花盗人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 51
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425160

感想・レビュー・書評

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  • 【2022年36冊目】
    母から「結構面白いよ」の言葉と共に乃南アサさんの本が4冊送られてきたので、読みましたの1冊目。乃南さんの御本は初めて読みましたが、短編一つ一つの起承転結が素晴らしく、面白さからスルスルと読み切ってしまいました。少しぞっとする話が多いのに、不思議と爽やかな読了感があり、文章の完成度の高さがよくわかりました。残り3冊もとても楽しみです。

  • とにかく、生々しい。

    短編のひとつひとつに、執着心だったり、怨恨だったり、コンプレックスだったりが、濃密に織り込まれていて、何となく、首の辺りに絡みついてくるような、独特の不快感。登場する女性たちも、そんな感じ。

    ストーリーは 良く出来ていますが。

  • ゾクゾクするような真相の「愛情弁当」と、過去と現在の自制が交錯するトリッキーな「最後の花束」が好き。「花盗人」のオチは、これでどうしようもない夫と離れるきっかけになったのでは、と思ってしまう。

  •  うっ、そうくるか?! な短編集。
     結構好きだ。

  • 短編だけれど一話一話がしっかり作られていて読み応えあり(^ω^)

  • いつ読んだか、内容もわすれた・・・

  • 花をモチーフにした短編集。
    救いのない話が多い。

  • 短いものは10ページ程度で終わってしまう短編集。
    その後どうなったの!? という所で終わっているの多数で
    想像するのが『苦しい』です。

    2番目の話の『寝言』は、一体どうしたかったのか、と。
    その状態で別れたら、それはそれで酷い人、みたいな感じがしますが
    男性側女性側、としたらそうでもないのでしょうか?
    しかし疑いでそうなってるわけですし、いいのか??

    一番怖かったのは『脱出』ですか?
    この後の人生が怖い。
    しかし中に入っていた時の事は忘れていってしまう、とも言います。
    いやでも何かの拍子に…と思うと怖いです。

    そして別の意味で怖いのが、表題。
    子供も夫も妻も、甘やかしすぎたら何もできないただの邪魔物件。
    まだ子供の方が、引き取り手に渡った場合どうにかなりそうですが。

    人間って怖いです。

  • 家庭内殺人が起こる理由が分かった(笑)

    些細だけれど鬱屈した心情があるのね。

  • ◆あらすじ◆
    「あなたが私にくれたものは、あの桜の小枝だけ。あなたが盗っていったものは、私のすべて」───。
    自立できない夫との生活に疲れた女は逃げ場を求めた。
    しかしそれが彼女の「脱線」の始まりだった……。
    表題作のほか、「最後の花束」「脱出」など、怖くて意外な結末が詰まった全10編。
    デビュー当時から直木賞受賞第一作まで、乃南アサの幅広い作風が楽しめる文庫オリジナル短編集。

著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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