風は山河より〈第1巻〉 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101444512

作品紹介・あらすじ

戦国前夜の奥三河。瞬く間に西三河を支配した松平清康の驍名を聞いた町田城城主・菅沼新八郎定則は、帰属していた今川家を離れる決心をする。清康が卓越した戦術と情義の心で勢力を広げる中、新八郎は戦での働きが認められはじめる。一方、綾という女との出会いから、川原で拾った童子・四郎の出自とその周囲の陰謀が明らかになっていく。知られざる英傑たちの活躍を描く歴史巨編。

感想・レビュー・書評

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  • 書店さんから勧められて読んだのだが、今心から感謝している。時代小説好きとか言いつつも、この作品を読んでいなかった事に恥じらいすら感じる。室町の息吹をこれでもかと感じた。現時点で今年一番の小説だ。

  • 野田の菅沼氏というあまり知られていない武家を主人公にした歴史長編。
    著者の『新三河物語』で何度か名の現れた、世良田次郎三郎清康(徳川家康の祖父)の名君ぶりが清々しい。

  • 9

  • 東三河に蟠踞する菅沼一族の支流でありながら、徳川家康に忠誠を尽くした結果2万石ながら徳川幕府の譜代大名となり、日光東照宮の二十八神将にまで列せられた菅沼定盈。「新三河物語」で大久保家に光をあてた宮城谷昌光は、本書では定盈の祖父定則が松平清康の旗下に馳せ参じるところから物語を始める。

    その初対面のシーンで、著者は定則に清康のことを「美しい人」と語らせる。徳川家康を語るにあたり、父広忠の不才覚や苦境から語り始める作品が多いが、広忠の父清康の偉業がなければ家康が三河の継承者の候補になることもなかっただろう。天下を獲る者は徳量を備えていなければならない、とは長く古代中国史を語ってきた宮城谷のテーゼであるが、本書ではその徳の大きさを旗下に参じた三河衆の在り様から描く。半世紀超に渡る壮大な物語の始まりである。

  • 9784101444512 354p 2009・11・1

  • 全六巻

  • なじみの薄い時代(家康の祖父の時代)、小豪族(菅沼氏)を主人公にした歴史小説で興味深い。三河武士全体を描くのが主題のようだ。

  • 三国志で気に入った宮城谷氏の日本の戦国武将のお話。聞いたことない人物の話で、なかなか読んでいてもとっつき難い感じ。ただ、物語後半になると勢いよく読めました。徳川家康のおじいちゃんの時代から物語は始まります。

  • おもしろいんだが、何故か遅々として進まない。文章が堅固だし、呼吸が合わんのもあり、とりあえず読みづらいったらない。ちなみにが多すぎる。最後まで辿り着けるか今から心配。

  • 中国古代が専門の宮城谷さんの日本戦国時代物。
    しかも、菅沼氏という、あまり有名でない一族の話。

    こういう、歴史上の隠れた人物のことを知るのは歴史小説の楽しみのひとつだと思う。
    徳川家康の祖父・松平清康に使えた菅沼新八郎から物語は語られ出す。
    この後、家康の代までおそらく三代にわたって物語は続くのだろう。
    どのようなエピソードがあるのかすごく楽しみだ。

    宮城谷さんは中国物で見せたような文献資料の深い考察と漢字表現の持つ独特の味わいをここでもうまく使っている。
    氏素性についての話は少々くどいような気もするけど。

    久々に読むけれど、やっぱり歴史物語は面白い。

  • 家康の爺ちゃんの家臣が主人公の小説。すごいどマイナーな舞台。でもこのあと三代にわたって描き、中盤で家康もでてくるみたい。
    内容的にはさすがに歴史小説の大家。当時の時代感覚が切り取ったように伝わってくる描写が秀逸。
    三河武士は城を守らないとか、戦術というものを知らないとか、他の戦国ものとは違う、リアルな当時の田舎武士の感覚が感じられるのが新鮮です。

  • これまでの歴史小説で扱ってこなかった時代、人物を取り上げているところが面白い。ただあまりにも情報が過多で、物語が盛り上がっているのに読むスピードを上げられないもどかしさがあります。

    文庫は全6巻、現在第5巻の途中。

  • 宮城谷昌光氏初の日本を取り上げた小説ということで興味を持ち読みました。
    主人公は徳川家の家臣の野田菅沼家の三世代の当主というマイナーすぎる人々ですが、非常に面白かったです。
    今後も、この作品以外では登場することもない位のマイナーな家臣です。
    その野田菅沼家を家臣団の中で有名にした、武田信玄との「野田城籠城戦」が、この作品のメインテーマですが、
    その籠城戦の指揮を執った菅沼定盈という人物がどのように生まれたのかを、祖父の定則の代から綴られています。
    家康物ですが、家康はほとんど登場しません。
    その代わりに、祖父の清康が第一巻で登場します。これは面白いです。
    清康について書かれた小説は、今まで見た記憶がないので興味深かったです。
    かなり実力のある戦国武将だったようですね。
    全6巻ですが、歴史好きの方にはオススメの作品です。

  • 籠城戦はとても好きですね。忍城もいいし、晋陽もいいし、火怨も・・・。もっと家康との会話があるとよかったな。

  • 1巻は家康の美しすぎる少年おじいちゃん「清康」と新八郎との出会いのお話です。
    僅か13歳で戦にばんばん勝ち、他国の城を攻略し、会ってみれば一生忘れられない程の(神のように)美しい少年大将・・・そんなスーパースターな(家康の)おじいちゃん。
    なんとなく家康自身がこうだったらいいな的ご先祖様の話な気がして笑ってしまう。
    作者は中国ものでは大作を多数書いてるとても筆力がある方です。面白いんですが、徳川・・・と思うだけでちょっと笑ってしまう。
    徳川方が好きになれないとある意味苦痛かも。

    後半残り20p位あたりから面白さにスピードが乗ってきました。

    城1つより大切な部下というより、忍・・・
    がぜん十蔵に興味がわいてきました!

    上に立つ者はこうじゃないと駄目だよね!
    的訓戒が、後半は多数散りばめられています。

    従は主を見極める時に、主はよりよく前へ進んでいくために
    参考になるのかもしれません。

    wise remark
    「夢は、忘れたころに、実現します。こだわっているかぎり、なれない(叶わない)でしょう。」

    「君臣がともに造る城は、君臣の心のなかに建てるものだ。」

  • いつもながら手に汗握る展開に、
    夢中になってしまいました。
    特に定村くんの最期は、
    いつもながら死の宣告(つーか帯!!)から、
    その瞬間までがつらくて、、、、

    しかし読み返してみると、
    イマイチ状況が理解しきれていないところが。笑
    戦国ってだから苦手なんだよなー、
    って思っちゃいました。

  • 徳川盛衰記。どこで終わるのかは知らないが、はじまりは著者お得意の前史から。今回は家康のお祖父さんが三河で勇躍するところからスタート。1巻ではいよいよ尾張・美濃へ、というところまで。
    信長より2世代前の話なので知らない人物ばかり。人の名前と関係を覚えるのに一苦労。地元民にはなじみの地名ばかりで分かりやすいのかも知れない。
    読みやすいところとそうでないところがはっきりしている。前者は列伝体の部分で後者は編年体の部分。後者は蘊蓄の嵐で興味深いのだがどうしてもダレる。

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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