楽毅(一) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2002年3月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784101444277

感想・レビュー・書評

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  • 中山王に仕えていたころ、苦戦しつつも地形を利用して兵の損害を押さえ、退却するあたりの描写がぞくぞくするほど面白い。

    楽毅のことは光明皇后が王義之の書を筆写したという『楽毅論』の人だよな、ということくらいしか知らなかったが、この小説のおかげですごい人だという事が分かった。

    ちなみに光明皇后筆写の『楽毅論』は国会図書館デジタルコレクションでインターネット公開資料になっていたのですぐ読める。(「赤城和漢名蹟叢書 ; 第38巻」赤城出版社,昭和13年(1938年))

    https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1108311

  • 大国に囲まれた中山の宰相の嫡男として産まれた楽毅。見聞(広めるために身を偽り敵国・斉に留学し、孫子の兵法を学ぶ。さらに孟嘗君との出会い、楽毅を大きく変貌させる。悩み抜く生きざまに天はどのような展開を与えていくか。楽毅の成長物語・序章。非常に読みやすく、展開も速いため、宮城谷昌光の入門として最適な一冊。

  • 楽毅という人物は、この作品に出合うまでは全く知らず。そして、中山国という国も知らず。
    楽毅の今後の活躍が楽しみである。

  • 諸葛亮孔明をして、軍略の天才と言わしめた中国春秋戦国時代の名将・楽毅の生涯を描いた大作。1巻から4巻まであるが、若者としての楽毅が苦境を乗り越えて中国史に残る偉業を達成するまでの過程が、個人としての成長とリンクして非常に清々しい。

    戦国時代、趙や斉、魏といった大国に囲まれた中山という小国の宰相の子として生まれた楽毅は若くして斉の首都に留学し、孫子の兵法を学ぶ。だがそれ以上に彼にとって財産となったのは、戦国四君にも数えられる当代一の英雄・孟嘗君との交流であった。

    大望を胸に抱きながらも主君に恵まれず、隣国趙の侵攻から太子を守りながら奮闘する若き楽毅の姿に、ページを捲るのももどかしいほどに感情移入した。それとなく処世術とも言うべきエッセンスが加えられており、とくに若い人にとって読んでもらいたい内容である。

  • 中国歴史モノ、畏れながらも何も知らない自分ですが、先輩のオススメがあったのでこわごわ手を伸ばしてみました。
    とりあえず、「楽毅」ってIMEの変換で出てくるくらいの有名人だったのか…というレベル。中山国の首都、霊寿も石家庄と言われると何となくわかるような。

    全4巻の第1巻、序盤はスロースタートの印象でしたが(色々と国やら背景やらを説明されるものの、ストーリーと連動しないからまぁ頭に入ってこない…)、本巻の半分くらいからはテンポ良く話が進んでいきます。
    人の駆け引きであったり、兵法であったりが出てくるあたりは今後の面白さを感じさせます。文中に出てくる「孫氏の兵法」と「墨子の兵法」の違いは、戦略と戦術の違いに似ているようにも思え、なるほど楽毅の凄さを感じさせます。しかし、挿絵の印象と文中の印象が全然一致しません(笑

    何にしても、歴史小説の常で、人間同士の駆け引きや地政学を大いに楽しませてもらえそうな本です。とりあえずは4巻全部読み通してみようかなと。
    いきなり読み出すには取っつきづらい本で、オススメがなければ自分からは絶対に手に取らなかった本だと思います。先輩のリコメンドに感謝。

  • 中国の楽毅という武将のお話。男らしく賢く生きるエッセンスみたいなものを感じる作品。楽毅の言葉がカッコイイ。

  • 祖国中山国を趙国との争いにより追われるも、燕国で仕え連合軍の指揮官となり秦国や斉国と奮戦。中国史のなかでも最も尊敬する人物。

  • どんなに頑張っても、上の人に恵まれなければ
    本当の安心は得られないのだなと思いながらも、こういう状況で逆境だからこそ、信念がしっかりとあって向かっていくのかもしれないと、真面目に考えつつも、文章がしっかり読ませてくれるのでそちらを大いに楽しませてもらいました。

  • 中国の歴史は古い。そして、重厚な文化。今の中国には無い良さを感じる事ができる。仁や義という文字は中国から入ってきたもの。既に中国は失ってしまったけど、それにはそれで理由があるのだろう。
    非常に読んでいて印象的なのは、楽毅の人柄だ。信義にあつく、人よりもちょっとだけ遠くを見ている気がする。自分もしっかりと生きたいものだ。

