ぬしさまへ しゃばけシリーズ 2 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 6219
レビュー : 684
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461229

感想・レビュー・書評

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  • しゃばけシリーズ第二弾。
    短編で読みやすく
    仁吉の恋や、兄の松之助のその後も分かり
    段々、面白くなってきましたw
    若旦那も、第一弾よりも心が成長してるし
    シリーズが終わるまでの若旦那が楽しみ〜♪

  • 相変わらず温かな一太郎
    その性格の朗らかさはおそらく、周りの人間の愛情あふれる行動からだろう。
    しかし、2巻目となり、やはり、十七の大店の主人としては甘すぎる部分や子どもすぎる部分が目についた。
    お金があり、身分があるから許されている現状だと思う。

    布団の件でも、強面の主人に怒鳴られて気を失って寝込んだり、布団の中で妖に頼むことが多かったり。
    その不満を解消したのがラストの節、「虹を見し事」だと思う。
    主人として、これではいけないと一太郎が思い直すこと、妖ばかりに頼らず、大人に頼られる人間になることを決意すること。
    これですっきり溜飲が下がった。
    次巻の成長が楽しみである。

  • 【しゃばけシリーズ2作目】短編ばかりで読みやすく内容も面白かった。仁吉の恋や松之助のその後がわかって面白味も増したかな。

  • しゃばけシリーズの和風ファンタジー第2弾
    短編集で読みやすい
    前作で出てきた人物の再度ストーリー的な話などがあり、
    しゃばけシリーズの世界観をより深める事ができます。

  • しゃばけシリーズ第2弾。
    シリーズを通して読んでるとどんな話だったか忘れがちだったので1話ずつ覚え書き。

    ぬしさまへ:火事に見舞われた江戸の街で同時に起こった殺人事件のおはなし。親を亡くして引き取られ、奉公していた先のお嬢さんを殺してしまった犯人の女の子の「でも、前みたいにおっかさんが甘い菓子をくれることはない」という感情の吐露に涙が出てしまいました。

    栄吉の菓子:若だんなの幼なじみの栄吉のつくった菓子を食べた直後に亡くなった隠居の話。自分が死んだことで人が喜ぶことが耐えられなかった隠居が打った人生最後の芝居。

    空のビードロ:しゃばけで出てきた若だんなの兄が、元居た奉公先での話。自分の生い立ちに付け入って長崎屋へ入ろうと企む奉公先の娘に失望して長崎屋へたどり着いた兄が、身分の全然違う弟・若だんなに「兄さん」と呼んでもらったと 泣くところがじんときます。
    人殺しを思いとどまったのが、まだ見ぬ弟の落とし物だったというのも運命を感じますね。

    四布の布団:若だんなの布団から女の泣き声が聞こえるはなし。布団屋の旦那がかんしゃく持ちで、それに怖がった奉公人の生き霊がしみ込んでしまった布団と、布団屋の番頭が殺された事件が結びついていきます。

    仁吉の思い人:手代の兄や、仁吉の千年の恋の相手は若だんなの祖母の皮衣様。いつの時代でも皮衣様と若だんなの祖父は鈴の音で惹かれ合い、それを傍で見守っていた仁吉のお話。

    虹を見し事:いつもと若だんなに対する接し方の違う兄やたちと、全く現れなくなってしまった妖怪たちに寂しがる若だんな。けれど、だんだんこれは夢なのではないか?と思い始める。
    おまきが実は亡くなっていて、霊になってでも若だんなに贈ってくれた櫛のことを聞きにきていたのが哀しくて美しかったです。

  • 第1作のしゃばけで出てきた松之助兄さんからの視点、「空のビードロ」があった
    お兄さんの視点なので境遇に恵まれず話は暗いが、
    シリーズ全体としてサイドストーリーは嬉しい。
    第1作から気になっていたお兄さんの現状は若だんなの所で働いている模様。
    若だんなを嫉妬したりしない所が人間出来てるなぁ、と思う。

    仁吉の初恋相手が若だんなの祖母、大妖のおぎんというのも驚いた。
    作者はどうやら名古屋育ち。漫画を描いていた事もあるようでびっくり。

    それにしても若だんなの母おたえが全く出てこないけれど何かあるのかなぁ?

