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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784101425207
感想・レビュー・書評
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深夜のファミレスで ひとりの男性客が突然に発火炎上。死んだ男の身体には、犬に噛まれたような傷が残されていた。その後も同じような咬殺事件が相次ぐ。なかなかインパクトのある書き出しで、機動捜査隊に所属する女性刑事が魅力的でしたので、楽しんで読みました。
ミステリ枠なのかもしれませんが、女性蔑視が色濃い時代に孤高な女性刑事と、小説に出てきそうなデカらしい中年デカとのコンビが徐々に解していくところが面白いかな。
もうひとりの主人公オオカミ犬の存在感が都会の中に魅力的だった。 -
乃南アサさん初読みの『凍える牙』の概要と感想になります。
深夜のファミレスで1人の男性客が突然、助けを乞いながら燃え出すという不可解な事件が発生する。機動捜査隊に所属する貴子は、昭和の刑事(デカ)を代表するような滝沢と臨時のコンビを組んで捜査にあたる。2人は相性最悪ながら、事件に絡む謎の「牙」を追い求める中で次第に互いを認め合って「牙」を追い込んでいく。
本作は直木賞受賞作で女刑事 音道貴子シリーズ1作目だそうですが、前半は人間味というか人間臭さを滲み出しながら音道と滝沢の相性の悪さが描かれている一方、後半の怒涛の展開は警察24時や逃走中を観ている時の緊張感を味わえるといった緩急が凄い作品で楽しめました。
結城充考さんのクロハシリーズとは正反対な本シリーズも追いかけたくなりますね。-
マメムさん、おはようございます。
この本は私が超好きな警察小説で、音道さんの大ファンです!!
乃南アサさんは心理描写を描くのが上手いですよね...マメムさん、おはようございます。
この本は私が超好きな警察小説で、音道さんの大ファンです!!
乃南アサさんは心理描写を描くのが上手いですよね。2023/11/22 -
なおなおさん、コメントありがとうございます。
そうなのですね♪
確かに読みやすくて飾らない本音がリアルで楽しめました。これは続編も読まない...なおなおさん、コメントありがとうございます。
そうなのですね♪
確かに読みやすくて飾らない本音がリアルで楽しめました。これは続編も読まないとです^_^2023/11/22
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警視庁機動捜査隊の女刑事・音道貴子の活躍を描く。シリーズ第一弾。深夜のファミレスで体が突然炎上した事件を、警視庁立川中央署のオヤジデカ・滝沢保とペアを組んで捜査する。さらに獣による咬殺事件が続く。ちょっと非現実的なところはあるが、楽しめた。
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機捜音道貴子は立川時限発火殺人を捜査。焼死体には犬の咬傷。以後,咬殺事件続発。高速を駆抜ける狼犬とバイクで追跡する女刑事の疾走感が堪らない。復讐に利用される狼犬が健気でいじらしい。
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2020(R2)10.2-10.9
女性刑事が主人公で、彼女と、コンビを組む中年男性刑事の視点で物語が進んでいく。
面白かったのだが、ここを書こうとする時に、自分の中でイマイチ盛り上がらない。
なぜか考えてみた。
・ミステリーと銘打っているが、それほどミステリーっぽくない。
・「犯人」への感情移入の根拠が乏しい。「犯人」との関わり方については圧倒的に女性刑事メインなら、全編を通してそうした方がよりまとまった。
ただ、主人公の女性刑事は、また別の物語にも登場するらしいので、それは積極的に読んでみたい。
と思える魅力は充分にあった。
初・乃南アサだったが、ほかにもいろいろ読んでみたい。 -
ワンちゃんが、可哀想過ぎる〜(涙)
殺しの道具に使うなよ!何も分かってないのに…
それも、孤高なウルフドッグ!
ドロドロとした人間と対比して、更に際立つ!
完全に犬から目線やけど、クライマックスのワンちゃんとの死闘は、もう少し最後の最後まで描いて欲しかった!
また、主人公の音道貴子も思いっきり男性社会の警察機構で、孤高を保つ。
立場、人種は違えど(人と犬はどう言うんやろ(^^; )共通点があるから認め合ったんかな?
って訳で、主役は、この2人(1人と1頭?)で決まり!と思ってるけど、合ってんのかな…(^◇^;) -
人間の身体の炎上事件にはじまって、いつのまにか咬殺事件に焦点が移っちゃったの?なんて思った時には貴子と滝沢のヒリヒリした駆け引きに引き込まれていた。
また疾走が(多分)怯えている姿はウチのワンコと重なって切なくなった。
面白かったんだけど、妙に重なる部分が多くて、読み終わったらなんだか寂しくなってしまった。 -
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もうたまらない
随分前の記憶だけど、音道貴子を好きになり
応援した。
ここまでの精神力、孤独な闘い!
