帰宅の時代 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101428246

感想・レビュー・書評

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  • 《図書館》【再読】文庫になった頃、すぐに読んでいたみたい。医師になるくらい、大きな息子さんいたんですね。

  • 決して自分が自分らしい道を歩んでいると断言できるわけではないけど、書いてあることは古典から引用するぐらい語りつくされていることであり、でも今でも叫ばれている事なのよね?
    まぁ、読んで悪いものでもないと思うけど。

  • 「林望」のエッセイ集『帰宅の時代』を読みました。

    「林望」のエッセイは、初期の作品『イギリスはおいしい』、『イギリスは愉快だ』、『ホルムヘッドの謎』を読んで以来なので20数年振りですね。

    -----story-------------
    最も大切な基地は「家庭」だ。
    低成長時代を豊かに生きるための知恵と工夫。

    底の見えない不況、急速な高齢化、右肩上がりの社会はもう終わった。
    こんな時代だからこそ、会社や流行からは一歩退いて、自分にとって本当に必要で大事なものは何か、見つめ直そう。
    お金をかけずに、知恵と工夫とセンスで、生活を充実させよう。
    そのために最も大切な基地、それが「家庭」だ――。
    斜陽といわれて久しい英国での生活体験を経た著者による、豊かな人生を送るための提案。
    -----------------------

    若い頃、イギリスに対して漠然とした憧れを抱いていて、当時、「林望」のイギリス生活体験に基づいたエッセイを愉しく読んだ記憶があります。

    たまたま古書店で本書を見付け、久しぶりに「林望」作品を読んでみたくなったんですよね。

    以下の内容が収録されていて、自分らしく暮らすため、豊かな人生をおくるためのヒントが満載でした。

     ■はじめに
     ■第一章 「自分らしく」暮らすための十カ条
      第一条 家に帰ろう!
      第二条 「人並みの生活」を捨てよう
      第三条 霜降り肉を疑え
      第四条 野菜の皮を剥かない
      第五条 ファッションは何を着るかではない
      第六条 自分でよく調べるべし
      第七条 身の程を知れ
      第八条 「清貧」ではなく「清富」であれ
      第九条 自己投資にはお金を惜しむな
      第十条 他人と違うことに誇りを持て
     ■第二章 私が歩んできた「自分らしさ」
      林望は英文学者!?
      「物書きらしく」より「自分らしく」
      未来は不定形だから「自分」を鍛えておく
      「自己」について考える訓練ができていない
      他人の目を気にしない
      必ず自分に内在している「能力」
      他人に流されてはいけない
      イギリスという「鍵穴」にフィット
      イギリスでいかに闘ったか
      大事なのは「個人」としての実力
      イギリスでも日本人には煙たがられた
      父から学んだ反骨精神
      子は家での親を真似る
     ■第三章 「自分らしさ」を見つけるための六カ条
      第一条 アフターファイブはクールに別れる
      第二条 リタイアメント・ライフに横並びはない
      第三条 「時間」を買い戻したと思え
      第四条 自分を直視せよ
      第五条 手遅れと思うな
      第六条 自分の経験を見直せ
     ■おわりに
     ■ほんとうの帰宅の時代―文庫本のためのあとがき―
     ■息子から父への挑戦状―解説にかえて― 林大地


    自分自身の生活は、本書に書かれている「自分らしさ」とは全く異なる生活ですねぇ、、、

    というか、本書において批判されている… 仕事中心で、会社や上司から期待されているサラリーマンらしさを振る舞い、協調という大義のもとに自分を抑えている、そんな生活ですよね。

    そんな生活にストレスを感じているのも事実ですが、それらを全て捨て去って、生きていけるかというと… それは全く自信がない、、、

    仕事はキチンとしていても、アフターファイブでの付き合いを断れば、わがまま、偏屈者、協調性がないとみなされ、それは評価や配置にも影響を与えかねないのが現実です。

    著者の主張する「自分らしさ」を貫くには、他人の目を気にせず、他人には流されない、自己を確立するための頑固なまでの固い信念と、反骨精神が必要ですね。

    イギリスでは、個人を尊重する土壌があり、協調よりも独自性、平等よりも能力という、個人を尊ぶ社会が確立しているとのこと、、、

    日本の文化も少しずつ変わってきているんでしょうが、日本で「自分らしさ」を貫くのは、かなり難易度が高いと思います。

    でも、全てはムリでも、幾つかはできることがあると感じた部分もありました。

    家族との接し方や距離感… 個人を尊重できる適度な間(息の間)については、本日からでも見習いたいと思います。

  • 林望 著「帰宅の時代」、2005.6発行。タイトルは「帰宅の時代」でちょっと意味不明な感もしますが、働き蜂の団塊の世代には、よくわかりますw。著者は1949年生まれ、私と同級、団塊の世代です。で、内容ですが、自分らしさを大切に、自分らしく生きようという趣旨です。会社人間が、急に家人間に変わったら、妻子はとまどい、嫌がるかもしれませんので、その辺の着意が肝要と、私は思います(^-^) 私が軟着陸したかどうか・・・。それを、妻に聞くのはやめておきます(^-^)

  • 書いてあることはその通りと思う。ただ目新しさはないところががっかり。唯一不景気の今はチャンスというところはなるほどと思った。

  • 自分らしく生きるために、自分のことを改めて見直したいとおもいました。

  • 「自分を磨くためには、まず自分のことをよく知らなければいけない」

  • シンプルライフ、自分はどんな生活がしたいのか、問い続けながら実践していくことが大切。

  • 説教じみた内容だが説教臭くない。私もリンボウ先生みたいに生きたい。生きられたらもっとラクになれるのでは、いや、敵が多くなるかも…?でも自分の信念を持って、それを実践している姿は憧れるし、やはり人はそうありたいもの。今からでも遅くない。ちゃんと「生きる」ぞ!

  • 自分の生き方

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著者プロフィール

1949年東京生。作家・国文学者。

慶應義塾大学文学部卒、同大学院博士課程満期退学(国文学専攻)。東横学園短大助教授、ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社・文春文庫)で91年日本エッセイスト・クラブ賞。『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(Pコーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で、国際交流奨励賞。学術論文、エッセイ、小説の他、歌曲の詩作、能作・能評論等著書多数。『謹訳源氏物語』全十巻(祥伝社)で2013年毎日出版文化賞特別賞受賞。2019年『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)全十巻。ほかに、『往生の物語』(集英社新書)『恋の歌、恋の物語』(岩波ジュニア新書)等古典の評解書を多く執筆。『旬菜膳語』(岩波書店・文春文庫)『リンボウ先生のうふふ枕草子』(祥伝社)、『謹訳平家物語』全四巻(祥伝社)『謹訳世阿弥能楽集』(檜書店)『謹訳徒然草』(祥伝社)等著書多数。

「2021年 『古典の効能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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