未練 女刑事音道貴子 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2005年1月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784101425382

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プレミアム

みんなの感想まとめ

心の傷を抱えた女性刑事の物語が描かれる本作は、短編集として音道貴子シリーズの新たな一面を見せています。前作での苦難を経て、彼女が古い友人と再会する中で、心の休息を求める姿が印象的です。しかし、平穏を願...

感想・レビュー・書評

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  • 音道貴子シリーズ四作目にして、二度目の短編集となる『未練』の概要と感想になります。

    概要ですが短編集なので、一編だけ。
    前作『鎖』で心身ともに衰弱した音道貴子は、とある場所で古い友人と再会していた。心を休めようと雑用も淡々とこなし、時間が過ぎることだけ願っていた貴子に否応なく事件が迫ってくる。

    感想です。
    前作『鎖』の後日談を含めて、色んな余韻を残す本作は正に『未練』ですね。個人的に2歳児の身に起こった事件の編は、誰の立場に置き換えても辛く悲しい事件で胸が痛くなります。音道貴子の勇ましさに惹かれて読み始めたら本シリーズですが、次第に重苦しさで潰れてしまいそうな気持ちになっていきます。
    それでも音道貴子の先々を追いかけていきたい。そう思わせてくれる魅力があるからこそ、次回作(も短編集?)『嗤う闇』を読み進めたいと思います!!

  • 女性刑事・音道貴子シリーズとしては第五弾。短編集は二作目。6つの短編からなる。第三、四弾にあたる『鎖』の前編、後編を読んでいないので、ちょっとわからない話があった。『聖夜まで』は、被害にあったのが幼女だっただけでなく、犯人に驚き、さらに犯人の背景に驚きながら、読むのが辛くなってしまつた。

  • 前作で酷い目にあった音道のその後が知れた。
    あれだけ辛い思いをしたのだからもっと休んでいいんだよ。と声をかけたくなった。

  • 『花散る頃の殺人』に継ぐ音道貴子シリーズの短編集。
    約20年ぶりに再読。6話が納められている。
    表題作の「未練」は、貴子の私生活が綴られ、オカマの安曇から紹介された男との交際など。
    「立川古物商殺人事件」は、機動捜査隊として現場に赴く貴子と事件の顛末だが、事件は未解決のまま?ここで相棒となる島本の視点で綴られるのが、最後の「殺人者」
    「山背吹く」は、長編『鎖』で監禁されて受けたダメージ(と思うが)を癒やすため休暇を取り、友人の旅館で過ごす貴子が、ある事件をきっかけに再生を期す話。
    「聖夜まで」は、保育園児が砂場で殺害された事件を担当した貴子がその容疑者の素性に慄然とし、読者も暗澹たる面持ちに。
    「よいお正月」は、実家で過ごす貴子と母親とのやり取りや買い物時に出くわした出来事。初出はわからないが、雑誌の新年号用にでも書かれた小作品か。
    それぞれ短編として切れ味があるが、やはり長編の醍醐味には叶わない。次は長編を。

  • 音道シリーズ4作目。
    もっと長いと思ったけど短くて「あれ?」と思ったら終わっちゃった。
    もと刑事のオカマちゃん何ているのかな?
    ハマりまくってオーディブルの乃南さんは全部読みたいと思ってる。

  • 音道シリーズ4冊目。相変わらず読みやすい乃南アサさん。短編だと音道貴子が妙に身近に感じる。

    回数を重ねるにつれ音道が成長してベテランになり、周囲に認められ受け入れられている所がなんだか嬉しい。
    前巻からのPTSDからも立ち直って復職したおっちゃんの活躍がまた楽しみだ。

  • シリーズ物だから買った一冊。

    主人公のプライベートな時も知る事ができる短編集だった。

    前作で酷い目にあった主人公のその後がどうなったか知ることができた。
    事故でもプライベートでも事件に巻き込まれる言葉の多い人だと感じた。

    古物商の事件がどうなったのか気になる。
    殺人者の話で解決するのかと思ったが違った。

    主人公の事は気が強く生意気な感じで書かれてるが、弱さや優しさも書かれてその辺の差がある所が主人公の魅力でもあるんじゃないかと感じた小説でした。

  • 鎖の上下巻が決着した後に落ち着いた頃の短編集でしょうか。女性の活躍と少子化の改善がこれからの社会を支える最優先の拠り所である現世を象徴するかのような潜在的な意図を勝手ながら感じました。犯罪の犠牲になる子供を殺めたのも子供という事件にはある女性の苦難が大いに関係している。それが主人公の身近な存在という新たな苦悩。そして、コンビを組んだ仲間も耐え難い日々に決着をt毛用と罪を犯す決心をした。が、許されない実情を最愛の伴侶が歯止めをかける。輻輳した人間関係のそれぞれで苦悩と忍耐が難事件をクリアにしていく予感が、続編を促すつくりに脱帽である。

