オウム帝国の正体 (新潮文庫 い 50-3)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101426235

作品紹介・あらすじ

1995年5月、麻原彰晃逮捕。しかし、オウム犯罪の真相は、裁判でも決して明らかにはならなかった。だが、麻原の狂気の背後では、政治家、暴力団、ロシアンマフィア、そして北朝鮮という国家までもが確かに蠢いていたのだ。国松長官狙撃事件、村井刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件等、オウム事件の中でも特に闇の濃い謎へ膨大な取材が光を当て、魑魅魍魎たちの暗躍を暴き出す。

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹さんのアンダーグラウンドとともに読みました。
    読み物としては面白い。
    話半分だとしてもなかなかなものです。
    何が本当に事実なのかは知りたいですね。
    そしてどうして人々が引き寄せられたのかも。。

  • 平田信の自首、逮捕という衝撃的な出来事で幕を閉じた2011年は、オウム真理教と彼らの恐るべき犯罪がまだまだ終結したわけではないことを思い出させてくれた。というわけで、兼ねてから読んでみたい本リストに入っていたこれを読んでみた次第。

    著者は独自の取材経路と綿密な考察によって、オウムの起こした事件はどれもオウムだけの仕業ではなく、むしろ北朝鮮が、ロシアが、あるいは国内暴力団がオウムをいいカモとして利用したものに過ぎず、もっと深い闇がそこにはあると主張する。もちろん「フィクション作家」と揶揄されることも多いこの著者の言うことを真に受ける訳にもいかない。しかし、オウム帝国の裏には何者かがいた(し、警察の捜査ではあえて追求されていない)ことは、どうやら確かなことのように思える。

    以前に消費者金融に関する新書を読んだ時にも思ったことだが、この国の闇は意外と深い。

  • 現役新聞記者(?)の手による日本中を震撼させたオウム問題の真相に赤裸々に迫った一冊。

    未だに真相が解明されていない国松長官狙撃事件・村井刺殺事件・坂本弁護士一家殺害事件を手掛かりに、筆者はオウムの黒幕に迫ろうとする。

    そして、その舞台裏には無数の裏社会の住人達が蠢き、北朝鮮・ロシア・暴力団・統一教会などの暗躍があるとする筆者は主張する。

    関係者への徹底した取材を基にしており(もちろん匿名ではあるが)、空恐ろしいほどの強烈な説得力を持つノンフィクションである。

    忌まわしいサリン事件が起きてから早10年。この事件を風化させないためにも、一人でも多くの人に目を通し、改めてこの問題について考えるきっかけともなる本であろう。

  • 一橋さんのノンフィクション物はこれで2冊目です。
    初めて読んだのは、宮崎勤事件の本で本当によく書かれてあったけど、この本もとてもよく書かれてます。

    オウムが騒がれた頃、私は20代前半で今でもあの頃の騒動は鮮明に覚えてる。毎日何かしらオウムのことを見たり聞いたりしてたから、この本を読んでても誰がどんな顔だったか思い出せるくらい。

    なのにー、オウムが北朝鮮やロシアと裏取引があったことは今初めて知ったし、大物政治家とヤクザとも繋がってあったことも、これを読んで初めて知った。
    一橋さんはほんと良く調べあげて書いたと思う。
    オウムの裏の世界と、国松長官狙撃事件、村井刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件に関してはこれ以上すごいノンフィクションは出てこないじゃないかな~。

    政治家が暴力団と繋がり、その暴力団がオウムを金づるにして利用し殺人罪を犯す。
    その縮図が解明されない限り、オウム絡みの事件は永久に未解決のままなんだろうな~。

    「北朝鮮は怖い」とか恐れてる日本だけど、オウムだけじゃなくて、ドン金子や竹下などが北朝鮮と繋がってたなんてねー。今はどうか分からないけど、なんだかあの頃の日本は腐れたのねー。こえぇ、こえぇ~。

    とにかく、訳の分からない宗教なんかには関わらないことだな~。

  • 03067

  • 著者の本を読むといつも抱く感想なのですが、悪い奴らはみんなつながってるのかと…。どこまで真実なのか、どこまで本気にして良いのか。しかし最後までひたすら怖いです。オウム裁判は何も解決出来ていないのかと。

  • ノリがスキャンダル週刊誌系。北朝鮮、ロシア、暴力団が絡んでた。日本の"上の方"も絡んでた。という話。ニュースソースが曖昧すぎ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    1995年5月、麻原彰晃逮捕。しかし、オウム犯罪の真相は、裁判でも決して明らかにはならなかった。だが、麻原の狂気の背後では、政治家、暴力団、ロシアンマフィア、そして北朝鮮という国家までもが確かに蠢いていたのだ。国松長官狙撃事件、村井刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件等、オウム事件の中でも特に闇の濃い謎へ膨大な取材が光を当て、魑魅魍魎たちの暗躍を暴き出す。

  • 09.10.17

  • 分類=新興宗教。02年10月(0年7月初出)。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学卒業後、全国紙・雑誌記者を経てフリージャーナリスト。本名など身元に関する個人情報はすべて非公開。1995年、「ドキュメント『かい人21面相』の正体」でデビュー。グリコ・森永事件、三億円強奪事件、宮崎勤事件、オウム真理教事件など殺人・未解決事件や、闇社会がからんだ経済犯罪をテーマにしたノンフィクション作品を次々と発表している。近著に『餃子の王将社長射殺事件』『人を、殺してみたかった 名古屋大学女子学生・殺人事件の真相』(KADOKAWA)など。

「2020年 『政界ヤクザ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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