ずっと今でも好き。
乃南アサの会心作。
男社会の中での闘い、犯人に向かっての闘い
そりゃぁひどいもの、なぜここまで強く生きていけるか、人間の極限の闘いだと思う、
おじさん刑事のだらしなさ、汚さがよく書かれている。 -
強さと弱さを抱えた女性刑事、そして孤高の獣の姿が、鮮明に印象に残る直木賞受賞のサスペンス小説。
『凍える牙』で起こる事件はかなり奇妙で衝撃的。深夜のファミリーレストランで、突然炎上し亡くなった男。その男の身体に残っていたのは獣の咬傷。この奇妙な事件に挑むのが女性刑事の音道貴子。
冒頭、炎上事件の発生が描かれたあとに描かれる、貴子がツーリングから自室に帰ってくる場面が印象的。夫と離婚し、忙しさにかまけ家族との連絡も途絶えがち。そんな貴子が一人、シャワーを浴び、ピザのテイクアウトを頼む場面。
その動作であったり、心理表現、また心の中で独りごちる言葉一つ一つが、彼女の満たされない心や孤独を表す。ここの表現が哀愁に溢れているというか、都会人の満たされない感情や孤独を思わせ、感情移入してしまう。
そんな貴子もファミリーレストランの事件の捜査を担当することに。彼女がコンビを組まされるのは、中年の男性刑事の滝沢。作中の時代は、ポケベルがまだまだ現役で使われていた90年代。そのため男社会の警察での男尊女卑の風潮は強く、必然と女性刑事の貴子への風当たりも強くなります。
滝沢は貴子を徹底的に無視したり、あるいはおじょうさんと小ばかにしたりといった態度をあからさまに取る。貴子は悔しさを抱えながらも、心の中では滝沢への対抗心を打ち消さず、しゃにむに事件を追っていきます。その強さと弱さの描写のバランスが良かった。
犯人の目星が一向につかないまま起こる、第二、第三の事件。被害者に共通していたのは、獣に襲われて死んだということ。そして徐々に浮かび上がる犯人像。
警察内、そして家族との軋轢を抱える貴子の孤独、相棒の滝沢も娘や息子とうまくいっていない様子があり、そして犯人の動機と孤独も心に迫る。
第一の事件の被害者も、様々な女性遍歴はあったものの、真に彼を愛した人はおらず。そして事件の目撃者たちもあまりページは割かれていないけど、いじめられている女の子であったり独居老人であったりと、それぞれ事情は違えど孤独を抱えています。そして殺人を犯した獣も、頼れる人も愛した人ももういない、孤独な状況に置かれていることが見えてくる。
それぞれの孤独が反響し、クライマックスで描かれるのは獣と貴子の追走劇。荒唐無稽な印象はあるものの、孤独なもの同士が立場も状況も、そして種族をも超え、説明のつかない不思議な絆で結ばれるのはなんとも言えない感情がこみあげてきます。
刑事、被害者、犯人、証言者、そして獣。事件にかかわる人たちの孤独が印象深いですが、一方で彼女たちの情念や生きざまというものが、胸に残る作品でもありました。
第115回直木賞 -
こちらもこの前TSUTAYAで買った。色んな棚に何冊も置いてあって、値段も100~300円台あった中、安いやつで比較的きれいで出来るだけ版が新しいものを選ぶ。
久しくご無沙汰の音道貴子シリーズだが、短編集ばかり読んでいて肝心のこの本を読んでないままだったのを、少し前の朝日の別刷りに載った『記憶に残る平成の直木賞作品』を見て思い出した次第。
それにしても、初出が1996年というお話、刑事の連絡手段がポケベルというのが時代を感じる。もうすぐ終わる平成だが、年月の長さ以上に生活様式が劇的に変化した時代であったなぁ。
ファミレスで食事をしていた男が突然火だるまになり焼死するという事件を、滝沢と組んで調べを進める貴子さん。
直木賞の選評を読めば、「主人公の男女の刑事の人間関係」とか「主役と狂言回しとをかねた二人組の警官の人間創出」という字句が並び、男性刑事と組んで互角以上に活躍する女性刑事物として先駆的エポックメイキング的作品であったことが知れる。
貴子さんの男も惚れ惚れする格好良さやそれでも失われない女性らしさはこのシリーズの特徴ではあるが、一方、中年男の滝沢との関係を今読むと、その肩肘張った描き方には些かの古めかしさは否めない。
この歳月の中で女性の社会進出や地位向上は遅々としてでも進んだことを踏まえれば、ここでも平成は年月の長さ以上に色々なことが大きく変わった時代であったことを改めて思う。
最初の事件に調べが遅々として進まない中、今度は獣に襲われて死亡する事件が次々と起きるという展開よりも、貴子さんと滝沢のやり取りに字句が割かれるお話は、その肝の部分が古さを感じさせる分、今となっては多分にこの作品の価値を減じているようには感じる。
それでも、終章、バイクでオオカミ犬を追走し追い詰めていく描写など、この作者やこのシリーズらしい抒情に溢れ、エピローグも含めて、この作品の印象を良いものにしている。 -
時限発火ベルト殺人事件で音道刑事と滝沢刑事がペアを組むが、女性とおっさんで気持ちは通じ合わない。
もう一つの主人公として、オオカミ犬のハヤテが挙げられる。もちろん犬なので喋れないけど、知能、運動能力、気に入った人への振る舞いが上手く描かれていてる。
事件の終盤では滝沢が音道に一目置き始めてきてるが、互いに認め合うような言葉を交わすこともなく別れるところと、ハヤテが人の指示だけでなく、自らの意思を貫いたところがいい。 -
直木賞受賞作にハズレなし!
