夜離(よが)れ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425399

感想・レビュー・書評

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  • オレは男だし、女性心理にはどちらかといえば疎いほうだ。

    乃南アサの作品を読むと、少しは女性の心理とかを理解できるのではないかなと思える。

    しかしその反面、女性は「取扱厳禁」というか(笑)、美しくもあるけれど実は怖いものだということが文面から伝わってくる・・・。



    この「夜離れ」という作品は、6つの様々な結婚前の女性心理を描いたサスペンスだ。

    祖父の死よりも海外旅行を優先し、祖父の死体を病院の冷蔵庫に保存する女性。

    友人の結婚式のスピーチで、すべての秘密を暴露しようとする女性。

    ストーカー行為をしていることに気がつかず、俳優を追い掛け回す女性。



    登場する女性は皆「幸せ」を求めつつも、嫉妬や憎悪、甘えと妬み、ヒステリー・・

    そんなことがグルグル渦を巻いて、「おお・・怖(こわ)っ」と思わせる。



    女性にはいつもニコニコしてもらいたいなあ・・なんて思うのは、やっぱり男のエゴなんだろうなあ。

  • 2005.4.13

  • 人は怖い。

  • 女性の嫉妬や思い込み、執念がめっちゃ深く描かれています。怖いくらい・・・
    これは最低やろ!!って思うような主人公達の”気持ち”や”行動”。でも自分のなかに絶対ないのか?ってゆわれたら、・・・。

  • 女の怖さ?

  • 女性の心理の恐ろしさに焦点を絞った短編集。
    中でも「髪」が一番好きです。
    容姿の点で見下していた子がどんどん
    キレイになって、自分の影が霞んでいくときの
    焦りと嫉妬。
    絶対こういう心理って、女性にはある。
    エンディングで同じセリフを呟きたくなった人、
    絶対いるはず。正直私もその一人。

    「祝辞」も「あーこの場で奴のあんなこともこんなことも
    言ってやりてえ」と思っている人、いるはずです。
    …実際にやっちゃう人はいないと思いますが。

    どちらかというと男性にオススメ。
    女性が読んでももちろん面白いです。
    オンナはこんなに怖いんだよ…うふふ。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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