隅田川: 慶次郎縁側日記 (新潮文庫 き 13-9)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101414195

感想・レビュー・書評

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    著者、北原亞以子さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    ---引用開始

    北原 亞以子(きたはら あいこ、本名:高野美枝、1938年1月20日 - 2013年3月12日)は、日本の小説家。

    ---引用終了


    で、本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    あの頃は良かった。長屋で仲良く遊んでいた男の子二人、女の子二人。しかし、長じて男二人が女一人に惚れたのが運の尽き。おとよはあいつの嫁になり、俺はあいつを殺そうとしている…。この四角関係に、さあどう片を付けるのか、晃之助!そして、義理の息子の奮闘を、隠居の余裕で暖かく見守る、元同心のおなじみ慶次郎。ままならぬ人間模様がせつない、大人気シリーズ第六弾。

    ---引用終了


    それから、慶次郎縁側日記は、NHKテレビで放映されたので、その辺を見ておきましょう。

    ・「慶次郎縁側日記」
    2004年8月27日から10月29日
    全10回

    ・「慶次郎縁側日記2」
    2005年10月7日から12月9日
    全10回

    ・「慶次郎縁側日記3」
    2006年10月12日から12月21日
    全10回

  • 冬の古本市で見つけた1冊。慶次郎や養子の賢吾が短編8編のどこかには出てくるけど捕物メインじゃないし終始穏やかな文体で世界に浸れた。「一炊の夢」以外はそれぞれの事情が切ない。「正直者」はその先も読みたくなるほど。このシリーズ物、少しずつ追っていこうと決めた。因みに表題作は能の演目と関係あるのかなと思ったら違った。

  • 巨悪な事件が、出てくるわけでないのに、作者 北原亞以子氏の慶次郎縁側日記シリーズ、好きである。

    8話からなる、この本は、悪者になるのには、まだだが、そのまま深みにはまって行ってしまうと、悪人の仲間入りになる一歩手前を、どのように食い止めるのか?

    森口晃之助が、慶次郎のように、上手く采配してく様も、読んでいて、情のあるやり方に、納得しながら、、、そして、どうにもならない者には、喝を入れるところがいい。

    最後の解説で、新田次郎氏の令息の藤原正彦氏の解釈も、粋と人情で描かれる慶次郎シリーズの醍醐味を知り尽くしていて、そう、、、そう、、、何気ない会話の中に慶次郎の人間的魅力を存分に表していると、、、。

    物語りの中の 儲けの少ない店から筆を万引きする悪ガキ、空腹に負けてカエルの止め口のついた紙入れを置き引きする浪人、母の愛を確かめたくて、万引きする少女、母から正直に生きる事を言われて過ごしたのに、正直すぎて笑われる男、、、、
    どれも、そんな大した事件性が、あるわけでもなのに、心の動きや、喜び、怒り、悲しみ、哀れみなどの気持ち表し方の上手さに、ついつい、読んでしまいたくなる本である。

  • 8編。万引きする子や空き巣が出てくる。それに至った経緯、動機が物語に吸い込まれる。さりげない慶次郎の登場も相変わらずだ。「正直者」が良い。2016.9.17

  • 再読了。

    身悶えしたくなるような、素晴らしい短編が続きます。

    まぁ、四十を越したオッサン(わたし)に身悶えしてもらっても、著者・北原さんもお困りになるだけでしょうが・・。

  • 相変わらず、北原の突き放した書き方がいい。

    全く事件が起こらなくても、最後5Pで慶次郎が出てきて、手代から番頭に上がる男の悩みを軽くするという、ただそれだけの話だが、悩みを解決できなくても生きていく上では当たり前のこととして、無理にオチをつけないところが良い。

  • 6 慶次郎縁側日記
    慶次郎のキャラをかっているので一話目から養子の晃之助がメインだと萎える。慶次郎に負けずいい男なのはわかるけど、似たキャラは二人もいらない。何故養子でまだ年数もいかない晃之助が慶次郎に似る?とはいえ、慶次郎売りでないと思えば仕方がない。やたらなさけない男(武家・罪人)がでてきた。「夫婦」「隅田川」「正直者」は良かったなぁ。にしても、慶次郎全然でてこないよ。

  • 普段江戸物小説なぞは読まないが、人からもらったので読んでみた。シリーズ物になっていたので、初めから読みたかった。時代劇とか歴史物は苦手意識があったが、最近は結構面白く読めるようになった。シリーズ物って登場人物に愛着がでてくるので機会があれば他のシリーズも読んでみるかも。

  • おもいっきり時代物です。
    ものすごい謎解きとか、目も回るようなスピード感とかはないけど、好きですね、人情物語。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『化土記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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