- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101410036
感想・レビュー・書評
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野田知佑翁の初期の名作エッセイです。
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昭和61年に上梓された本。奥付は平成2年。1984年秋から86年冬までの著者の日常を綴る。日本の河川行政や、海・川の司法警察行政への痛烈な批判をこき下ろすエッセイでもある。そこには事なかれ主義に対する批判があり、批判されているのは行政だけでなく、その時代の大人たちでもあった。最終章にはキャメル・トロフィーに関する話もあり、四駆に乗っていた自分としては、著者の幅広い行動に感心するとともに、懐かしく読めた。ガクを放し飼いにできない亀山湖周辺のことが書かれ、そこを去る遠因になったんだろうと残念に思った。
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☆4つ
1984年から86年にかけて書かれたエッセイである。その頃わ たしは会社に入って3年目から5年目に掛けてで、高度経済成長の頂点バブルに向かってとんでもなく仕事が忙しい日々であった。毎日日付が変わってからしか部屋へは戻れず、たまの休みも疲れ果ててしまってベッドで寝て過ごす、という状態だったと思う。
もしその頃にリアルタイムでこの本を読んでいたらいったいどうなっていただろうかと想像するとすこし楽しい。でもたぶん絶対に読まないだろうし、万一読んでも「なんだこのやろぉー、こっちは必死に仕事してんのにいい気なもんだなぁ」という感想しか持てなかっただろう。
野田カヌーイストの本を読むのはこれが初めてだと思う、たぶん。そして文体がとてもシーナ兄ぃに似ている。なのでとても読みやすいし面白さも似たようなところがある。たぶん今後見かける度に手に取って読むことになっていくのだろうなぁ。-
2013/09/02
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おけいさまへ
うちのわんこ Jackくん7歳、は水が大好きです。まあ冬はお湯の方が好きだけど。でもカヌー犬になるつもりは全くなさそうです。おけいさまへ
うちのわんこ Jackくん7歳、は水が大好きです。まあ冬はお湯の方が好きだけど。でもカヌー犬になるつもりは全くなさそうです。2013/09/03
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本書の内容もさることながら「あとがき」の中身が面白かった。
「あとがき」の内容は以下のごとく。
“アウトドアブームのせいで田舎の人間が純朴純粋だと思われてるが、それは間違いである。農山村はちょと前まで貧しく弱肉強食の世界であり、弱い立場の人間(入婿・よそ者・土地をもたぬ者)は徹底的にいびられた。野田氏も亀山に移住してから半年ほど、ある村人にいびられた。しかし野田氏も九州の田舎出身、最終的にその村人を張り倒してしまう。すると次々に村人たちがお礼を言いにくるではないか、どうやら張り倒した村人は村の有力者の親戚筋で村の民生委員もしており、既存の村人には手が出せなかったという。それ以来、その村人は野田氏に出会うと逃げ出すようになった”
これを読むとわかるが、こういう性質は村に限らず都会でも見ることができる。たとえば学校や会社の部署、閉鎖的で小さなコミュニティにおいてハラスメント的に行わてれているよう見受ける。それらを鑑みると人間関係の濃淡によって浮き上がるだけで本質として誰にでも備わっている性質なのかもしれない、卑近な例ではSNSやネットでの著名人叩きも一種の「村化現象」なのではないかと思っている。
ちなみに〆で野田氏は『ゲンコツで物事が解決できるのが田舎のいい点』と述べているが(あとがきに付記されている日付は1986年)、昭和の野蛮さ令和の卑しさといった具合でベクトルが違うだけでパワーの総量は変わってない気がする。 -
亀山湖生活、熊本の丸太小屋、野村の爺ちゃん、80年代中期の野田さんの旅と暮らしが綴られている一冊。
自然遊びの楽しさが読んでてすごく伝わってきます。
野田さんの色々な本を読んでると、まだまだ80年代中期は地方は自然豊かだったんだな~ってゆうのが本当によくわかる。悔しくも80年代後期~90年代に自然破壊が一気に実行されたんだよな~。クソダム、クソゴルフ場、護岸工事、本当に残念だ。。。 -
のんびり行こうぜ―こぎおろしエッセイ (新潮文庫)
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20130623
野田氏の『日本の川を旅する』が面白く、別の著書を。
それぞれ生き方がありますけど、
楽しまなきゃいかんな。
としみじみ。