    「孫氏は必勝の法をさずけてはくれているのだが、楽毅はむしろ、その法にこだわると負けるのではないか、と思った。兵法とは戦いの原則にすぎない。が、実践はその原則の下にあるわけではなく、上において展開される。」
    「目配りは自分にも行わなければならない。」

  • 読めない漢字や解らない言葉が沢山出て来て難しいと思いながら読み進むと慣れてきて楽毅と言う人物に興味が湧いてきました。

  • 2024.6.19

  • 面白い。さすが宮城谷の春秋戦国もの。読み残してあったがある推薦を見て読み始めた。正解であった。最近のものはどうかと思うのだが。
    小国の宰相の息子が主人公。王は自分のことしか考えず優秀な太子を疎んじる。宰相の父もまたそれほど大切に扱われない。そして周りは敵ばかりか、大国にはあの孟嘗君がいる。どうする楽毅。ひとまずは2度の戦に小さな勝利をあげたが。

  • 読みごたえがあった
    自分には歴史物は合わないかも知れないが
    ここまで愛されているには理由があるんだと思います
    いずれ時期がきたらまた読みたくなるかも
    知れない

  • 名前だけ、キングダムに出てきて知っていたが燕の大将軍、楽毅の生涯を書いた作品。
    幼少のころ、斉の臨淄に留学をしていたことから大局的なものの見方ができているように感じた。また、その際に会った孟嘗君の影が1巻を通じて見られる。
    同作者の孟嘗君では、孟嘗君となるまでの話に主軸が置かれているように感じていたので、別の作品からこのように光が当たるとそれも面白い。
    内容的には、戦いのシーンが多い。

  • 楽毅一
    210430読了
    今年28冊目今月7冊目。
    #読了
    #楽毅一
    #宮城谷昌光

    #コテンラジオ から興味を持ち手に取る。

    さくさく読める。
    理詰めもそうだが、観念的な戦い方をするな、という印象。

    人を見る目、人から良くも悪くも学ぶ姿勢、想定外を極力無くす合理的考え方。

    凛としていてかっこいいが、国の君臣に評価されないのは嫉妬なのか。

  • <文庫全4巻を通してのレビュー>

    古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は、栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。
    人が見事に生きるとは、どういうことかと。
    諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。
    才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。


    楽毅は戦国時代の小国:中山国の宰相の嫡子であり有能な武将。
    若い頃は斉の臨淄で孫子の兵法などを学び、人が溢れている雑踏の中で「人が見事に生きるのはなんと難しいことか」と考える。
    孟嘗君を尊敬し、傾倒していったのも自然な流れだろう。

    故郷の中山国に戻った楽毅を待ち受けていたのは、暗愚な君主のためにまさに崩壊寸前の母国と、希望の光でもある太子。
    太子は全面的に楽毅を信頼しており楽毅はきたるべき太子の時代を思い、国のために忠誠を尽くしますが、虚しくも中山国は趙の武霊王によって滅ぼされる運命となる。

    ここまでの展開でも楽毅の才能と魅力はいかんなく発揮されているが、母国が滅んでからの楽毅がまた素晴らしい!

    孟嘗君からの陰の支えもあり、燕の昭王に仕えることになった楽毅。
    その楽毅をしたって続々と燕にやってきた、かつての盟友や臣下たち。
    昭王の最大に目標ともいえる斉攻略をとうとう実現させる。

    有能で魅力的な人物は引き際も素晴らしい。
    -人が見事に生きるとはどういうことなのか-
    それをじっくりと考えさせてくれる一作。

  • 弱小国の中山に楽毅はいた。斉に憧れて、斉へ行き、田氏に会い、兵法を勉強する。楽毅は、斉でもう一つ運命的な出会いがある。中山に帰った後、趙との戦いに中山内部で活躍するが、まだ、世の中に知られた存在ではない。

  • キングダムで興味を持ち読み始めました。文献の解説が丁寧で、すんなり読めました。地味に人名のルビが定期的に表記されるのはありがたい。


  • むしろ孟嘗君の大きさが際立っている。

  • 【作品紹介】
    内容紹介
    古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。人が見事に生きるとは、どういうことかと。諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。

    【感想】
    読み始めてほっと一安心。これまでの宮城谷作品「三国志」「三河物語」と初っ端から人物紹介のオンパレードで、人とその背景を認識するのに一苦労。
    だが、この作品はそれまでの作品と比較して登場人物はそこまで多くはなく、物語が進行していくので読みやすい。
    今後の展開が楽しみなシリーズ。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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