- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101425146
感想・レビュー・書評
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解説で取り上げられている「青空」は正直読んで後悔しました。「私は子供が好きじゃなかった」って文脈になるかなあ、これ。表題作や「泡」のように意外性があるとこういう小説もおもしろいのですが、「さくら橋」とか「青空」のような単に暗いものをわざわざフィクションで読む気はしないですね。
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全編が子供にまつわる話。そしてその子供全員が純粋とはかけ離れた怖い子供達。
子供は純粋で可愛い! なんて考えの人は読むとキツい、嫌な話しかない。
そうでなくてもこの気味悪さは心に来ると思う。
短編だからサッとオチがつくのは分かるけど、あまりにも呆気なく話が終わるのがちょっと残念かな。
オチが有ったり無かったり、読み手の想像任せの話もあるし。
「坂の上の家」はちょっと酷い。
「さくら橋」は良かった。
ひたすらに子供が怖いんだけど、その原因は環境なんだよね。
大人がどういう環境で子育てをするかにかかってるから子供に罪はないというか。
そんなことを考えさせる本だった。 -
子供の無邪気なまでの、考えの及ばない犯罪。
「泡」が一番怖い。
いくら幼い子供でも、命が漠然としか想像できなくても、自分の魂を取り返すために、父親と共謀して母親を死なせるなんて、無謀すぎる。
どの話も、結局子供だけが悪いんじゃなくて、そんな風に子供を育てた親と環境も悪いと感じる。 -
少年少女の純真さと隠れた本性。後者は大人が持つあまりに汚いものだったという短編7編。どれも後味が悪いし、筋が雑な感じがする。
作品は、「トゥインクル・ボーイ」「三つ編み」「さくら橋」「捨てネコ」「坂の上の家」「青空」「泡(あぶく)」
少し残念 -
どのお話にも「子ども」が出てくる、日常にありそうでなさそうな少し怖い短編7つ。
新米の保母さんの話は、職業柄「あぁ、あるかもな…」と思ってしまった。
この作者の短編はどれも人物の心理がリアルで、怖いけどはまる。 -
乃南アサらしさが散りばめられた短編集。
ちょっと怖いこどもたちの生態。
あの笑顔の裏で考えていることを知ったら、あなたもちょっと怖くなるはず。 -
無垢と残酷は紙一重なのだということを
小学生のわたしに教えてくれた。 -
大人の価値観だけで子供を判断してはいないだろうか。子供は子供なりの価値観がある。子供の純真さの裏側には「悪」が存在する場合もある。
しかしその「悪」はあくまでも大人の価値観によるものであり、子供にとってはそうではないかもしれない・・。そう思うととても恐ろしい。 -
「恐るべき現代の子どもたち」とうたっているけど、これは恐ろしいとかそういうのじゃない気がする。
結局は歪んだ子どもを作り出すのは、親でしょ。
恐ろしいんじゃない、可哀相だ。 -
こ、こわかった・・・