- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101461267
感想・レビュー・書評
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妖怪の本って、つい気になって手を出してしまう。
たぶん、京極夏彦みたいなものを期待しているのですが。
この本はゆるーい、かわいい感じ。
宮部みゆきみたいな歴史人情物でもないし。
読みやすいけど、ちょっと物足りないかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
このシリーズはここ数年の年末年始のお楽しみになってますな。
ミステリ的手法を用いた話は、どうもギクシャクしてしまう感じがします。比して「はるがいくよ」のように心に染み入る話は、しみじみ読ませますな。寂しさを表すのが実に巧い。自分の親しい人が旅立つのは祝うべきだけど寂しいよね。
若だんなの考えは甘いのかも知れないけれど、とことんいい人なんだね。でもただ甘いだけでなく、自分に何が出来るかを考え、前に進もう進もうとしている姿が素敵です。だからどうしても兄やたちが心配すればするほど、若だんなの邪魔をしているように見えちゃうのが何ともはや。 -
どの話もよかったです。バリエーション豊かで、もう結構シリーズも重なっているのに飽きがこない。
おたえさんの恋の話と「はるがいくよ」がお気に入り。
「はるがいくよ」のしんみり感がいい。
若だんなも結局は人間でいつか兄やたちを置いていくんだな~・・・。 -
2024/4/6読了
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しゃばけシリーズ第6作目。短編集。
初っ端から若だんなが三途の川にいて大変。笑
私は鳴家とお獅子が大好きなのですが、三途の川にまでついて行っちゃうのか~かわいいが過ぎる!!
「はるがいくよ」がいちばん好き。
小紅の短い一生のお話。そこから若だんなを見送らなければならない妖たちの心情が垣間見える…切ないなあ。 -
このシリーズの展開に少し飽きてきてしまって、読むのに時間がかかるようになってきた。でも最後の『はるがいくよ』は物悲しい雰囲気がずっと漂っていて、胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちがした。大切な人といつか別れるとわかってはいても、つらく切なく、なんとかもっと一緒にいられないかともがいてしまう気持ち。それは若だんなだけではなく、佐助も仁吉も抱いている思いだったというのが切ない。妖だからといって、大切な人を失うことに痛みを感じないわけではない、残される者もまたつらいのだということが胸に響いた。
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■鬼と小鬼…火事の煙を吸って三途の川へ行った若だんな、冬吉と会う
■ちんぷんかん…上野広徳寺寛朝の弟子となった秋英の初仕事
■男ぶり…おたえと藤吉のなれそめ、老舗煙管屋次男坊の辰二郎
■今昔…貧乏神金次が本気だした、陰陽師式神。お雛が薄化粧になる。兄松之助の縁談が決まる
■はるがいくよ…兄がいなくなり、小紅もいなくなる。 -
約1年ぶりに読んだ本シリーズ。
前回までの内容もボヤッとしか覚えておらず、読み進められるか不安だったが、さらさらと読むことができた。
特に「はるがいくよ」では、若旦那と小紅の儚い別れに涙しそうになった。 -
シリーズも6作目。
短めにさらりと読める内容ではあるが、「うそうそ」がとても良かったので、少し物足りない。 -
シリーズ6作目
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20200829-0831 はるがいくよ、の話は切ない。しゃばけシリーズ第6弾。
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2018.5 再読
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三途の川までやってきた若だんな。
松之助兄さんの縁談。
若かりし頃の母の恋の話。
おたえの友達お香奈、学生時代こんな感じの子がいたっけな。「友達友達」って口ばっかの女っていつの時代も裏切りが怖いね。
そして限られた時間と流れて行く時間の中での出会いと切ない別れ。
若だんなはいつだって心優しい。 -
若旦那、三途の川まで行って帰ってこれるのか?
