たそがれ色の微笑 (新潮文庫)

著者 : 連城三紀彦
  • 新潮社 (1992年4月発売)
3.40
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  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101405087

たそがれ色の微笑 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 本短編集では、ストーリー性に優れた「白蘭」と「風の矢」がお勧め。

    「落葉遊び」
    高校三年の男子生徒竹内、同じクラスの野川康子、担任教師小林の奇妙な三角関係。竹内は小林から、学業に支障をきたすから康子のことを忘れろと説教される。康子からは、小林が自分のことを好きだから仲を裂こうとしているので、ふたりでからかおうと言われ、仲の良いところを見せつけるが……。
    小林の真意、康子の真意、どちらも反転する。女子高生らしい言動のアンバランス。

    「たそがれ色の微笑」
    過去に離婚歴がある47歳独身の弁護士志津江。友人に誘われて、ホスト・クラブに入り、宮島ヒデと知り合い、のめりこんでいく。宮島にはキャバレーで働く女と付き合っていることや、ギャンブル好きなことがわかるが……。宮島の真意が最後に明らかになる。

    「白蘭」
    奇妙な縁で知り合った漫才師の藩一と県太の物語。真面目で堅物の藩一に対して、天才肌で破天荒な言動で次々と問題を引き起こす県太。藩一の女に県太が手を出したことや、藩一が県太に惚れていることなど、身の回りに起こった出来事を何でもネタにして、人気を博していく。ある日、藩一は県太と間違われて襲われ、脚を切断する。そのことまでも漫才のネタにして笑いにしようとする県太。その県太が腸捻転で倒れた死に際に、酒に酔って現れた藩一が意外な告白をする。

    「水色の鳥」
    両親が離婚すること、近いうちにそれぞれが別の人と結婚することを突然知らされた中学二年の主人公。どちらと一緒に生活するかの選択権を与えられ、それぞれの結婚予定者と会ってみるが……。
    両親の離婚を経験した少年の成長物語。

    「風の矢」
    子狐の視点で書かれ、語り口も童話のような異色の作品。
    狩りに出かけた父さん狐を洞穴の中で待つ子狐。鈴の音に誘われ、父さん狐を探しているうちに血の跡、何かを埋めた跡、父さん狐を突き刺したと思われる矢を見つける。ある日、母さん狐や黒狐を殺した武士に捕まり、飼われるようになるが……。
    最後に、武士が子狐を殺さずに捕まえた理由が明らかになり、作者の十八番の反転が鮮やかに決まる。

  • 白蘭

  • たそがれ色の微笑・・ホストと40代女性の交流
    風の矢・・狐の話

  • 素敵な文章。
    グッとこないのは、登場人物をいまひとつ好きになれないからかな?

  • いつもの美しい筆運びは冴えるが、話として他ほど面白くはない。この5篇が作者の考える幸福であるというなら、別に幸福じゃなくていいと思った(ひどいでしょうか)。

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