  • 音道貴子シリーズ短編集第二弾。

    2冊目と話が少し前後する。

    恋人と出会ったきっかけなんかが記されると思ったら、オカマの友達の話から一気に誘拐後の話に飛んだ。

    小説なら事件は大概解決するものだが、解決しないものもあり、ちょっと意外な感じがした

  • ストーリーが少し重たく苦しいので、短編くらいがちょうどいいかも笑

  • ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道…「聖夜」。監禁・猟奇殺人・幼児虐待など、人々の底知れぬ憎悪が音道を苛立たせる。はたして彼女は立ち直れるのか?好評の音道シリーズ短編集第二弾。

  • R様オススメ本。音道刑事シリーズの短編集。
    なかなかにしんどい事件の数々に読みながら眉をひそめてしまうこともしばしば。
    また、機捜ということもあって、事件解決まではいたらないという話も多く、もやもやして終わる話も多い。
    それなのにすごく面白かったと思えるのは、音道さんの人間性みたいなもののおかげ?とも思ったり。
    なお、鎖を以前に読んでいて良かったと思う。
    まだ音道シリーズの短編集で未読のものもあるのでそれも楽しみです。

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。公園の砂場で保育園児が殺害され、その容疑者の素性に慄然とする音道…「聖夜」。監禁・猟奇殺人・幼児虐待など、人々の底知れぬ憎悪が音道を苛立たせる。はたして彼女は立ち直れるのか?好評の音道シリーズ短編集第二弾。

    残酷な描写の回も有れば、結局うやむやで謎を残したまま終わる回もあり。
    時折主人公が入れ替わり、逆の目線で同じ描写を再現するなどそれなりに楽しめた。

  • 音道シリーズ。再読です。短編集なので読みやすかったです。当たり前ですが、事件を追う側にも私生活があり、仕事環境が男女にかかわらず(女性は特に)厳しいため、どうしても家庭にしわ寄せが・・・世間では労働環境云々言われていますが、こと警察関係には適応されてなく、仕事で精神的につらいことが多いので何とかならないかと、本編と違ったところで切に思いました。”山背吹く””殺人者”が好きでした。

  • 今回の貴子さんは、この間に『鎖』があったと思しき構成もあって、結構ハード。
    事件は単なる発端で思わぬ物語の展開をみせる『聖夜まで』。
    中途半端に終わったかと思わせた話がもう1回希望の火を灯す『立川古物商殺人事件』『殺人者』。
    それぞれの物語に、登場人物の人生がじんじんと沁み込んで、きつい。そして、それに真摯に向き合うことの大事さを知る。
    白眉は『山背吹く』、今の状況を諦めて受け容れることの何と難しいことか、耐えて生きることの何と美しいことか。

  • 音道貴子シリーズ。
    『山背吹く』では、旧友の婚家の旅館に滞在する『鎖』事件後の虚脱状態の貴子。
    旧友にとって大変な事件が起こるのだが、それを通して貴子は自分がやっぱり刑事なのだと再認識し、前に進もうとする。
    その姿が眩しい。
    再起の舞台が松島だったのが嬉しい(^^)
    印象深かったのは『聖夜まで』。
    まさかあの人が…
    でも「まさか」ではない。
    誰しもそうなる可能性はあるのだ。 読んでてとても辛かった。
    そして、古物商殺人事件で組んだ島本が再登場する『殺人者』、彼の妻、彼、家族に幸あれ…

  • 刑事さんでも、怖いものは怖いのね。
    当たり前か。

  • 音道シリーズ短編集。監禁、猟奇殺人や幼児虐待などさまざまな憎悪が貴子の周りをうごめいていく。面白かった。

  • 女刑事音道貴子シリーズ。短編集。
    音道貴子という刑事の息遣いが聞こえてきそうな数々の作品となっている。警察小説という枠組みのサスペンス物としてよりも、人間模様をうまく描いている。

  •  音道貴子、恋愛して結婚、離婚。ミニパトから白バイ、そして刑事に。風呂上がり、素っ裸にバスタオルを首にかけ缶ビール。寝るときはTシャツだけ。なんともカッコいい女刑事さんですw。「未練」、2005.2発行、短編6話が収録されています。非番時も含めて、警察の仕事は大変と思います!

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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