深夜のファミレスで男の身体が炎上!
いきなり引き込まれる場面から始まり、
最後は疾風と音道と共に
一緒に走り抜けた感あり。
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著者は1960年生まれで、この作品は1996年に出版されたようなので、著者が36歳位の時に書かれたものである。
長い作品だなあ、というのが正直なところで、飛ばし読みで読了とした。
この作品では、組織内での女性蔑視感とでもいうものが書かれており、セクハラ的な発言も多々出てくる。
20年前の作品だからそんなものだろう、という見方もあるかもしれないが、それにしても違和感はぬぐえない。
もちろん、今にしても、組織内での女性の立場が、男性と平等かというとそんなことはないと思う。ただ、あからさまにセクハラ的な発言をすることは減っているだろうが。
この作品には、女性刑事、音道貴子が初登場している。
そして、直木賞受賞作とのこと。 -
ポケベルとかでてくる古い警察ミステリだが、今読んでも全然面白い。
さすがに男女差別は今はこれほどはないだろうが。
登場人物が魅力的で、感情移入しやすい。
そして最後のクライマックスの大捕物シーンが最高。
直木賞受賞も納得です。 -
オーディブルで聴きました。
昭和の話かと思ったら平成(1996年)の話だった。警察官が特にガラが悪いのか、他の職種はもっとひどいのか知らないが、ひどい時代。
セクハラは当たり前。女性というより、他人に対してのリスペクトとまではいかなくても、礼儀やらはなかったのか。で、男が女性に対して少し思いやりでも出そうものなら、いきなりいい人認定。
今の女性警察官が「女のくせに」と、差別も理不尽な扱いもされていないことを願うばかり。
ストーリーはそれなりに面白かった。ものすごく面白かったわけじゃない。2つの事件の種明かしがいまいちだった。動機も、もっと深い意味があるのかと期待してたのとは違った。
疾風(はやて)は幸せだったのかな。もはやそう思うしかない。
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感想 :

バレました?あまりに直木賞読んでなかったので、再読を含めて、図書館予約できたものから読んでます。みんみん...
バレました?あまりに直木賞読んでなかったので、再読を含めて、図書館予約できたものから読んでます。みんみんさんとひまわりめろんさんなら、面白いもの読めや!ってなりそうですけど。笑
話は博物館になりますが、東京ミュージアムぐるっとパスというのを、最近知りました。2ヶ月有効の2,500円。かなりの博物館に入館できそうです。どのくらい行けるか挑戦したくなってます。
直木賞作品をたくさん読まれていてすごい!
一応私も“強化月間”と称して(←めろん氏のマネw)直木賞作品を数冊読み...
直木賞作品をたくさん読まれていてすごい!
一応私も“強化月間”と称して(←めろん氏のマネw)直木賞作品を数冊読みましたがまだまだです。この一人イベントをまたやろうかな^^;
“東京ミュージアムぐるっとパス”の情報をありがとうございます。知りませんでした。ネットで調べましたよ。かなりの数の博物館を利用できるのですね。千葉、埼玉、神奈川も一部ありますね。あと動物園や水族館まで。これはいいですね。ただ有効期限はせめて6ヶ月くらいに延長してほしいなぁ^^;おびのりさん、是非挑戦を!
おびのりさんは文学系博物館がお好きなんですよね。行ったことないかも…。
私は歴史系が好きです。国立科学博物館や江戸東京博物館、あと博物館にいる自分に酔うのが好き^^;