どんどん周りの人が離れていくのに自分だけがそのままで、、、そんなこんなでも、今日も明るく病気をしながら生きていく。 -
松之助の縁談が話を追うごとに少しずつ進んでゆく。
印象的な話は、おたえと藤兵衛の馴れ初めについて。 -
しゃばけシリーズ第6弾です。今回は短編です。
1作目からかなり驚きました。なんと若だんなが死んでしまいました。妖の袖の中にいたがために一緒に三途の川まで来てしまうという・・・。川辺には、小石を積む子供達、そしてその石を崩す鬼。鬼は決して子供達に手を上げることはなく、ただ、石を崩すだけ。
秋英が初めて妖怪を相手にした「ちんぷんかん」。和算のくだりは題名のとおり、ちんぷんかんぷんでしたが、ちょっと悔しいので後で解いてみようと思います。
「男ぶり」は若だんなの母君と父君の馴れ初め話。本当に素敵なだんなさんと一緒になったんですね。というか、やっぱりお母さんも妖見えていたんですね。
「今昔」では、ついに松之助に兄さんが結婚!そしてなんとも怪しい陰陽師が・・・。陰陽師ってまだ家系が残っているのかなと軽い気持ちでネット検索したら、これまた怪しい陰陽師のブログが出てきました・・・。
若だんなの寂しさ、仁吉と佐助の寂しさ、ラストの「はるがいくよ」は少しもやっとした気持ちにさせられました。 -
長崎屋の火事により賽の河原へとやって来た若だんな。そこにいる死者たる子どもたちのことを思うと切なくなる。その後の冬吉がどうなったかも、気になるところだ。「はるがいくよ」も切ない。桜の精との出会いと短すぎる別れ。それが、若だんなと兄や達との関係の縮図であるというのが深い。
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相変わらずの短編集ですが、縦軸に恋愛要素を絡めてます。
若だんなのおっかさんの若い頃の話は良かったです。祖母が大妖で~とは毎回書かれているけど、その娘であるおっかさんの話はとんと出てこないので、ああやっぱり見えるのね。と安心(?)したり、屏風のぞきや鳴家たちはこの頃からもう長崎屋にいるわけねとちょっと歴史が見えてみたり。そりゃ長崎屋が妖でうるさくても大丈夫なわけだと納得。
他にも腹違いの兄、松太郎の結婚、幼馴染の栄吉の修業、若だんなの淡い恋心など、出会いと別れが描かれてます。 -
しゃばけシリーズ第6弾。
若旦那が三途の川へ行ってしまったり
父母の馴れ初め話があったり
お馴染みの広徳寺の話などありましたが
1番 心に残ったのは【はるがいくよ】
桜の古木の花びらの妖。古木の妖ではなく花びら。
桜の花は散るのが早い。
それを2人の兄や達が若旦那と重ね合わせ…。
去りゆく側、見送る側、どちらも切ない。
人と妖の時間の流れは大きく違うんですよね。
若旦那の「私もいつか、皆を置いてゆくんだね」の一言がとても切なかった。 -
人の一生は儚いものだと感じました。
誰もが死にたくない、ずっと誰かといたいという気持ちで生きているが、生き続けるという選択肢も選びたくない。
なんて贅沢だろうと思いましたが、何も心配なく健康に過ごせているのが幸せなんだなと、考えさせられました( .. )
今回も相変わらず、緊迫感のあるストーリーで楽しめました -
しゃばけシリーズ6作目。
「男ぶり」若だんなの両親の馴れ初めの話。
その他、若だんなと兄やたちの話。 -
畠中さんのしゃばけシリーズ
相変わらず面白くて、あっという間に読んでしまう。
今回の見所は、若だんなの母おたえとちちのなれそめや、若だんながついに三途の川へ!だったり、新しく小紅という妖が長崎屋に現れたり、懐かしい貧乏神金次も登場するところ。
あやかしの愛くるしさがたまらない。
また、解説では詳しくしゃばけシリーズのもととなったであろう文献も紹介されて、より江戸時代に興味が湧く内容となっていた。 -
若だんなが死にかけます!
ちょっとセンチメンタル。
そしてやっぱり楽しい。