哀愁の町に霧が降るのだ〈下巻〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101448077

感想・レビュー・書評

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  • 上巻を読んでいたので名前でこんがらがることはなかったので、前よりは話の内容が入ってきました時が経つにつれ登場人物が変わっていっていったのが印象的でした。

  • 久しぶりに椎名誠著「哀愁の町に霧が降るのだ(上・下巻)」を読みはじめ、そしておもしろ哀しい気分で読み終える。
    著者がまだ作家になっていない若い頃、千葉の片田舎にある克美荘という一日中陽の当たらないおんぼろアパートで仲間たちと共同生活をしていた時の馬鹿馬鹿しくもウスラ哀しい青春譚である。

    この本は20年以上前、つまり私が大学生の頃、友人に「何やらめちゃくちゃオモシレー本を見つけてきたのだ」と薦められ、半ば強制的に読む羽目になった本である。
    そしてこの本がきっかけでその後私は、椎名ワールドにはげしく一直線にのめり込んでいったのは言うまでも無い。

    私も学生時代は板橋の家賃25000円、フロなし、共同便所というオンボロアパートに住んでいたので、(たいがいの友人たちは45000円くらいの小洒落たアパートに住んでいたのだが)この物語を読んでいると必ずアノ頃のことがオーバーラップしてきて、なんだか懐かしいような切ないような複雑な気分になるのだ。
    この夏お勧めの一冊。

  • うーん、面白かった。

    たまーに出てくる、克美荘時代の食べ物の描写が好きで、めっちゃ美味しそう…
    鍋でカツ丼作ったり、鳥を丸々食べたり…

    あとはやっぱり登場人物が個性的で、頭イかれてて、お酒好きで、みんな腐れ縁で繋がってて。
    なんだかちょっとだけlawn人っぽいなって微笑ましく思った。

    下巻の後半を読んでて、これ、全然終わらなさそうだけど、終わるの?って思ったら、案の定というか、下巻でも全然完結してなくて。そこも、シーナさんっぽくていいような気もする。

    現在と過去を、わかりやすく書くんじゃなくて、バラバラでごちゃ混ぜに書いてあるところがなんか好きだった。
    森見さんの熱帯っぽさを感じたというか、千夜一夜物語ってこんな感じ?って。マトリョーシカを感じた。
    普段、過去のことを思い出すときも、こんなごちゃ混ぜに思い出すよな〜って思うとしっくりするしなんか安心する。

    結局どうなっていまに至ったのかがよくわからなかったから、続編とあとがきに書いてあった、新橋烏森口青春篇と、銀座のカラスも読んでみようかしら。

    エッセイといっても、こんな赤裸々に、会社名まで書いていいのかしら?とか思う部分もあったけど、まあ時代が違うからなぁ、、最早時代小説ならぬ時代エッセイ…?

    飲んだら吐くな、吐くなら飲むな。

  • とてもおもろかった。克美荘での共同生活。

  • 下巻の方がアッサリさわやかに感じた。もっとずっとだらだら読んでいたかったのに、もう終わってしまうのか…と思えるような本。
    著者の他のエッセイも読んだら、細かいところがいろいろつながってきそう。

  • 楽しかった共同生活も終わり。皆それぞれの道を歩んでゆく。でも決して寂しいものではなくて、希望にあふれた話でした。というかかなり唐突に終わったけど、そこが気になる。女の人を見るときは「手を見よ」というのが印象的。別に荒れてたって綺麗だってどっちだっていいんだけどね。なんとなく。

  • 中学の時に読んで以来何度読み返したかわからない。
    著者の青春時代を描いた作品は色々あるけれど、
    これは群を抜いて面白いと思う。

  • グダグダするのも本気でグダグダすればかっこ良いのだ!?本気でグダグダしていたからこそ、その旅立ちに哀愁が伴うのかな。

  • 椎名本は初体験だが、思った以上に面白かった。内容の無さがこの小説というか紀行文の面白いところだろうか。もう少し椎名本を読んでみたくなった。

  • 椎名誠って…酒好きなのね~

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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