  • しゃばけシリーズの2作目です。コージーミステリと安楽椅子探偵を足して2で割ったような推理もの。登場人物、それぞれのお話が語られる短編集です。読んでいて、江戸の町の情景がとても良く想像できます。なんというか、まるで映像を見ているかのようにはっきりと情景が頭の中で再現できるんですよね。それがすごいと思います。お話の中にす~っと入っていけて、それぞれの思いが伝わってくるようで、ため息ついたり、ほっとしたりと、こちらもいろいろ楽しめました。最後は、地にしっかり足がついたような読了感でお終い。

  • 「しゃばけ」シリーズ2作目。今回は読み切り短編集。よかった!前作である程度把握した登場人物やその背景を、より深めることができる作品。仁吉の恋物語や松之助のつらい生い立ち、一太郎の心の成長など推理や捕物だけでなく心暖まるエピソードにしんみり&ほんわか(^^)

  • 『ぬしさまへ』仁吉宛にお粗末な字で書かれた恋文が届くが、差出人の娘が殺される。(犯人は以前は大店の娘だったが、火事で両親をなくしたお付きの女中)
    『栄吉の菓子』栄吉の饅頭を食べた博打好きの老人が死んでしまう。(真相は老人の狂言自殺。わざと饅頭に毒を仕込んで食べ、自分の財産を狙う親戚連中の犯行に見せかけようとした)
    『空のビードロ』若だんなの兄・松之助さんの話。松之助さんの奉公先のおかみが可愛がっていた猫が殺される。犯人は番頭だったが、松之助は容疑にかけられてしまう。そんな松之助を娘が庇うが、それは松之助を利用し若だんなに近づこうという下心から。それを知った松之助は絶望し、井戸に毒を入れようとする程追い詰められる。しかし、その時いつか拾った青いビードロが指に触れ、思いとどまる。そんな折、火事で店も焼け、行き場を失くした所、ふっと長崎屋へと向かう。そこで初めて若だんなと会い、ビードロの持ち主が若だんなであったことも知る。体が弱いのに無理しても自分に会いに来てくれ、兄さんと呼んでくれる優しさに、孤独だった松之助は涙する。
    『四布の布団』注文に出した若だんなの布団から夜な夜なすすり泣く声が聞こえる。それは厳しい布団屋の主人からの怒鳴り声を恐るおかみや奉公人たちの、いわば生霊の声だった。
    『仁吉の思い人』仁吉は若だんなの祖母・皮衣に平安の頃から人に紛れ仕えていた。皮衣は人間の男と恋仲になるが、寿命の違いからすぐに離れ離れになってしまう為、男が生まれ変わっても会えるよう、目印として鈴をわたし、「鈴の君」と呼ぶ。ずっと「鈴の君」を諦めない皮衣に対して、やはり同じように皮衣を諦められない仁吉。江戸の時代また「鈴の君」と思われる者が現れるが、その男は「鈴の君」の鈴を奪い殺した強盗で、そんな相手と見間違った皮衣は涙を流すが、仁吉はそっと慰める。
    「千年…」と呟く皮衣。恐らく仁吉の思いも知っているが、お互い恋しい気持ちはどうしようもなく、ただ時の長さに二人の関係はお互い口にしなかった。
    『虹を見し事』いつも離れにいる妖怪たちがいない。仁吉と佐助はいつもの心配性、甘やかしぶりはどこへやら、「普通の」接し方をしてくる。おかしな幻まで見るようになり、若だんなは1人悩む。それは若だんなに逆恨みした悪狐を捕まえるための一芝居で、兄やたちも「日頃我々のありがたさをわかってもらう為」と言う。しかし、幻は妖怪たちの仕業ではなく、長崎屋に仕え、ひそかに若だんなに思いを寄せていた女中の仕業。実家に帰る途中で無残にも野盗に襲われたか死んでしまった子が見せたものだった。若だんながあげた櫛、これはどうして?という返事に対し、もっと気の利いたことを言ってあげれば良かったと悔やむ若だんな。そして、いつか妖怪たちに頼ってばかりではなく、自分でも店のこと、周りの人たちのことを考えられるように大人になりたいと、思い改める。

  • しゃばけ、の世界の奥行きを広げる短編集。
    仁吉にあんな過去があるとは・・!
    松之助の今後も楽しみ。

    やっぱり早く次が読みたい(笑)。

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著者プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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