贈られた手―家族狩り〈第3部〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101457147

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとだけおっかない作品ですが、
    面白かったです

  • 憎しみの連鎖は悲しいけれど、優しさの連鎖は美しいと思いました。

    息子の死を受け入れることが出来なかった母。
    老人を助けるために命を助けた最愛の息子。

    ある日、見知らぬ青年に優しくされて、理由を聞いたところ、自分も見知らぬ人に親切にしてもらったことがあるからだと言う。



    見知らぬ人だからその人へは恩返しできないけれど、誰かに伝わる優しさの連鎖。

    そのことで、息子が老人を助けたことが今親切にしてもらったことにつながったのではないか。

    そう感じて、心が軽くなった母の想いに感動しました。。。

    第4部『巡礼者たち』に続く。。。

  • 2014年6月 麻衣さん

  • 年末に読み終えた!全5巻の3巻目!
    こんなに丁寧に細かく書かれている小説は久しぶりだ。
    胸に突き刺さる部分が多すぎる。何度本を閉じて考えたか・・・
    ただのミステリと決めてかかっていた1、2巻のイメージがここで完全に改めさせられた。もう事件なんてなくても成立しそうな小説だ。
    亜衣のくだりはショッキングだったなぁ・・・読み進むのが辛かった。

  • この作品が書かれたのは阪神淡路大震災の年だったらしい。でも親子・家族の問題は今でも存在しています。
    人と人との絆が見直された今年の終わりに、この本を読むと心がちくちくと痛みました。
    愛情を信じていた者との関係に苦悩する登場人物それぞれの立場に共感、同情してしまいます。
    続きの第4章を早く読みたいです。

  • どんどん重くなる展開。

    でも、読むことがやめられないのが
    天童荒太のすごさだ。

  • それぞれの苦しみがひしひしと伝わってきます。人の苦しみに何かできる事はあるのか。どれだけ尽くしても届かなければ救われない。だからといって間違いであると断じることはできるのか。山賀葉子の言うことは正しくもありだけど傲慢に感じた。最終巻でこの印象は変わるのか。それぞれの苦しみは昇華できるのか。辛くでもやめられない第三巻でした

  • 05.10.22

  • おもしろい

  • 5部作の3冊目。
    このあたりに来ると、もう止まらなくなる。
    どこに行くのも文庫本を手放せず、少しでも時間があると、先を読みたくなる。
    それはエンタテイメントに対する楽しみ方とは違い、読み進めるうちに「どうしたら解決の糸口が見つかるのだろうか」という気持にさせられるからだ。
    家庭の問題はそれぞれだとはわかっていても、どの事例も自分に当てはまるような気もしてくる。
    もし、この子が自分だったら…
    もし、この親が自分だったら…
    もし、…

著者プロフィール

天童 荒太(てんどう・あらた):1960(昭和35)年、愛媛県生まれ。1986年「白の家族」で野性時代新人文学賞受賞。1996年『家族狩り』で山本周五郎賞受賞。2000年『永遠の仔』で日本推理作家協会賞受賞。2009年『悼む人』で直木賞を受賞。2013年『歓喜の仔』で毎日出版文化賞を受賞する。他に『あふれた愛』『包帯クラブ』『包帯クラブ ルック・アット・ミー!』『静人日記』『ムーンナイト・ダイバー』『ペインレス』『巡礼の家』などがある。

「2022年 『君たちが生き延びるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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