほのぼの系のストーリーが読みたくてタイトルからこの本を手に取ったが、全く想像と違ったストーリーでしたが、凄く面白かったです
三人の主人公がそれぞれに悩みを抱えて生きてきて、もうどうにもならなくなった時に奇跡的に出会う、それから良い方向にやっと話が進み始める
どうしようもなくなった時に安易に自死を選ばずになんとか踏ん張って欲しいと願った
最近大阪でもマッコウ頑張って迷い込んで死んでしまったので特に印象に残った
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とんでもなく良かった、最初の1ページ目から没頭できた…なんでこれが話題にならないのか不思議でしょうがない
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出版が2012年!そんなに昔だったか。
有給の穏やかな朝、ぐいぐい読み進めて充実した休日となった。
双子の部分がすごく好き。 -
何でもいいから、とにかく生きてさえいてくれればって残された人の気持ちも、
3人の主人公みたいに、過去の後悔は抱え続けるものなんだろうし、何かある都度思い出されるものなんだろう。
しんどい時に、死ぬなよって言ってくれる人とか、そのままでいいって思える場所とか、これをやりたい!っていう情熱とか、
そういうもので何とか自分を死なせずにやっていこうって思える人が増えますように。 -
色々なキズがある3人。
誰でも浅いキズはあるが、同じくらい深いキズを持っている人が生についても死についても教えてくれた。
自分の存在意義を確かめたい、守りたい気持ちや、自分のマイナスの沼に落ち続ける気持ち、何からも結局は逃れられない辛い気持ち。
そんな気持ちを表現しつつ生について、生きたいと思う気持ち、死ぬなよ、と伝えたくなる気持ちを心から出してくれる素晴らしい作品だと思います。
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引き込まれた。一気に読んでしまった。でも読み続けるのは苦しかった。
家族、恋人、人とのつながりがあるから生きていると苦しいんだと思う。それでも、死ななければ、そこにいればいいのだろうか。
野乃花も由人も正子も、境遇が似ていたりするわけではないけれど、どのお話もしんどかった。それでもこの人の文章は好きだなぁと思った。 -
涙を溜めながら本を読むことはあっても、ここまで涙を流しながら読むのは初めてだった。
死にたくなるほどの絶望
きっとそんな絶望を抱えたことがある人は少なくないと思う。
この小説ではたまたまそんな絶望を抱えた人たちが巡り会って、擦れ合って、ほんの微かな光を掴んだけど、現実世界ではそうはうまくいかない。みんな絶望を抱えていても隠したがるから、普通に接しているだけでは本当に分からない。
『自分が見てたのはライチの、あの茶色い、ゴジラみたいな硬い皮の部分だけだったのか。そのごつい皮の下に白い実があることなんて、ちっとも知らなかった』と小説中にもあったように。
よく自分はひとりぼっちだと思ってしまうことがあるのは、人の表面しか知らないからかもしれないなって思った。
とても良い本に出会えたと思う。
これからの人生で大事にしたい本になったと思う。
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由人と野乃花、正子と、皆居場所がない立場に置かれた3人が出会いクジラを見に行くという 結構突飛なお話。
母が子に接する難しさが描かれている 親が兄弟に対する態度や扱いがその兄弟に精神的に辛い思いや居場所のなさを感じさせてしまうことは怖いことだ