いつか陽のあたる場所で (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1666
レビュー : 200
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101425498

作品紹介・あらすじ

小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃-。綾香が魚屋さんに恋してしまった!心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。

感想・レビュー・書評

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  • 小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃…。綾香が魚屋さんに恋してしまった!心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。

  • 刑務所暮らし経験がある二人の女性の出所後の人生観。人により人生観は違うにせよ、他人には分からない問題を誰でも抱えている。あれからそれぞれどんな人生を歩んで行くか気になる。

  • 乃南アサさんは力のある作家だと思っています。好きな作家。
    久しぶりに手にとったのはドラマがとても良いという評判を聞いたから。
    残念ながらまだ見ていないのですが、、、、、

    罪を犯した二人の女性がシャバに出て、罪を犯す前の人生と決裂して、二人で助けあいながらこれからの人生に立ち直っていく友情の物語。
    そこに暗さはなく、丁寧に日々日々生きていく姿に好感が持てる。
    人はどこでつまずくか、なんてわからなくて、読んだあとに等身大の身近な女性としての登場人物に励まされたような読後感があった。
    夕やけだんだんに代表されるあのあたりの雰囲気も助けになっている。


    失敗しても、地道に明るく生きていくのよ、というメッセージ。
    それにしてもろくな男が出て来ません、、、、、、この小説。笑。

  • NHKのドラマからの原作読み。

    原作の方がリアルな感じ。
    例えば、はこちゃんが、ドラマだとものすごいピュアないい子だけど、原作だと割と嫌な面も持っている。

    ドラマよりもたんたんとしている。
    ファンタジーな温かさを持つドラマの方が、今のわたしは好きな感じです。

    なんにしろ、温かな悲しい小さな光を遠くに見るようなお話のタイプ。好きです。

  • NHKのドラマを最初に見てから小説を読みましたが、それぞれ良くできているので、登場人物をいろいろな視点で見ることができて、単に本を読んだだけの時よりも楽しめました。作者の乃南さんの文章は非常にナチュラルに言葉が頭にはいってくるので、とても読みやすい本でした。

  • 『マエ持ち女二人組』
    刑務所で知り合い刑期を終えた芭子と綾香、谷中の街で始まる生活。
    罪を犯した人の新しい人生がどういうものかあまり考えたことがない、世間から隔離され社会に出てきた時のうろたえ…そういうことをなるほどなって思わせながら相変わらずな絶妙の心理描写で読ませてくれる、谷中という下町を舞台にしているのもいい。
    罪を犯すことになるきっかけはなんでもないことの積み重ねだったり逃げようのないどうしようもないものだったりすることもあるんだろう。
    芭子のように、自分を卑下してしまい過去を後悔し、それでもなんとか前に向いていこうとする、止まってしまった時計の針を動かすことさえ苦労しながら…
    綾香のように気持ちを切り替え、なるべく前だけを向いていこうとする…
    そんな姿があったらその先に明るい未来があってほしいと思う。

    乃南さんの作品は暗闇の中に光を見せてくれるものが多いので好きだ、続きを早く読まないと。

  • 乃南アサさんの小説。29歳と42歳の二人の前科を持つ女性が主人公。
    29歳の芭子は、かつて愛した恋人に貢ぐ為に詐欺を働いてしまう。
    42歳の綾香は、息子を守るため、暴力を振るい続けた夫を殺してしまう。
    釈放された二人は、過去を隠しながら、新たな生活を始める。
    実は現在放送しているNHKのドラマを先に見ていて、親から原作の方が面白い!と聞いて早速借りて読んでみた。芭子は上戸彩、綾香を飯島直子が演じている。上戸彩は最近役に恵まれてなかったけど、今回はとても良いです。飯島直子の役は原作ではパーマ頭で太っちょってことになってるので、イメージがあまりに違う。けど、ドラマはドラマでそれなりに良い。
    なるべく人と接触しないように細々と生きる芭子と、心に闇を抱えながらもいつも明るく、芭子を元気づける彩香という、正反対の二人のバランスも良い。こういう、年の離れた友達も良いよね。
    芭子は私と同い年。しかも、原作ではさりげなく長年のSMAPファンというくだりも出て来た。(一枚目のCDシングルからずっと買ってるらしい。負けた。)生い立ちも勿論全然違うんだけど、どこか人ごととは思えない。
    小説は、続編「すれ違う背中を」に続く。明日から読みます。

  • 軽い感じに書かれてるけど、けっこう重たいお話し。
    不思議なくらい読みやすい?馴染みやすい?
    文章でした。

    女の友情とか男の友情とか言うけど、芭子と綾香の関係は
    まさに、人間同士の友情って感じがして
    少し羨ましくも思えてしまいました。

    綾香があんなに頑張ってるなんて全然気づかなかった!
    不器用で、上手くやれない人の心の涙にきずけるように
    なりたいです。

  • 人生につまずくことは世の常でしょう。そんな中で小さな希望を見つけることができるのかどうか。人が生きるとはどういうことなのか、何が生きる意味をあたえてくれるのか。悲しみは何にゆらいしているのか。そんなことをしみじみと感じさせてくれる本。

  • ピアカンの大切さや出所者への支援を考えさせられる良作。家族との生き別れ、絶縁…。底まで沈んでしまったら後は自然に浮き上がるもの。そうした時の流れが必要な時もある。寄り添ってくれる人がいたら安心が他者への関心を生み出す源泉になるのだなぁ。

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著者プロフィール

乃南 アサ(のなみ あさ)
1960年東京生まれ。'88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。'96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。
主な著書に、『六月の雪』『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『いちばん長い夜に』『新訳 にっぽん昔話』『それは秘密の』など多数。訪台をめぐる随筆の近著に『美麗島紀行』がある。

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