さらば国分寺書店のオババ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101448176

感想・レビュー・書評

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  •  読み終わって得るものは、な~~んもない。けど、それがいい。
     テレビ業界ではトリビアの泉以来、「ためになる系」の番組がゴールデンの主流を握っているらしいし、本業界でも「新書ブーム」が起こった。お手軽にためになる情報を手に入れたいという欲求はかなりの人に共有されているようだ。そんな中、この本はほっとんどためになることはない。俺は怒ったぞ~!!、ということを「昭和軽薄体」と筆者が名づけた文体で延々と、え~んえ~んと述べていく。それでも読み続けられるのは、文体の軽薄さの奥に筆者の人間性、人徳というものが確かに見えるから。がしかし、そこで早合点してはいけない。この本のメインは決してそこではないから。人間性や人徳なんかは、二の次。とにかくくだらない。そのくだらなさを楽しもう。
     なんかよく分からんが、僕はこういうのを楽しめる人とは、きっと仲良くなれる気がする。

  • 懐かしいなぁ。

  • ほぇー、面白いエッセイを書く方が身近にいたものだ…と思いつつ読破、あとがきに目を通したときの衝撃は今も覚えています。
    まさにどこまでフィクションか分からないノンフィクション小説。シーナさんの原点、ここにあり。

  • 椎名誠さんの作品は、出向で東京勤務の頃、満員電車の中でよく読んだ。ラッシュにもまれつつ、いつか好きな時間帯で好きな場所へ旅をしてやるぞと思いつつ。まだ実現していないが、徐々に近づきつつあるような気はしている。

  • 著者自ら「昭和軽薄体」と称した軽妙な語り口で,世のリフジンやムジュンに対して毒舌を吐きまくる.個人的には,著者と行動圏や通勤ルートが同じ(西武国分寺線沿線⇔丸の内線)ということで,ローカルネタとしても楽しめた(20年ほど前に著された本だが,警官が自転車を見張っている場所などほとんど変わりがない)

  • いやはや面白い。椎名さんの小説以外はw殆ど読んだな。

  • 今をさること?年前。全身に正しい怒りのパワーをみなぎらせた一人の男がいた。やたらとケンカっぱやく、世にはびこる制服を憎悪し、甲子園球児と古本屋に正義の眼差しをぶつけていた彼は、やがて一冊の本をかいてベストセラー作家となってしまった。男の名はシーナマコト。そして、その本は……何を隠そう本書です。 衝撃的なデビューを飾った伝説のエッセイ、待望の文庫化。(本書より)

著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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